第二種電気工事士の取得を考えているけれど、費用がいくらかかるのかわからない。そんな疑問をお持ちではないでしょうか。

結論からお伝えすると、独学で受験・合格した場合の費用は約5万円が目安です。受験申し込み費用・学習教材費・工具と材料費・免状交付費用を合算した金額です。

この記事では、受験申し込みから工具・教材・免状交付まで、すべての費用を項目ごとに丁寧に整理します。費用を安く抑えるための具体的な方法や、取得後の費用対効果についても解説しますので、工場・製造業で働きながら電気系の資格を目指す方はぜひ参考にしてください。

第二種電気工事士の取得費用まとめ|独学で約5万円が目安

第二種電気工事士の取得費用まとめ

第二種電気工事士の取得にかかる費用は、大きく4つに分けられます。①受験申し込み費用、②学習教材費、③技能試験対策費(工具・材料)、④免状交付費用です。まずは全体像を確認しましょう。

費用の全体像(受験料〜免状交付まで一覧)

独学で取得した場合の費用の目安は以下のとおりです。

費用項目 金額目安
受験申し込み費用 11,100円
テキスト・問題集 4,000〜6,000円
工具セット 10,000〜20,000円
練習用材料セット 20,000〜24,000円
免状交付費用 5,300〜8,000円
合計(独学目安) 約50,000〜65,000円

上記は独学を前提とした費用です。通信講座を利用する場合は、講座費用が別途20,000〜64,000円程度加わります。

受験申し込み費用(2026年最新)

受験申し込みの手数料は2025年11月14日に改定されました。現在の費用はインターネット申込みで11,100円(非課税)、郵送申込みで12,500円(非課税)です。原則としてインターネット申込みが推奨されており、郵送より1,400円お得です。

試験は上期(筆記試験:例年5月頃)と下期(筆記試験:例年10月頃)の年2回実施されます。受験申し込み期間は短いため、電気技術者試験センターの公式サイトで期間を事前に確認しておきましょう。

出典:一般財団法人 電気技術者試験センター

免状交付にかかる費用の目安

試験に合格したあと、第二種電気工事士の免状を取得するには、お住まいの都道府県に申請が必要です。費用は都道府県によって異なりますが、5,300〜8,000円程度が全国的な目安です。

申請に必要なものは、住民票(300円前後)・顔写真(600〜800円程度)・収入証紙または申請手数料などです。合計で6,000〜9,000円程度かかると見込んでおくと安心でしょう。

独学か通信講座かで総費用は大きく変わる

第二種電気工事士の費用を大きく左右するのが、「独学で勉強するか、通信講座を使うか」という選択です。

学習方法 費用目安 特徴
独学 約5〜6万円 費用を最小に抑えられる
通信講座 約8〜12万円 サポートが充実している

独学は費用を最小限に抑えられる一方で、自己管理が求められます。通信講座は費用はかかりますが、カリキュラムに沿って学べるため、まとまった勉強時間が取りにくい社会人にも向いています。

学科試験の教材費を徹底解説|テキスト・過去問・アプリ

学科試験の教材費

学科試験の教材費は工夫次第で大幅に節約できます。テキスト・過去問集・アプリそれぞれの特徴と費用を把握して、自分に合った組み合わせを選びましょう。

基本テキストの選び方と相場

学科試験のテキストは2,000〜3,000円程度が相場です。「すい〜っと合格シリーズ」などの図解が豊富な参考書が初心者には取り組みやすいでしょう。コンパクトなポケットサイズのものは通勤中の学習にも向いています。

テキストを選ぶ際は「最新版(令和7年・8年版)」を必ず選んでください。法令改正や出題傾向の変化に対応した最新版でないと、試験直前に情報が古いと気づくことがあります。

過去問集で合格率を上げる(コスパが高い学習法)

第二種電気工事士の学科試験は過去問からの出題が多い傾向があります。過去問集は1,500〜2,000円程度で購入でき、過去5〜10年分を繰り返し解くことが最もコスパの高い学習法といわれています。

