物流・倉庫で働く方の平均年収は406.5万円です(厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」調べ)。

ただし年収の実態は300万円台から600万円以上まで幅があり、雇用形態や職種、資格の有無によって差が生まれています。

この記事では、物流・倉庫の給料相場を雇用形態別・職種別に整理したうえで、収入を上げるための具体的な方法まで詳しく解説します。

物流・倉庫で働く人の給料相場|平均年収・月収・時給まとめ

年収・月収・時給の相場まとめ

まずは物流・倉庫で働く方全体の給料相場を、年収・月収・時給の3つの切り口で見ていきましょう。

求人サイトや統計によって数値の出し方は異なりますが、複数のデータを組み合わせることで実態に近い相場感がつかめます。

倉庫作業員の平均年収は406.5万円

厚生労働省の「job tag」によると、倉庫作業員の平均年収は406.5万円、時間当たり賃金は1,893円というデータがあります(出典:job tag「倉庫作業員」)。

月額の求人賃金は22.1万円が目安で、平均年齢は46.3歳、就業形態は正社員42.2%・パート33.3%・派遣17.8%という内訳です。

全国の就業者数は約27万人で、有効求人倍率は0.83と求人数が就業者数をやや下回る水準となっています。

職種別に見る物流・倉庫の年収相場

民間の求人データベースでは、職種によって年収相場に差が見られます。

ピッキングや検品などの現場作業員は300〜450万円、フォークリフト作業員は350〜500万円、倉庫の管理職は400〜600万円が目安です(出典:求人ボックス 給料ナビ)。

職種 年収目安
ピッキング・検品 300〜450万円
フォークリフト作業員 350〜500万円
倉庫管理・リーダー 400〜600万円
物流企画・DX関連職 500〜800万円

同じ倉庫内でも、担当する工程や役職によって年収は100万円以上変わることも珍しくありません。

例えばピッキング専任であれば300万円台にとどまりやすい一方、複数工程を管理するリーダー職では450万円を超えるケースもあります。

月収・初任給の目安

正社員の月収は22万円台からスタートし、経験を積むと30万円台まで上がるケースが一般的です。

初任給は21〜23万円程度が相場で、地域や企業規模によって差があります。

賞与を含めると、年収は月収のおよそ14〜16か月分程度になるケースが一般的です。

アルバイト・パートの時給相場

アルバイト・パートの時給は1,050〜1,300円前後が目安です。

深夜勤務や繁忙期には時給が上乗せされる求人も多く見られます。

1日4〜6時間程度の短時間勤務や、扶養控除の範囲内で働ける求人も多く、ライフスタイルに合わせて働き方を選びやすい職種です。

派遣社員の時給相場

派遣社員の時給は1,200〜1,500円以上とアルバイトよりやや高めの水準です。

倉庫管理の派遣求人では平均時給1,849円というデータもあります(出典:求人ボックス 給料ナビ)。

派遣会社や案件によって時給や交通費の支給条件が異なるため、複数社の求人を比較して選ぶとよいでしょう。

【雇用形態別】物流・倉庫の給料はどう違う?

