製本の仕事は、印刷された紙を折り、順番にそろえて綴じ、本や冊子の形に仕上げる仕事です。印刷工程の最後を担う、ものづくりの現場です。

主な作業は、断裁・折り・丁合(ちょうあい)・綴じ・検品・梱包の6つです。多くは機械を操作する仕事で、未経験から始める方が多いのも特徴です。

この記事では、製本の仕事内容を工程ごとにくわしく紹介します。年収の目安や向いている人、未経験から目指すコツもまとめました。

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製本の仕事内容とは?印刷の最終工程で本の形に仕上げる仕事

製本の仕事内容とは

製本は、印刷業のなかでも最後の仕上げにあたる仕事です。ここでは製本の基本と、製本工場で扱う製品の種類を整理します。

製本とは印刷した紙を「本」にする仕事

製本とは、印刷された用紙を折って、順序どおりに取りまとめて綴じ、本に仕上げることです。印刷物を「読める形」にする最終工程といえます。

印刷された紙は、そのままでは1枚の大きな紙にすぎません。製本を経ることで、書籍・雑誌・冊子として手に取れる状態になります。

出典:厚生労働省「ものづくりマイスター・技能検定 製本」

並製本と上製本の違い

製本は大きく「並製本」と「上製本」に分かれます。並製本は、ソフトカバーの文庫本や雑誌、パンフレットに多い製本方法です。

一方、上製本は、厚い表紙でくるむハードカバーの本です。表紙まわりの加工に手作業が残る場面があり、より高い技能が求められます。

工場の現場では機械化された並製本が中心です。未経験で入社する場合も、まずは並製本のラインから始まるケースが一般的です。

製本工場で扱う主な製品

製本工場で扱うのは、書籍・雑誌・カタログ・パンフレット・マニュアルなどの冊子類です。身近な印刷物の多くは、製本の工程を通っています。

同じ冊子でも、ページ数や紙の厚さで作業の難しさは変わります。製品ごとに機械の設定を変えながら作業するのが製本の特徴です。

印刷オペレーターとの違い

印刷オペレーターは、印刷機で紙にインクをのせる仕事です。製本は、その印刷物を折る・綴じるなどの後加工を担当します。

どちらも印刷会社の工場で働く仕事で、同じ工場内で連携します。印刷側の仕事内容は、印刷オペレーターの仕事内容を解説した記事もあわせてご覧ください。

製本の仕事の流れを工程別に解説【断裁・折り・丁合・綴じ・検品】

製本の仕事の流れ

製本の仕事は、複数の工程に分かれています。工場によって担当範囲は違いますが、基本的な流れは次のとおりです。

断裁と折り:大きな紙をページの大きさに整える

印刷された大判の紙を、断裁機で所定のサイズに切りそろえます。続いて折り機で折り、ページの並びを作ります。

1ミリ単位のズレが仕上がりに影響するため、紙のそろえ方や機械の設定には丁寧さが求められます。

丁合:ページの順番にそろえる

折った紙の束を、ページ順に重ねてそろえる作業が丁合です。「丁」は折った紙のひとまとまりを指す言葉です。

丁合機にセットした紙が正しい順番で重なっているか、抜けや重複がないかを確認します。ここでミスが出ると、ページが入れ替わった不良品になります。

綴じ:中綴じ・無線綴じなどで一冊にまとめる

そろえた紙を、冊子の形に綴じ合わせる工程です。綴じ方は、製品によって使い分けます。

  • 中綴じ:真ん中をホッチキスのような針金で留める。週刊誌やパンフレットに多い
  • 無線綴じ:背を糊で固める。文庫本や単行本、カタログに多い
  • 平綴じ:本の端を針金で留める。マニュアルや資料に多い

綴じ方によって使う機械が変わります。機械ごとに準備や段取り、作業中の調整、日常点検を行います。

検品・梱包:不良を出さずに出荷できる形にする

仕上がった冊子の冊数を確認し、ページのズレ・糊の状態・外観の傷などを検査します。問題がなければ、箱詰めして出荷します。

検品はお客様に届く前の最後の砦です。目視でのチェックが中心となるため、集中力を保てる方が活躍しています。

機械の段取りと日常点検

慣れてくると、機械の準備や設定替え(段取り)、日常点検、簡単なトラブル対応も任されます。

さらに経験を積むと、機械の稼働管理や新人の指導といった役割へ広がります。最初は検品や補助作業から始まり、段階的に機械操作へ進むのが一般的な流れです。

製本の仕事の年収・給与の目安と働き方【未経験でも始めやすい?】

製本の仕事の年収・給与の目安

製本の仕事を考えるうえで、収入や働き方も気になるところです。求人情報で見られる目安を紹介します。

未経験スタートの月給・年収の目安

未経験歓迎の求人では、月給18万〜25万円程度に賞与や諸手当がつく例が見られます。年収に直すと300万〜400万円ほどです。

ただし、金額は地域・企業規模・勤務時間で大きく変わります。求人票の「基本給」と「手当」の内訳を確認することが大切です。

出典:マイナビ転職の製本関連求人(求人例のため、実際の条件は各求人でご確認ください)

