仕事と同時に新居まで決められる「社員寮付き求人」。特に工場や製造業の求人には寮付きのものが多く見られます。中には寮費0円で住めたり、光熱費まで無料の求人もあり、節約・貯金したい求職者の方に人気のようです。

しかし過去に社員寮を利用した経験がなければ、いまひとつその実態がイメージしづらいかもしれません。

「とにかくできるだけ出費を減らせるところに住みたい!どんな寮なら光熱費まで無料なの?」

「来月から寮に入る予定!快適に暮らすために、気をつけなきゃいけないポイントって?」

こうした疑問を解消するべく、この記事では社員寮の光熱費や寮生活の注意点について詳しく解説!寮付き求人への応募を検討中の方や、寮生活に興味をお持ちの方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

社員寮のタイプについて

一口に「社員寮」と言っても、企業や職場によってさまざまなタイプの寮が存在します。この章ではまず社員寮のタイプについて確認しておきましょう。

社員寮は、大きく分けて主に以下の3タイプに分類できます。

  • ワンルーム寮
  • 集合寮(個室)
  • 集合寮(シェア)

それでは、この3つにはどのような違いがあるのでしょうか。さっそく見ていきましょう。

ワンルーム寮

社員寮のタイプのうち、最初にご説明するのは「ワンルーム寮」です。ワンルーム寮とは、通常のアパートやマンションと同様の構造の物件を企業が所有、または借り上げて、1部屋ずつ従業員に割り当てるパターンの寮のこと。基本的には完全な個室であり、部屋ごとに独立したキッチン・洗面所・浴室・トイレなどの設備も付いています。

ワンルーム寮の場合、共有スペースは建物の玄関・通路・階段などごく限られた空間のみ。そのため、自室に一歩入れば一般のマンションやアパートとほぼ変わらず、リラックスして過ごすことができるでしょう。プライバシーを重視したい方にとっては嬉しい環境ですね。

集合寮(個室)

続いてご説明する社員寮のタイプは「個室タイプの集合寮」です。大多数は企業が所有する比較的大きな物件で、いわゆる「企業寮」や「メーカー寮」には個室タイプの集合寮が多いようです。

このタイプの集合寮の場合、各人の居室として完全な個室が割り当てられた上で、食堂・大浴場・ランドリーなどの設備を共用します。つくりとしては大規模なビジネスホテルのようなイメージが近いかもしれません。また上記に加え、なかにはサウナ・ジム・シアタールームといった充実した共用設備を備えた寮まであるというから驚きです。

集合寮(シェア)

社員寮のタイプとして、最後にご説明するのは「シェアタイプの集合寮」です。

シェアタイプの集合寮の多くは分かりやすく言えば「シェアハウス」のようなイメージ。2LDKや3LDKの部屋を複数名で利用し、リビング・洗面所・トイレ・キッチンなどのスペースを共用します。鍵付きの個室が各人に割り当てられ、最低限のプライベートな空間は確保されますが、人によっては「完全に1人になれる時間が少なくて辛い」と感じる場合もあるようです。一方「リビングに行けば、大体誰かしらと顔を合わせておしゃべりできるので楽しい!」といった意見も。シェアタイプの集合寮での生活は、向き不向きがあると言えそうです。

社員寮の間取りや特徴について、詳しくはこちらの記事もチェック!

光熱費の有無について

前章で、さまざまなタイプの社員寮の特徴を把握できましたね。それを踏まえて、この章では寮のタイプごとの光熱費の有無についてご説明します。

集合寮は光熱費不要の場合が多い

結論からお伝えすると、光熱費不要の場合が多いのは「集合寮」タイプの寮です。

前章でお伝えしたとおり、集合寮には共用のスペースが多いので、実際に「誰がどれだけの電気・ガス・水などを使ったか」を割り出すのは至難の業。また、例えばスマートフォンを充電する頻度や洗濯物の量は、きっと人によってまちまちですよね。そのため寮の利用者に光熱費を請求しようとすると、不公平感が生じてしまうでしょう。ゆえに集合寮は光熱費不要のところが多いのです。

なお集合寮のうち「寮費無料」の寮の場合、光熱費まで福利厚生の一環として企業が負担してくれるケースが大半です。一方、入居者が寮費を負担している場合には、寮費の中に一定金額が光熱費としてあらかじめ組み込まれていると考えて良いでしょう。