雇用形態別の給料比較

物流・倉庫の仕事は雇用形態の選択肢が多く、同じ職種でも収入の仕組みが大きく異なります。

正社員の給料相場と待遇

正社員は月給制が基本で、賞与や各種手当が加わることで年収400万円台後半を目指しやすい働き方です。

昇給・昇格の仕組みが整っている企業では、経験年数に応じて着実に収入が伸びていきます。

資格手当や家族手当、住宅手当などが用意されている企業もあり、月収以上に年収を押し上げる要因になります。

契約社員の給料相場

契約社員は正社員に近い月給制のケースが多く、月収20万円台後半〜30万円前後が目安です。

契約期間は3か月〜1年単位が一般的で、更新のタイミングで正社員登用を目指せる求人も増えています。

派遣社員の給料相場とメリット

派遣社員は時給制のため、稼働時間に応じて収入が変動します。

残業や夜勤のシフトを増やせば、月収を上乗せしやすいのが特徴です。

稼働日数や残業時間によって月収は変動するため、繁忙期にシフトを増やせば月収30万円を超えることもあります。

アルバイト・パートの給料相場

アルバイト・パートは働く時間を柔軟に調整できる反面、収入は稼働時間に比例します。

扶養の範囲内で働きたい方や、学業・家庭と両立したい方にも選ばれています。

雇用形態 給与目安 年収目安
正社員 月給22〜30万円 400〜550万円
契約社員 月給20〜28万円 320〜420万円
派遣社員 時給1,200〜1,850円 280〜400万円
アルバイト・パート 時給1,050〜1,300円 200〜320万円

数値は各種求人データをもとにした目安であり、地域や企業、経験年数によって変動します。求人票の月給・時給だけでなく、賞与の有無や昇給ペースまで含めて比較することが、雇用形態選びで失敗しないポイントです。

物流・倉庫の給料に差がつく5つの要因

給料に差がつく5つの要因

同じ「物流・倉庫」の仕事でも、給料に差が生まれる背景には主に5つの要因があります。

職種によるちがい

ピッキングや検品などの軽作業に比べ、フォークリフト作業や倉庫管理は責任範囲が広がる分、給料も高くなる傾向です。

地域による違い

先述の求人データでも、都道府県別の年収差は最大50万円ほどに上ります。

都市部は求人数が多く時給水準が高い一方、地方は生活コストが低いというメリットもあります。

首都圏や関西圏では倉庫の新設が相次いでおり、求人数の多さがそのまま時給水準の高さにつながっている面もあります。

地域の最低賃金も給料水準に直結するため、最新の金額は厚生労働省の地域別最低賃金の一覧ページで確認しておくと安心です。

資格・スキルによる違い

フォークリフト運転技能講習を修了すると、時給が100〜200円アップするケースが多く見られます。

講習は登録教習機関で定期的に開催されており、未経験からでも取得可能です。

危険物取扱者や玉掛け技能講習など、複数の資格を組み合わせることで、さらに手当が加算される職場もあります。

企業規模による違い

大手物流企業は賞与や各種手当が充実している傾向があり、中小企業に比べて年収の上振れが期待できます。

従業員数百名規模の大手3PL(物流アウトソーシング)企業では賞与が年3〜4か月分支給される例もあり、中小企業との差は年収50〜100万円に及ぶこともあります。

夜勤・シフトによる収入差

深夜手当や残業代は収入を大きく左右する要素で、同じ職種でもシフトの組み方次第で月収が数万円変わります。

労働基準法では22時〜5時の深夜労働に25%以上の割増賃金が定められており、夜勤専属であれば月収が数万円上乗せされる計算になります。

物流・倉庫の給料を上げるための具体的な方法

給料を上げる5つの方法

ここからは、実際に収入を上げるために取り組みやすい5つの方法を紹介します。

フォークリフトなど資格を取得する

フォークリフト運転技能講習や危険物取扱者などの資格は、有効求人倍率0.83という需要の中でも強みになります。

資格手当がつく職場を選べば、取得後すぐに収入アップにつながります。

技能講習は2〜3日程度で修了でき、費用は2〜5万円程度が相場です。会社によっては受講費用を負担してくれる制度もあります。

夜勤・繁忙期のシフトを積極的に活用する

深夜勤務や繁忙期の応援シフトは、通常より高い時給・手当が設定されていることが多いです。

例えば日勤から夜勤専属に切り替えるだけで、深夜割増分だけで月2〜3万円ほど収入が増えるケースもあります。

管理職・リーダー職を目指す

現場のリーダーや倉庫管理職になると、年収400〜600万円台を目指せる求人も増えてきます。

昇進には勤続年数だけでなく、後輩指導や工程改善の実績が評価されることが多いです。

給料の高い職場・企業へ転職する

同じ職種・同じ経験年数でも、企業によって年収が100万円以上変わることも珍しくありません。

複数の求人を比較検討し、給与テーブルや手当の有無を確認することが大切です。転職エージェントを利用すれば、求人票だけでは分からない残業実態や昇給実績まで確認できる場合があります。

