暮らしに欠かせない「食」を支える、食品工場のお仕事。生活に密接に関わる業種のため、その製造に関わる人材は常に求められています。また配属される工場によって扱う商品や作業も異なるので、様々な求人が存在するのが特徴です。

多くの人々に求められる重要な職務である一方で、「食品工場はきつい」「食品工場は病む」といったイメージを持つ方もいるようです。そこでこの記事では、食品工場で働くイメージがしやすいよう、仕事内容や企業情報などについて徹底解説します。長所と短所を見比べながら、自分に合った仕事なのかどうか確かめてみてください。

食品工場の仕事ってどんな仕事?

食品工場では、コンビニやスーパーなどで販売される食品や飲料が作られています。いきなり難しい工程に配属されることはほとんどないので、未経験からでも安心してスタートできそうですね。

それでは実際の仕事内容について見ていきましょう。

ライン作業

◆ベルトコンベヤーで流れてくる食品などに対して、決まった作業を行います。

◇例:弁当を作る工場の場合
  1. ベルトコンベヤーで流れてくる具材に下味をつける
  2. 具材を決まった大きさにカットする
  3. 出来上がった食品を盛り付ける

お弁当・パン・惣菜・レトルト食品・お菓子など、工場によって製造する食品はさまざまです。作業内容も配属先によって異なります。

検査・検品

◆ベルトコンベヤーで流れてくる食品などに対して、目でよく見て作業を行います。

◇目的:食品への異物混入や不良品であることを防ぐ
  • 基本的に目視で行うが、特殊な機器を使って検査をする場合がある
  • 機器を扱う検査の場合、経験や知識が必要な求人もある

製造不備によるトラブルを防ぐために、検査・検品作業は欠かせない作業です。

梱包・出荷

◆完成した食品を梱包し、出荷します。

◇具体的な作業内容は工場によって異なります
  • 飲料などが入った重たいダンボールを運ぶ
  • レトルト食品を箱詰めする
  • 温度が低い工場で、冷凍食品の梱包や出荷を行う

出荷作業はフォークリフトを用いることが多いようです。資格を持っていると、工場によっては優遇される場合があります。

機械操作

◆機械を操作してさまざまな作業を行います。

◇具体的な作業内容について
  • 食材を加工したり、不純物が入っていないか調べる
  • 機械のメンテナンスを行う

機械や食品に対する知識が必要で、経験者が採用されることがほとんどのようです。

清掃・洗浄

◆工場内の清掃や洗浄を行います。

◇主に食材を運ぶ機械をキレイにする
  • ベルトコンベヤーに付着した食材のカスや脂を取り除く
  • 工場内の全体を清掃する

食品工場は衛生管理を徹底しているため、どこの工場でも多く募集されています。毎日の汚れを蓄積しないようにすることが大切です。

衛生管理

◆商品の品質や工場内の衛生を管理します。

  • 衛生管理者の資格を持っていると重宝される傾向にある
  • パートやアルバイトではなく、正社員や派遣社員が担当することがほとんど

工場内の衛生指導をしたりすることから、責任の重い仕事です。食品工場の中では比較的給料が高い傾向にあります。

食品工場の仕事ってきつい?

ここからは食品工場が「きつい」「病む」といった声もあがる理由について解説していきます。

ただ、他の仕事にもそれぞれの大変さがありますので、単純にきつい仕事として見るのではなく、あくまで特徴の1つとして捉えるようにしましょう。

立ち仕事が足腰にくる!

食品工場の仕事は、ほとんどが立ち仕事です。なおかつ下を向きながら同じ作業を繰り返すので、足腰への負担も少なくありません。特にライン作業を経験した方からは「流れを止めることができないので、何時間も立ちっぱなしになることもある」という声もあがっています。

時間に追われていつも目まぐるしい

食品工場では1日にたくさんの食品・飲料を製造します。そのため、製造を止めてしまわないように、1人1人がテキパキと作業をし続けないといけません。「何時間も手を動かさないといけないし、最初の方は特にスピードに慣れるのが大変だった」という方が多いようです。

工場3Kのイメージがある

工場3Kとは「汚い」「きつい」「危険」の頭文字を取ったものです。

食品工場における工場3Kとは
◇汚い 食材の汁などが飛び散ったり、生ゴミの処理が必要になる
◇きつい 長時間の立ち仕事や、におい・機械の大きな音にストレスを感じる
◇危険 機械に指を挟んだり、刃物で負傷してしまう可能性がある

働いているうちに慣れてくる部分もあれば、どうしても合わないと感じる場合もあるでしょう。人によって感じ方はさまざまなので、自分にとって合っているかどうかは慎重に判断するのが良いと思います。

ライン作業がつまらない

ライン作業では、基本的にずっと同じ作業を繰り返すことになります。例えば具材を決まった大きさに切る作業の場合、何時間もの間ひたすら切る作業が続く可能性があります。

始めはスピードについていくことに精一杯で、時間があっという間に過ぎていくかもしれません。しかし慣れてしまえば単調な作業に感じ、ライン作業がつまらなくなってしまうのでしょう。

