印刷・製紙業界にはどのような用語が存在し、どのような場面で使われているのでしょうか?このページでは印刷・製紙業界の主な専門用語をご紹介していきたいと思います!

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あ行で始まる専門用語

・アート紙

表面に白い光沢をつけた紙で、非常になめらかなことが特徴。


・遊び紙

本の中身の前後にある何も印刷されていない紙のこと。

 

・板紙

紙には大きく分けて「板紙」と「紙」の2種類ある。段ボールや紙箱など厚手の紙を「板紙」、新聞紙や印刷・情報用紙などの薄手のものを「紙」という。

 

・インナーパッチ

内力紙のこと。


・エネルギー原単位

各産業において、それぞれが設定した単位の製品等を生産するのに必要な電力や熱量の消費量のことで製紙産業においては「紙を1トン生産するのに必要なエネルギー量」と定められている。省エネルギー化の指標にされている。


・オフィス古紙

オフィスから発生する古紙のこと。オフィスのOA化により年々増え続けている。

 


か行で始まる専門用語

・牛乳パックの単独回収

牛乳パックは古紙の中でも回収が特殊である。他の古紙と一緒にではなく、牛乳パック単独でスーパーマーケットや自治体の協力によって単独回収されてるが、まだまだ回収率が低いことが問題になっている。

 

・禁忌品

回収時に混ざっていると、古紙再生の際に障害になる可能性のある物のこと。

粘着テープ、ファイルの金具、セロファン等の紙に付着しているもの以外に、紙製品自体にも除外品(窓のついた封筒、ビニールコート紙、感熱紙、カーボン紙等)がある。

 

・化粧裁ち

印刷物や本を製品の寸法に合わせて断裁すること。

 

・ケナフ

アフリカ原産の主に一年草の草本植物。これを製紙材料にするべきという声も上がっている。

 

・広葉樹

葉が広く平たい樹木の総称。主に温帯から熱帯を中心に分布している。広葉樹の繊維は針葉樹に比べて短く、なめらかな紙を作るのに適している。

 

・合成紙

非紙製品のこと。石油を原材料としたシートで紙ではない。

 

・黒液

木材チップを薬品で溶かし、木材パルプを抽出する際に発生する廃液のこと。

 

・古紙

製品として流通し、一般家庭や会社などで利用された後の紙や、紙製品等を作る際に断裁された後の余った紙を、ゴミとは別に再利用を目的に回収した物のこと。

 

・古紙パルプ

回収された古紙を、特定の工程を経て再生させたパルプのこと。これ単体では紙の強度が落ちるため、適宜新しい木材パルプを加える必要がある。

 

・腰

紙の弾力性を示す言葉。腰が強いは弾力が強く、腰が弱いは弾力が弱いということ。

 

・駒数 

本の総冊数を、ひと駒の冊数で割った数のこと。

 

・駒

製本所でいうひと駒とは1単位・1区切りを示す



さ行 で始まる専門用語

・サーマルリサイクル

廃棄物焼却時に発生する熱を、発電や熱源として再利用すること。

 

・産業古紙

製本、印刷、段ボール工場などの、紙に関連した産業から出る古紙のこと。デパートやスーパーなどから出る大量の使用済み段ボールなどのことを、準産業古紙と呼ぶこともある。

 

・残材

製材を取った後の残り木のこと。

 

・三六版 

規格外の大きさの本のこと。

 

・ 刷了 

全ての印刷が完了すること。

 

・ 仕上げ

最後の工程のことで、カバー掛けや梱包などを指すことが多い。

 

・紙管

ものを巻き付ける紙の芯棒のことで、トイレットペーパーやラップなどに使われる。

 

・紙器

紙皿や紙コップなど、紙製の容器のこと。

 

・集団回収

町内会や自治体などが、時間や場所を決めてその地域に住む人々から古紙などのリサイクル可能な資源を集め、回収業者に渡す回収方法のこと。

 

・商業印刷

商業を理由に、印刷するPOPやパンフレットのこと。

 

・抄紙機

液状パルプに薬剤を混ぜたものを網の上で同じ厚さに広げ、乾燥させて紙にする機械のこと。

 