物流DX・管理スキルを身につける

在庫管理システムやWMS(倉庫管理システム)の操作スキルは、今後さらに需要が高まる分野です。

WMSやハンディターミナルの操作経験は、大手ECモールの物流拠点などでも重宝されるスキルです。

物流・倉庫の仕事で長く稼ぎ続けるためのキャリアの選び方

長く稼ぐためのキャリアの選び方

目先の給料だけでなく、数年先を見据えたキャリア選びも収入を左右する重要なポイントです。

現場作業から管理職へのキャリアパス

現場経験を積んだ後にリーダー・管理職へステップアップする流れは、物流・倉庫業界で最も一般的なキャリアパスです。

入社から3〜5年ほど現場を経験したのち、リーダー・主任・倉庫マネージャーへとステップアップしていくのが一般的な流れです。

物流技術管理士など専門資格を目指す

物流全体の効率化・品質管理を担う「物流技術管理士」は、管理職を目指すうえで役立つ資格です。

資格取得により、現場改善や物流コスト管理の知識を体系的に学べるため、管理職としての評価にもつながりやすくなります。

資格認定講座の詳細は日本ロジスティクスシステム協会の公式サイトで確認できます。

異業種・関連職種への転職も視野に入れる

物流・倉庫での実務経験は、製造業の生産管理や在庫管理職など、関連する職種への転職でも評価されやすい強みです。

例えば生産管理職や購買・調達職など、在庫や物の流れを扱う仕事であれば、倉庫での経験がそのまま強みになります。

自分に合った雇用形態を見極める

収入の安定を重視するなら正社員、働く時間の融通を重視するなら派遣・アルバイトなど、優先順位に合わせて雇用形態を選ぶことが長く働き続けるコツです。

将来的に子育てや介護など生活の変化が想定される場合は、雇用形態を柔軟に変えられる働き方を選んでおくと安心です。

よくある質問

Q. 物流・倉庫の給料は他業界と比べて低いのですか?

倉庫作業員の平均年収406.5万円は、日本の給与所得者全体の平均と比べるとやや低めの水準です。

ただし資格取得や雇用形態の見直しによって、平均を上回る年収を目指すことは十分可能です。実際に、フォークリフト資格や夜勤シフトを組み合わせることで、平均を50万円以上上回る年収を実現している方もいます。

Q. 未経験でも収入を上げやすい職種はありますか?

フォークリフト作業は未経験からでも資格取得によって時給アップを狙いやすい職種です。

Q. 夜勤専属で働くと収入はどれくらい変わりますか?

深夜手当(25%増し)が加わることで、日勤のみの場合と比べて月収が2〜4万円ほど高くなるケースが一般的です。

Q. 派遣社員から正社員に切り替えるメリットはありますか?

正社員は賞与や各種手当が加わりやすく、長期的な年収の伸びを期待しやすい点がメリットです。

Q. 女性でも物流・倉庫の仕事で稼げますか?

ピッキングや検品、倉庫管理など体力面の負担が少ない職種を選べば、性別に関わらず収入アップを目指せます。実際に、検品・梱包・事務系のポジションでは女性の比率が高い職場も多く見られます。

Q. 給料交渉はできますか?

資格やスキルを明確に伝えることで、給与条件の相談に応じてもらえるケースもあります。

労働条件について不安がある場合は、厚生労働省の相談窓口一覧ページも活用できます。

まとめ

物流・倉庫の給料相場は、平均年収406.5万円を基準に、雇用形態・職種・地域・資格の有無によって大きく変わります。

資格取得やシフトの工夫、雇用形態の見直しは、比較的すぐに取り組める収入アップの手段です。

一方で、管理職への昇進や物流技術管理士のような専門資格の取得は、時間はかかるものの長期的な年収アップにつながる選択肢です。

今の職場での給料に伸びしろを感じない場合は、管理職を目指すキャリアと、転職による環境の変化の両方を選択肢に入れて検討してみてください。

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著者:ジョブハウス工場 編集部

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