テキストと過去問を合わせて4,000〜5,000円の投資で学科試験の合格ラインに達することも十分可能です。間違えた問題を重点的に繰り返す方法が効率的です。

無料アプリ・Webサービスで教材費をゼロにする方法

教材費をさらに抑えたい方には、無料のアプリやWebサービスの活用がおすすめです。工具メーカーのHOZANが提供する電工試験の虎(ホーザン公式サイト)は、スマートフォンで過去問演習ができる無料ツールです。

また、電気技術者試験センターの公式サイトでは過去の試験問題と解答が無料で公開されています。これらを活用すれば、テキストなしで学科試験に合格することも不可能ではありません。工場の休憩時間や通勤中にスマホで学習できるため、忙しい社会人にも向いています。

通信講座の学科対策コースと費用

「独学では不安」「効率よく学びたい」という方には通信講座という選択肢もあります。主要な通信講座の費用は以下のとおりです。

講座名 費用目安 対応範囲
ユーキャン 39,000〜64,000円 学科・技能両方
SAT 21,780円〜 学科・技能両方
キャリカレ 29,800〜72,800円 学科・技能両方

通信講座は教材・映像授業・添削サービスがセットになっているものが多く、独学に不安がある方には安心感があります。ただし費用は独学の2〜3倍以上になるため、後述する「教育訓練給付金」の活用を検討することをおすすめします。

技能試験に必要な工具・材料費の目安と選び方

技能試験の工具・材料費

第二種電気工事士の費用のなかで最も大きな割合を占めるのが、技能試験に向けた工具と練習材料の費用です。合計で30,000〜45,000円程度かかることが多く、試験全体の費用の半分以上を占めます。

工具セットを選ぶポイントと費用(1〜2万円が目安)

技能試験で使用できる工具は試験センターにより指定されています。必須となる工具の主なものは、電工ナイフ・ペンチ・ドライバー(プラス・マイナス)・圧着工具・ウォーターポンプヤットコ・スケールなどです。

工具はセット品での購入が最もコスパが良い方法です。HOZAN「DK-28」などの人気セットは10,000〜20,000円程度で販売されており、必要な工具がひとまとめになっています。工具の品質は技能試験の仕上がりに直結するため、できれば新品の信頼性の高いメーカー品を選ぶことをおすすめします。

練習用材料セットの費用と注意点

技能試験の練習には、実際の配線作業に使う材料が必要です。市販の練習材料セットには全13問分の候補問題に対応した材料が2〜3回分まとめて入っているものが一般的で、費用は20,000〜24,000円程度です。

材料は繰り返し練習するほど消耗するため、最低でも各候補問題を2〜3回は練習できる量を確保することをおすすめします。練習材料は中古品ではなく新品を選ぶことを強く推奨します。中古材料は絶縁状態の確認が難しく、試験本番で焦らないためにも、十分な練習量を新品で確保してください。

中古品を活用して工具費を抑える方法

工具は中古品を活用することで費用を抑えることができます。メルカリやヤフオクなどのフリマアプリでは、合格後に不要になった工具セットが5,000〜10,000円程度で販売されていることがあります。ただし、圧着工具は精度が命ですので、状態の良いものを慎重に選ぶことが大切です。

工場・製造業の職場では、同僚が同じ資格を目指していることもあります。工具を共同購入してシェアするか、先に取得した先輩から借りるという方法も現実的な費用節約策です。

工具・材料はどこで買うのが安い?