正社員と派遣社員で変わる働き方

正社員は月給制が中心で、賞与や昇給が期待できます。派遣社員は時給制で、1,200円〜1,600円ほどの求人が見られます。

安定した収入と長期のキャリアを重視するなら正社員、まずは試してみたい場合は派遣という選び方もあります。

残業・シフトの特徴

製本は、印刷工程のあとに作業が回ってくるため、納期前は忙しくなりやすい傾向があります。

工場によっては2交代制や夜勤がある一方、日勤のみの職場もあります。勤務時間帯は求人ごとに異なるため、応募前に必ず確認してください。

収入を上げていく道筋

収入を上げるには、扱える機械を増やすことが近道です。複数の機械を任されるほど、現場での評価も高まります。

あわせて、製本技能士などの資格を取ると、スキルの証明になります。リーダー職を目指す際にも役立ちます。

製本の仕事に向いている人は?未経験から始めるコツと製本技能士

製本の仕事に向いている人と製本技能士

製本は未経験から始めやすい仕事ですが、向き不向きもあります。適性と、資格の情報をまとめます。

製本の仕事に向いている人の特徴

向いているのは、細かい作業をコツコツ続けられる方です。ミリ単位のズレや小さな傷に気づけることが強みになります。

また、同じ作業を丁寧に繰り返すのが苦にならない方や、ものづくりが好きな方にも向いています。

反対に、立ち仕事が長時間続くことや、紙の束を運ぶ作業もあります。体力面は事前に想像しておくと安心です。

きついと言われる点と対策

製本で負担になりやすいのは、立ちっぱなしの作業と、納期前の忙しさです。紙は思ったより重く、運搬で腰に負担がかかることもあります。

対策としては、正しい持ち方を先輩から教わることや、職場の設備(台車・リフトなど)を面接で確認することが有効です。

未経験から採用されるためのポイント

未経験歓迎の求人は多く、先輩が仕事を教えてくれる職場もあります。経験よりも、丁寧さや続ける姿勢が見られやすい傾向です。

志望動機では、「細かい作業が得意」「ものづくりに関わりたい」など、製本の仕事と結びつく具体的な強みを伝えましょう。

前職が接客や事務でも問題ありません。ミスを防ぐ工夫や確認の習慣など、仕事への姿勢をアピールできます。

製本技能士とは?資格の種類と級

製本には、国家検定の「製本技能士」があります。技能検定では、書籍製本・雑誌製本・商業印刷物製本の3種類が対象です。

試験区分は1級・2級・3級・基礎級があります。資格がなくても働けますが、経験を積んだ後のステップアップとして目指す方もいます。

試験の詳細は、厚生労働省の技能検定ページで確認できます。

製本の仕事に関するよくある質問

Q. 製本の仕事は未経験でもできますか?

できます。未経験歓迎の求人は多く、検品や補助作業から始めて機械操作へ進む流れが一般的です。

入社後は先輩の指導を受けながら、少しずつ担当を広げていきます。

Q. 製本の仕事で必要な資格はありますか?

必須の資格はありません。ただし、国家検定の製本技能士を取得すると、スキルの証明になります。

フォークリフトの資格があれば、紙の運搬で役立つ場面もあります。

Q. 製本の仕事は女性でも働けますか?

働けます。機械の操作や検品が中心のため、性別を問わず活躍できる職場が多いです。

紙の運搬など体力を使う場面があるため、設備や補助体制は応募前に確認しておくと安心です。

Q. 製本の仕事は将来性がありますか?

紙の書籍や冊子の需要は変化していますが、カタログ・マニュアル・パンフレットなど、冊子の製造は今も続いています。

機械の操作や段取りを覚えれば、他の後加工や印刷の仕事にも経験を活かせます。

Q. 製本と印刷はどちらが未経験向きですか?

どちらも未経験歓迎の求人はありますが、製本は検品や補助作業から入りやすい傾向があります。

印刷も含めた仕事の全体像は、印刷・製紙工場の基礎知識を紹介した記事で確認できます。

まとめ:製本は未経験から手に職をつけやすい印刷の仕上げ工程

製本の仕事は、印刷された紙を折り・そろえ・綴じて、本や冊子に仕上げる仕事です。断裁・折り・丁合・綴じ・検品・梱包の流れで進みます。

未経験歓迎の求人が多く、検品や補助作業から機械操作へ段階的にステップアップできるのが魅力です。年収の目安は300万〜400万円ほどで、経験や資格で伸ばせます。

細かい作業が得意な方や、ものづくりに関わりたい方は、ぜひ求人をチェックしてみてください。

 

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著者:ジョブハウス工場 編集部

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