・白破れ

白紙の損紙のこと。しろやれとよむ。

 

・人工林

環境保護や、産業用の原料確保のため、人によって作られた森林のこと。日本の製紙業界が輸入している木材のほとんどが人工林となっている。対義語は天然林。

 

・針葉樹

葉が針のように細長い樹木の総称。森林減少問題温帯北部から冷帯を中心に分布している。強度の高い紙を作るのに適しているため、高速印刷にかける新聞紙や丈夫さを求められる包装紙に利用されている。

 

・森林減少問題

開発途上地域、特に熱帯地域を中心に起こっている。人口増加に伴う食料不足解消のための非計画な森林伐採による農地化、放牧地化、薪炭材採取、山火事など多種多様な原因がある。

 

・背貼り

紙や寒冷紗などを書籍の背を強くするために貼り付けること。

 

・損紙

 印刷や製本工程で加工しそこなった紙。やれと読む。 



た行で始まる専門用語

・チップ

木材パルプの原料となる、縦横2~4センチ、厚さ4~5ミリのチップ状の木材のこと。


・天然林

自然の力で発生・生育した森林のこと。対義語は人工林。

 

・ドブ

印刷物において、断ち落とす余白の部分のこと。

 

・トンボ

多色印刷物において、どの色をどこに配置するかの目印のこと。

 


な行で始まる専門用語

・中開き 

いわゆる、見開きのこと

 

・中本

本の内容のこと。

 

・膠

にかわと読む。天然の接着剤で、製本に使われる。

 

・ニス引き

印刷面に光沢を持たせる、またはその面の保護のためにニスを塗ること。

 

・熱帯雨林

熱帯林の、特に多雨地方にある森林のこと。樹種が様々なため、均一な材木が必要な製紙業界ではあまり利用されていない。

 

・ 喉

書籍の背に接する部分、また、綴じ目側のこと。

 


は行始まる専門用語

・バイオマス

植物や家畜の排泄物や、生ゴミなどの有機物資源を指す。製紙産業では全エネルギーの約4割を、バイオマスエネルギーと廃棄物エネルギーでまかなっている。

 

・薄葉紙

きわめて薄くすいた紙のこと。

 

・ヒートシール袋

熱を加えること袋の口を密封できる紙袋のこと

 

・煤塵

製紙産業では回収ボイラーから発生するススなどの細かい浮遊物のこと。

 

・不織布

木材、レーヨン、合成繊維などの繊維を様々な方法でくっつけ、シート状にしたもの。紙でも布でもない新素材として注目されている。

 

・ペーパースラッジ

紙の製造工程で生じる細かな繊維分などを含んだ有機性の汚泥のこと。

 


ま行で始まる専門用語

・ 前白

 片面のみ印刷して、片面は白のまま残している物のこと。

 

・マットアート紙

つや消しがしてあるアート紙のこと。

 

・見返し

  本の表紙の内側に貼って本の中身と表紙をつないでいる紙のこと。

 

・耳出し 

いわゆる、パッキングのこと。

 

・目合わせ

製本作業の一つで折丁の数を数えて、決められた数(殆どの場合100)で順序よく配列すること。また、不良品の検査もこれに含まれる。

 

・木材パルプ

バージンパルプともいう。木材チップを薬品を加え、抽出した新しいパルプのこと。

 


や行で始まる専門用語

・洋紙

西洋から伝わった製法で作った紙のこと。

 


わ行で始まる専門用語

・和紙

手すきで作る日本古来の紙のこと。

 


専門用語において注意しておくべきことってある?

以上が印刷・製紙業界における専門用語になります。ただし専門用語はただ覚えれば良いというものではありません。ただ専門用語を覚えるのはもちろん良いことです。

なぜなら専門用語を知っていれば、仕事や会話はスムーズにいくからです。しかしどの職種・業界でも、本来は仕事をしていく上で順次覚えていくのが好ましいものです。

わからないことを上司や同僚に聞くことでコミュニケーションをとる、そこから強い絆や人間関係を築き上げていくことも仕事の醍醐味というか、やりがいの1つなのではないでしょうか。

 


最後に

以上で印刷・製紙業の用語集についての記事は終わります!

 

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