工具と材料の購入先はAmazonや楽天市場などのオンライン通販が最も価格が安いことが多いです。セット品はオンライン通販での購入がコストパフォーマンスに優れています。ホームセンターでも購入できますが、品揃えが限られる場合があります。

購入のタイミングは、技能試験の受験申し込みが確定してからがおすすめです。試験日程が決まったタイミングで購入すると、計画的に練習期間を設定できます。学科試験合格後に購入することで、万が一学科で不合格になった場合の無駄な出費を防げます。

第二種電気工事士の費用を安く抑える5つの方法

費用を抑える5つの方法

ここでは、第二種電気工事士の取得にかかる費用を少しでも安く抑えるための実践的な方法を5つ紹介します。

①教育訓練給付金制度を活用して最大20%還付

雇用保険に一定期間加入している方は、厚生労働省の「一般教育訓練給付金」を利用できる可能性があります。この制度を使うと、対象の通信講座を受講した場合に受講費用の20%(上限10万円)がハローワークから支給されます。

たとえば60,000円の通信講座を受講した場合、12,000円が後から戻ってくる計算です。制度を利用する際は受講開始前にハローワークで手続きが必要です。詳しくは最寄りのハローワーク、または厚生労働省の公式サイトでご確認ください。

②過去問だけで学科試験に合格する「ゼロコスト学習法」

第二種電気工事士の学科試験は、過去問を中心とした勉強法で合格を目指すことが可能です。電気技術者試験センターの公式サイトでは過去の試験問題と解答が無料で公開されており、テキストを購入しなくても学科試験に合格した方は少なくありません。

HOZANの無料ツールと公式過去問を組み合わせれば、教材費ゼロで学科試験に臨むことも現実的です。工場勤務の方であれば電気に関する実務知識がある分、ゼロコスト学習法が特に効果を発揮しやすい環境にあります。

③練習材料を複数人でシェアして節約

技能試験の練習材料は、同じ資格を目指す仲間と共同購入することで費用を大幅に削減できます。全13問分の練習材料セットを2人でシェアすれば、1人あたりの材料費を半分程度に抑えることが可能です。

工場・製造業の職場では同じ電気系資格を目指す同僚がいることも多いはずです。資格取得の目標を同僚に話してみると、一緒に勉強する仲間が見つかるかもしれません。互いに教え合いながら練習することで、モチベーションの維持にもつながります。

④費用を段階的に支払って無駄を防ぐ

試験の費用をいきなり全部払うのではなく、段階的に支払う方法が効果的です。

時期 やること 費用
学科試験前 申し込み・テキスト・過去問 約15,000〜17,000円
学科合格後 工具・材料の購入・技能練習 約30,000〜44,000円
技能試験合格後 免状交付申請 約6,000〜9,000円

学科合格後に技能試験の費用を支払うことで、学科で不合格になった場合の無駄な出費を防げます。試験に向けた準備を計画的に進められる点でもメリットがあります。

⑤会社の資格取得補助制度を確認する

工場・製造業の企業のなかには、業務に関連する資格の取得費用を一部または全額補助している会社もあります。第二種電気工事士は電気設備管理や設備メンテナンスに直結する資格のため、補助対象になることがあります。

会社の就業規則や人事担当者に確認してみることをおすすめします。補助が受けられれば、実質的な自己負担額を大幅に減らせます。資格取得の意思を上司に相談することで、社内の電気工事士有資格者として期待されるきっかけにもなります。

費用に見合う?工場・製造業で第二種電気工事士を活かす

工場・製造業での第二種電気工事士の活かし方

「5万円以上の費用をかける価値があるのか?」と気になる方のために、工場・製造業で第二種電気工事士を取得した場合のメリットを具体的に解説します。

電気工事士が工場・製造業で必要とされる理由

工場・製造業の現場では、電動機・制御盤・照明設備など多くの電気設備が稼働しています。これらの設備の配線変更や新設工事には、電気工事士の資格が法的に必要です。

第二種電気工事士を取得すると、工場内の一般的な電気工事を担える人材として評価が高まります。外部の電気工事業者に依頼していたメンテナンス作業の一部を内製化できるため、職場からの評価も上がりやすいです。また、第一種電気工事士や電気主任技術者といった上位資格へのステップにもなります。

資格手当の相場(月1,000〜10,000円)