クリーンスーツを着るのがつらい

食品工場では、髪の毛などが食品に混入しないよう、クリーンスーツ(白い作業服)を着て作業します。体のほとんどを覆うため、「個性を出しにくく、オシャレじゃない」「蒸れて暑苦しい」と感じる方も少なくないようです。工場によっては冷暖房が完備されていない可能性もあります。その場合、真夏は熱中症のリスクを抱えながら働くこともあるようです。

給与水準が低い傾向がある

製造業のなかでも、食品工場は給与が低い傾向があると言われています。作業がきつい上に薄給となると、働き続けるのは難しいと感じてしまうかもしれません。

しかし食品工場は多くの食品・飲料を扱うため、さまざまな仕事が存在します。中には給与が高い求人も存在しますので、しっかりと稼ぎたい方は、高収入の案件を探して応募することがポイントとなるでしょう。

食品工場で働くやりがい

仕事をするうえで、楽しいと感じたり、やりがいをもつことは自身のモチベーションアップに繋がりますよね。ここからは、食品工場で働くなかでやりがいを感じるポイントについてご紹介します。

日常で目にする商品づくりに携われる

食品工場で作られる商品は、全国のスーパーやコンビニエンスストア、デパートなどに並ぶことが多く、自分が携わった商品をプライベートで見かけることもあるでしょう。私たちが生きていくうえで必要不可欠な「食」に密接に関わる仕事だからこそ、人々の生活を支えているというやりがいを感じることができるはずです。

スキルの上達を実感できる

食品工場で働く仕事の1つとして、食材をカットしたり、お弁当を盛り付けたりする作業があります。仕事に慣れてくると作業のスピードがあがり、商品の仕上がりもキレイになっていくのを実感できるでしょう。また、黙々と集中して取り組みたい方にはピッタリなお仕事です。

食品に関する福利厚生が充実している

勤務する食品工場によっては、余った食材や品質には問題ないものの形が崩れている等の理由で出荷できない商品を無料で持ち帰ることができたり、安く購入できることがあります。また新商品の情報をイチ早く知れたり、ときには試食できることもあるようです。食費の節約ができたり商品の情報に詳しくなれるのは、食品工場ならではの待遇と言えますね。

食品工場の仕事のメリットは?

ここからは食品工場で働くメリットについて紹介していきます。人によってはきついと感じる部分もある仕事ですが、食品工場で働くことで得られる恩恵も多く存在します

では、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

食品工場では未経験でも働ける!

特別な資格がなくとも働けるので、未経験でもスタートしやすいのが大きな魅力です。仕事内容もライン作業などの単純作業が多いため、普段から料理をしない人でも働くことができます。

「調理関係の学校を出ていたり、料理ができない人は採用してもらえない」ということは全くありませんので、条件の良い求人を見かけたら遠慮せずにチャレンジしてみましょう。

清潔な空間で働ける!

食品工場は衛生管理を徹底しているため、他の工場勤務と比べると圧倒的に清潔感のある職場で働くことができます。ほこりや細菌が少ないので、なるべくキレイな場所で働きたい方には食品工場は合っていると言えるでしょう。

食品工場での作業は単純なものが多い

一度覚えてしまえばラクに作業できるのも、食品工場で働く上で大きなメリットです。接客や営業のような高い対人スキルも必要ありませんし、1人でモクモクと作業することが合っているという方が多く働いています。「イレギュラーな対応よりも目の前のことに集中する方が得意」という方にとっては、ベルトコンベヤーで流れてくる食材を黙々とさばいていく作業は合っているかもしれません。

女性も活躍中!

工場勤務といえば「重たいものを扱うので、体力に自信のある人が働くイメージ」が強いかもしれません。ですが食品工場ではラインに合わせてお弁当を盛りつけるなど、どちらかというと速さや正確さが求められます。そのため様々な仕事がある中でも、女性が活躍しやすい現場が多いです。衛生管理を徹底しているので、どうしても汚れが出てしまう現場に比べると清潔です。汚れが気になる方にとっては応募しやすいと言えるでしょう。

食に関わる仕事ができる

工場勤務を考える中で、せっかくなら自分の好きなものに携わりたいという気持ちから、食品工場を選ぶ方も大勢いらっしゃいます。

食品メーカーによっては社員割引で商品を購入できたり、新商品をまっさきに試食・試飲できたりするのがモチベーションUPに繋がることもあるようです。

食品工場の仕事はこんな人に向いています!

前章まで、食品工場の仕事について様々な視点から紹介してきました。いきなり難しい工程に配属されることもなく、単純作業から始められることから興味を持った方もいらっしゃると思います。特徴を踏まえて、食品工場の仕事に向いている人の特徴をまとめました。

  • カンタン作業を地道に行うのが好き
  • 大勢で作業するより1人で集中したい
  • 清潔感のある工場で働きたい
  • 食品・飲料に興味がある

もし1つでも当てはまったなら、食品工場での勤務に向いていると言えるでしょう。少しでも気になった方はぜひ応募を検討してみてください。

【まとめ】未経験からスタートできる食品工場

いかがでしたか?食品工場は未経験からでもチャレンジしやすく、日ごろ料理をしない方でもスタートしやすいことが分かりました。力仕事がメインではないので、力に自信のない方や女性も働きやすそうですね。食品工場で働いてみたいと思われた方はぜひジョブハウス工場をご利用ください!キャリアアドバイザーがしっかりと就業までサポートいたします。

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