この記事では化学・石油化学工場で働く方のために、どのような方が工場勤務に向いているのかについてご紹介します。
化学・石油化学工場の基本情報
化学・石油化学業界の動向や大手企業、さらに化学・石油化学工場の求人を説明していきます。
化学・石油化学業界の動向
近年の化学業界は、金融危機等の影響による化学品の世界的な需要減や石油化学分野の業績悪化の影響などを受け、不採算事業の統廃合やプラントの停止、企業買収を積極的に行っています。
世界景気の回復に伴い平成25年には増加に転じた化学業界ですが、いまだ先行き不透明な状況が続き、さらなる経営体質の改善が進むものと見られています。
また石油化学業界はリーマンショックによる金融危機が実体経済への影響を伴って急速に拡大し業績は急激に悪化し、2009年には原料価格下落の影響から売上高はさらに減少しました。
その後、一旦業績は回復基調を辿ったものの平成27年の原油やナフサ価格の下落に伴い、石油化学製品の販売価格が低下。
激変する内外の環境変化に対応するため、企業間のアライアンスをはじめとする業界再編による企業体質強化が進んでいます。
化学・石油化学工場ってってどんなところ?
化学・石油化学工場は、別名プラントとも呼ばれています。製品はプラスチックなどの石油が原料となっている製品から化学繊維など非常に多様です。
日本は石油の99%以上を輸入に頼っているため、プラントの多くは東京湾や千葉の臨海部に集中しています。そのため東京の求人や千葉の求人が多くなっています。
臨海部にあることで、輸入した石油や原油をすぐに加工することが出来ます。またはじめにナフサ(原油を蒸留すると最初に出てくるもの)を精製し、それをパイプを使って近隣の工場に送るために多くの工場が一箇所に集まっています。
どんな大手企業があるの?
化学業界の大手企業としては三菱ケミカルホールディングスや住友化学、三井化学、信越化学工業などが挙げられます。石油化学業界ではJXエネルギー、旭化成、信越化学工業などです。
化学・石油化学工場にはどんな仕事があるの?
実際の求人記事を元に、どんな仕事があるのか説明していきます。
マシンオペレーター
化学・石油化学工場の業務は、機械を使ったものが非常に多いです。
今回取り上げるのは、フィルムを加工し、ペレット(米粒状)にするマシンオペレーター業務です。こちらの機械は特別な資格が必要なく、未経験者からでも始めやすくなっています。
フォークリフト
フォークリフトを使った業務は他の業界の工場でもよく目にします。
材料や製品を運搬することが主な仕事で、フォークリフトに乗るためには免許が必要がです。よって他の業務とか比べ給与が良い場合が多いです。
包装・梱包
完成した軟包装フィルムをダンボールで梱包する仕事です。
特別な資格が必要なく簡単な業務の為アルバイトやパートの求人が多く、正社員の求人は少ないです。時給制の場合がほとんどで、1時間900~1000円と安く設定されています。
プラスチックシートの加工
プラスチックシートの加工の仕事です。
資格は要りませんが経験と技術が必要なため、給与も比較的高めに設定されています。
働くために必要・有利な資格って?
そもそも未経験者でもOK?
化学・石油化学工場の求人を見ると、有資格職の場合は正社員、資格がなくてもできる業務の場合は非正規雇用であることが多くなっています。
化学・石油化学業界は製品の種類も多く、また、その作業工程も細かく分けられています。
未経験者歓迎の求人もありますが非正規雇用の求人が多いことも頭に入れておいてください。
働き始めてから必要な資格を取る場合もあります。
どのような資格を持っていると活躍できるの?
この3つは必須と言われることがあります。
・高圧ガス製造保安責任者 甲種
・危険物取扱者 甲種
・エネルギー管理士
これ以外でも
・公害防止管理者
・衛星管理者 一種
などを持っていると出世しやすくなるようです。
高卒の方であれば危険物乙4、大卒の方であれば危険物甲種くらいは持っていたほうがいいですね。
ちなみにこの2つの違いは、危険物甲種の場合、1~6類の危険物保安監督者になることができますが危険物乙4の場合、4類の危険物保安監督者にしかなることができません。
難易度が大きく変わるものではないので、高卒の方でも危険物甲種にチャレンジするのがおすすめです。
衛生管理者、技術士、エネルギー管理士、安全管理など、他にも多くの資格がありますので、ご自分の業務にあったものを目指してください。
化学・石油化学工場ではどんなスキルが必要なの?
化学・石油化学業界に関する資格について理解したところで、次は実際の業務上のスキルについて説明していきたいと思います。
どんなスキルが必要になってくるのか細かく見ていきましょう。
肉体・体力面について
工場で働く場合、健康な体は必要不可欠です。工場勤務は2または3交替制の場合が非常に多いため、健康な体を維持することが難しくなっています。
不規則な生活の中でしっかりと体調管理をして仕事に備える必要があります。
知識面について
化学・石油化学業界は常に進化しており、工場ワーカーも積極的に知識を得る必要があります。また業務内容も多岐にわたるため、資格勉強などを含めた総合的な学習をしなければなりません。
コミュニケーションについて
一般的に工場で働く場合、コミュニケーションをとる機会が少ないと言われていますが、業務中に何か問題が起こった場合必ずコミュニケーションが必要になります。
工場で働く場合でも、最低限のコミュニケーション能力は必要です。
どんな人が向いているの?
化学・石油化学業界で働くにあたりどんな人が向いているのか、一緒に見ていきましょう。
継続力がある人
決まった仕事をやり続けることができる方が向いています。
工場の業務の多くは決まった仕事を1日中やり続けるものが多いためです。単調な仕事でも、集中力を切らさずに働かなければなりません。
丁寧な人
丁寧で、かつ効率よく仕事ができる方にもぴったりでしょう。単調な仕事が続く中でミスを出さないように丁寧に、また効率よく働く必要があります。
健康な人
健康な方も向いています。2または3交替のシフト制で生活リズムが崩れがちになりますが、そういった中でもしっかりと健康を維持しなければなりません。
コミュニケーションがある人
コミュニケーションをしっかりとることができる方にも工場ワーカーのお仕事にはぴったりでしょう。
コミュニケーションをとる機会が少ないと言われる工場勤務ですが業務中やなにか問題が起こった場合、必ずコミュニケーションをとらなければなりません。
工場で働く際でも、最低限のコミュニケーション能力は必要です。
勉強熱心な人
勉強が苦ではない方も向いています。様々な業務や製品、それに関する材料があるため、そういった知識を積極的に学ぶ必要があります。
最後に
以上で「化学・石油化学工場ワーカーってどんな人?」の記事を終わります。
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