第二種電気工事士を取得すると、多くの製造業・工場では毎月の給与に資格手当が加算されます。手当の相場は月1,000〜10,000円程度で、企業や職種によって差はありますが、月3,000〜5,000円程度が一般的な水準です。

仮に月3,000円の資格手当が支給された場合、年間で36,000円の収入増となります。取得費用の約5万円は1年半程度で回収できる計算です。さらに職域が広がることで、昇給・昇格につながるケースもあります。

第二種電気工事士取得で転職市場での評価は上がるか

第二種電気工事士は、製造業・建設業・設備管理業など幅広い業界で評価される国家資格です。転職活動においては、電気設備管理・ビルメンテナンス・プラントメンテナンスなど、より専門性の高い職種への応募資格となります。

特に20〜30代で取得しておくと、長期的なキャリアの選択肢が広がります。工場ワークで電気知識を実務として持ちながら国家資格もあると、求人市場での競争力は大きく高まります。

費用回収の目安(何か月で元が取れる?)

取得にかかった費用が何か月で回収できるかを試算してみましょう。

資格手当(月額) 年間収入増 回収期間
1,000円 12,000円 約4〜5年
3,000円 36,000円 約1年半
5,000円 60,000円 約10か月
10,000円 120,000円 約5か月

資格手当以外にも、転職による年収アップや職域の拡大という恩恵があります。費用対効果を長期的に考えれば、第二種電気工事士の約5万円の取得費用は、十分に元が取れる投資といえます。

第二種電気工事士の費用に関するよくある質問

Q. 第二種電気工事士の費用は最安でいくらになりますか?

受験手数料(11,100円)+中古工具(5,000〜10,000円程度)+材料シェア(10,000〜12,000円程度)+過去問活用(無料〜2,000円)+免状交付(5,300〜8,000円程度)で、最安値では30,000〜35,000円程度まで抑えられる可能性があります。ただし工具は品質を、材料は新品であることを優先することをおすすめします。

Q. 技能試験の工具はどこで買うのが安いですか?

AmazonやヤフーショッピングなどのECサイトがホームセンターより安いことが多いです。HOZAN・ロブスター(マーベル)・フジ矢などの国産メーカーのセット品は品質と価格のバランスに優れています。中古品を利用する場合はフリマアプリで探せますが、圧着工具は動作確認済みのものを選びましょう。

Q. 通信講座は費用を払う価値がありますか?

自己管理が苦手な方や、より確実に合格したい方には価値があります。教育訓練給付金を使えば費用の20%が戻ってくるため、実質負担を減らせます。一方、工場勤務で電気系の実務経験がある方は独学でも十分合格できるケースが多いです。

Q. 第二種電気工事士の免状交付費用は全国一律ですか?

都道府県によって異なります。全国的な目安は5,300〜8,000円程度です。お住まいの都道府県の産業労働局や経済産業局のホームページで最新の手数料を確認することをおすすめします。

まとめ

第二種電気工事士の取得費用について、主要なポイントをまとめます。

  • 独学での合計費用は約5〜6万円が目安(受験料・教材・工具・材料・免状交付)
  • 受験申し込みはインターネット申込みで11,100円(非課税)(2025年11月改定済み)
  • 費用のうち最も大きいのが工具・材料費(合計30,000〜45,000円程度)
  • 通信講座を利用する場合は8〜12万円程度が目安。教育訓練給付金で20%還付も可能
  • 工場・製造業では月1,000〜10,000円の資格手当が支給される企業が多く、費用の回収は現実的
  • 費用対効果を長期的に見れば、キャリアアップ・転職・収入増につながる十分に価値ある投資

費用を抑えたい方は、無料の過去問・アプリを活用したゼロコスト学習法と、工具の中古品活用・材料のシェアを組み合わせるのが効果的です。工場・製造業で働く方にとって、第二種電気工事士は業務との親和性が高く、取得後すぐに職場で活かせる実践的な国家資格です。

まずは電気技術者試験センターの公式サイトで試験日程と受験申し込みの詳細を確認し、勉強計画を立てることから始めてみましょう。

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