寮は最大のバックアップ

衣食住のうち住の用意があるということほど、安心感があることはありません。

仕事と住むところの不安がなくなることは、他県から出てきた私にとっては、最高の魅力でした。


知らない街で、慣れない仕事をすることになるのですから、不安と期待の入り混じりった独特な緊張感を持っていたことは言うまでもありません。

もし、馴染めなかったらどうしよう。


一人で出てくるのだからすぐに頼るところもないことでしょう。

他県から出て行くとき、不安は募るばかりでした。


私が務める先であった株式会社デンソー安城製作所は、自動車部品製造工場で、愛知県では1、2位を争う大手でした。

初日の企業説明会では、たくさんの人が大きなスーツケースを転がして、他県から期間工として集まってきたのを覚えています。


皆が不安そうな顔持ちで、慣れない街にやってきていましたが、企業の説明会が終わる頃には、安堵の表情に変わっていました。

大手の工場ということもあり、そもそも他県の受け入れを募っているため、説明や寮への案内など、とても丁寧で、説明を受けるたびに、徐々に不安は解消されていったのです。


多くの人を採用しているが故、いい意味で私たちへの扱いに慣れていて、手際が良かったのです。

寮への案内にもそんな“慣れ”を感じられずにはいられませんでした。


3名1室の女子寮では、決して広いものではありませんでしたが、一人一人のプライバシーが確保されています。

出入り口のセキュリティーもしっかりしており、オートロックで安心して暮らせました。


困ったことがあれば、24時間連絡可能な寮長がおり、近くに同僚もいるのも相まって、疲れた身体を安心感の中癒すことができ、また翌日も頑張って仕事をしようと思える環境そのものでした。


企業が労働者の環境をバックアップする上で、寮ほど力強く支えられてると言えるのも、そんな毎日を過ごしてきたからこそ、強く思えるのです。


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工場は女性の味方

工場と聞いて、一番の不安は女性の私がうまく馴染めるかということでした。

工場と聞いて、想像がついたのは無骨な機械や油、大きな音、、まさに男社会というような妄想を抱いた私をいい意味で裏切ってくれたのは、入社して間も無くのことでした。


一緒に働いていたのは女性が多かったのです。

企業として、ギリギリまで細分化して効率化を図った結果、力のない女性でもコツコツとできる仕事になったのだと説明を受けました。


ゴミひとつないフロアと真っ白な作業着、安全に隅々まで配慮された構内、安心して集中して仕事に取り組むことができました。

私が配属された組付け課では、エンジン内にある円柱状の部品を溶着し、修正と検査する部署でした。3名1組でラインを組んで、交代しながら作業に取り組みます。


交代しながら仕事を回しているので、飽きもこずこなすことができました。

女性でも何も問題ない仕事というのは、言うまでもありません。


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不安の払拭は時間の問題

誰しも働く前には不安があって、働いた後にはやっぱりそうだったか、思ってたのと違ったのかの2通りがあると思います。

期間工は使い捨てのイメージが強かったのですが、一口に期間工とは言え、継続的に期間工を繰り返しやられている方もみえて、教えてくれる方もとても親切に教えてくれる印象でした。


期間工という雇用形態において、一番の特徴は期間が定められている雇用に納得して入社しているということと思います。

正社員でも契約社員でもなく、有期雇用というのは精神的に終わりが予想できるという点では、永続的に続かない仕事と割り切れるという点で、我慢強くなれるものです。


私もそうでした。

終わりが見えているということは、たとえ嫌な事があっても、ここまでの辛抱だと乗り切れるものです。


1日の仕事においても、毎日終了の時間があります。

日々、時刻を見ながら体力の調整ができます。


期間工において、いつか終わると思っていると、少しのことではへこたれない強い自分に出会うことができます。

私自身、働く前と働く後では、期間工なのだから、割り切れて仕事ができたというギャップが多く感じました。


企業によりけりとは思いますが、私のところでは期間とは言え、最長3年の雇用期間があり、半年ごとには満了金も発生するなど、期間ごとに働いているという気持ちが強くありました。


半年が過ぎ、やりきった達成感と満了金を手にすると、また6ヶ月間頑張ろうと思えたものでした。

また、ライフスタイルが変わりやすい女性にとっては、ちょうどいい期間であり、やりがいを感じやすく、貯金もしやすかった期間でした。


そんなことも働く前では感じづらいもので、働く前の不安の気持ちの代わりに、いつのまにか、また次の6ヶ月を頑張ろうと前向きな気持ちでいっぱいになっていました。


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ものづくりの日本を支える

世界で誇る日本の技術、ものづくり大国、日本において、先進技術の詰まった製造業の仕組みは先人達の知恵の結晶です。

工場内の製造ラインのタクト(工程ごとの時間管理)は秒単位で管理され、精巧に作られた時計の歯車のように、一つずつの工程がキレイに重なり合い、部品と部品がどんどん組み上がっていく様は、さしづめ芸術のようです。


毎朝の朝礼で変更点、改善点などの発表があり、構内の入り口には工程表や誰がどこの部署にいて、どんな講習を修了したか一目瞭然にしてあり、食堂の壁一面に今月の功績表や異動内示や発生した不良項目がところ狭しと貼られています。


また働く上での、ミス防止を促す張り紙は、作業現場いたるところで貼られており、安全促す張り紙は窓やトイレにまで注意喚起されており、構内にいるだけで意識がどんどん高まります。整理、整頓、清掃、清潔、躾など5sと謳われる基本的な5か条においては、身体に染み付いてしまい、家に帰っても身の回りに役立つものばかりです。


とことん無駄を省き、研ぎ澄まされ高まる意識の中に飛び込んだ私は、逆に危険なことを起こすことは不可能なくらいになっていました。

これが世界を支えるものづくり大国日本の現場の最先端にいるんだと、感心せずにはいられませんでした。


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勤務した会社:株式会社デンソー 安城工場

口コミ提供者:匿名希望 女性

口コミ提供日:2019/3/10