毎日生活していく上で欠かすことのできない食品や飲料は、どのようにして製造が行われているのでしょうか。

今回は食品・飲料工場をいろいろな視点から紐解いていきます。


食品・飲料業界ってどんなところ?

これから食品・飲料業界がどういったところなのかについて説明していきます。


食品・飲料業界って?

では食品・飲料業界に求人情報も合わせておおまかに説明していきます。この業界では毎日私達が口にしている冷凍食品やお菓子、スポーツドリンクやお酒などの飲み物の製造を行っています。

大手企業としてはキリンホールディングスやコカ・コーラ、サントリー食品インターナショナルなどが挙げられます。


この業界の市場規模ってどれくらい?

次に食品・飲料業界の市場規模について紹介します。農林水産省の調査によると、食品産業は全産業の国内生産額901兆円のうち、9%にあたる78兆円を食品産業が占めています。

しかしながら国内生産額の推移をみると1,990年代後半から食品価格の低下や少子化など様々な背景を基に、減少または水平状態となっています。


食品・飲料工場はどこにあるの?

食品製造業は日本全国に存在し、地域の大きな需要先として重要な役割を果たしています。その中で特に食品工場が盛んな地域を挙げるとと北海道と沖縄です。

この二県は他県にくらべて、出荷額・従業員数の面で多くなっています。


どんな大手企業があるの?

次に食品・飲料業界の大手企業をいくつか紹介します。


・キリンホールディングス

「食と健康」の新たな喜びと広げていく、を経営理念としているキリンホールディングスは食品業界を長年リードしてきました。売上高は2億円を超え業界においても高いシェア率を誇っています。

キリンホールディングスは1885年に設立され、ビール業を中心に発展してきました。現在はアジア・オセアニア地域をターゲットとし、グローバル化を推進してします。


・アサヒグループホールディングス

スカイツリーのほとりにおおきな金色のモニュメントを持つ本社で有名なアサヒグループホールディングス。

こちらも1889年にお酒の製造会社として成立しました。その後カルピスなどの有名商品を生み出してきました。


・サントリー食品インターナショナル

サントリー食品インターナショナルは上記の二つの会社とは違い、ソフトドリンクを中心商品をとして事業展開してきました。グループ会社は115社、売上高も1億4千万円を超えています。

また日本国内のみならず世界各国で商品の製造・販売を行っています。


どんな仕事をするの?

次に工場の内での代表的な仕事内容である「食品加工」と「軽作業・ピッキング」について紹介します。


・食品加工

食品加工とは食品を安全な状態で運搬・保存を行うために加工を施す作業のことをいいます。食肉の計量や裁断、冷凍保存などの業務が食品加工に当たります。


・軽作業・ピッキング

食品・飲料工場における軽作業としては製造品の梱包などが挙げられます。

ベルトによって運ばれてくる完成品を出荷用の段ボール、または袋に詰めていきます。あまり力のいらない作業のため、女性活躍中の求人も多くあり、人気となっています。


以上の二つのほかにも様々な職種がありますので、ジョブハウス工場の求人よりご自分にあった職種を是非探してみてください!



食品・飲料工場の抱える問題・課題

食品・飲料業界についてザックリとご理解いただけたところで、次に食品・飲料工場における問題点と課題について紹介していきます。ここでの職種分類はジョブハウス工場における職種分類を基にしています。


労働力の不足

これは食品・飲料業界に限ったことではありませんが、工場全体として労働力が不足しています。

これは求職者の工場に対して持っている、「専門的な知識が必要そう」や「休日が少なそう」などの先入観によるものが大きいといます。

現在では「5S活動」(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を国が推し進めたことにより、工場における労働条件は改善されています。

労働力の不足から、これらの工場では大量募集の求人が多くみられます。


人口の低下

労働力不足問題とも関連しますが、近年日本における人口が低下しています。それに伴いマーケット市場規模が小さくなってしまうことが予想されます。

特に食品・飲料業界は国内マーケットを中心ターゲットとしてきたため、少なからず影響は受けるでしょう。そのため近年、海外展開を施策として打ち出している企業も少なくありません。


異物混入事件

近年、「食の安全・安心」を揺るがしかねない、工場における異物混入事件が世間をにぎわすことがあります。

そのため異物混入が要因となり、自分の働く工場が運用停止になってしまうということが絶対無いとは言い切れません。

事件を受け、各社は工場における異物混入防止プランを作成していますが、食品・飲料工場で働くうえでこの問題は切っても切れないものであることは間違いありません。


新製品への対応が困難

現代では様々な食文化が流入し、食にたいするニーズが非常に多様化しています。

そのため企業側としては流動的に変化するニーズに対して素早く対応することが求められますが、新しい生産設備の導入にはある程度の時間を有します。

工場ワーカーとしても新しく導入されたものに対して慣れるのにも時間がかかりますし、ストレスに感じることがあることが予想されます。

またこの課題をいかにスムーズに解決できるかは工場における生産性の向上にも関わってきます。



食品・飲料工場の今後の展望・動向

食品・飲料工場における問題・課題について紹介したところで、食品・飲料業界の今後の展望について説明していきます。


市場規模について

短期的には拡大傾向にありますが、長期的にみると縮小傾向にあります。平成23年以降、物価の上昇に伴い食品製造業の販売価格も上昇しています。つまり工場ワーカーの賃金も見込めます。

しかしながら、問題・課題のところでも説明したように、日本における人口減少に伴い市場規模の縮小は避けられないでしょう。


TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の影響

さらにホットな話題だと次のようなものも挙げられます。

2017年に米国大統領に就任したトランプ氏は先日、公約に掲げていた通りTPPからの離脱を決定しました。TPPの存在は第二次産業である食品メーカーにとっては非常に重要です。

なぜなら、TPPに加入していると、原材料となる肉などの食品をより安価に購入できるようになるためです。

つまりTPPの行方は食品・飲料業界におおきな影響を及ぼすと見込まれるため注視する必要があります。


工場の海外展開

大手企業の紹介や問題・課題のところでも紹介したように、国内マーケットは飽和状態に近づいているため各企業はグローバル展開を模索しています。

そのため今度日本国内のみならず海外にも生産拠点設けることが予想されます。



最後に

以上で食品・飲料業界についての記事は終わります!

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