ワンルーム寮の場合は利用分負担することが多い

集合寮と比べると、利用者自身が光熱費を負担するケースが多いのが「ワンルーム寮」タイプ。

前述のとおり、ワンルーム寮は基本的には一般的なアパート・マンションと同様の構造です。そのため光熱費についても、一般の物件に住んだ時と同じく「使った分だけ」支払うことになります。なお支払い方法については、自動的に給与天引きされる場合や、利用者自身で契約・引き落としの手続きを行う場合などがあります。

利用者自身が利用分を負担する場合、残念ながら光熱費のカットは叶いません。しかしそもそも社員寮は、一般の家賃相場に比べると寮費自体が割安に設定されているところが大多数。社員寮では光熱費の負担の有無に関わらず、ある程度の節約は可能だと考えて良いはずです。

いずれにせよ、寮付きのお仕事に就業する際は、寮のタイプごとのメリット・デメリットを認識の上、ご自身の希望する条件とじっくり照らし合わせて検討することをオススメします。

社員寮の寮費の相場について、詳しくはこちらの記事もチェック!

集合寮の注意点

さて、ここまで記事を読んで「家賃や光熱費を抑えられる集合寮に住んでみたい!」と感じた方もいらっしゃることでしょう。しかし集合寮ではお得に生活できるからこそ、気をつけなくてはいけない点もあります。

そこでこの章では集合寮の注意点をまとめてご紹介。快適な集合寮ライフを満喫するためにも、ぜひポイントを押さえておいてくださいね。

共用スペースを独占しない

集合寮の注意点として、まず最初にお伝えするのは共用スペースでの過ごし方について。先にご説明したとおり、大半の集合寮には多くの共用スペースがあります。その中には例えば洗面所の蛇口や洗濯機など、数に限りがある設備も含まれるでしょう。こうしたスペースを独占すると、他の入居者が設備を利用できないケースが発生し、トラブルに発展しかねません。共用スペースを独占しない、というルールは基本的にはどんな集合寮でも共通しているはずなので、心に留めておきましょう。

また共用スペースについては独占しないことに加え、清潔・綺麗に保つことも意識してください。特にキッチン・トイレ・浴室などの水回りは、普通に生活していてもどうしても汚れやすい空間です。「自分以外の誰かが片付けるだろうから、まあいいや」といった意識は持たず、次に使用する人のことを考え、使った後は簡単に掃除するなどの心がけが大切です。

相手の生活リズムに配慮する

集合寮の注意点として、2つめにお伝えするのは生活リズムについてです。集合寮では、異なる生活リズムの従業員同士が1つ屋根の下で暮らしているケースも少なくありません。特に工場・製造業に従事する方向けの集合寮には「日勤・夜勤」「シフト制」などさまざまな勤務形態で働く人が入居している場合が多いようです。まずはこのことを念頭に置いておきましょう。

生活リズムが異なる人同士の間で、トラブルに発展しがちなのは騒音に関する問題。解決策としては、基本的なことですが「他者への配慮」を意識するのが有効です。睡眠や休息を取る時間が人によってバラバラになってしまう以上、「自分が眠っている際に聞こえてきたら嫌だと感じるような音は極力出さない」といった思いやりをどうかお忘れなく。例えばTVやスマートフォンで音楽や動画を楽しむ際には、なるべくヘッドホン・イヤホンを使用するなど、ちょっとした工夫次第で無用のトラブルを回避できるはずです。

それでも万が一トラブルに巻き込まれてしまった際には、我慢してストレスを溜め込むのは禁物です。早めに寮の管理者や職場の上席者などに相談し、対策を講じるようにしましょう。

コミュニケーションを円滑にする

集合寮の注意点として、最後にお伝えするのはコミュニケーションについて。寮に限った話ではありませんが、入居者間のコミュニケーションを重んじることは共同生活全般においてとても大切なポイントです。特に社員寮においては、寮生活の中で培った人脈が職場でも有効に働く場合があります。

まずは寮ですれ違った相手には積極的にあいさつをするなど、基本的なコミュニケーションを怠らないようにしましょう。加えて、可能であれば寮内での飲み会や歓送迎会などに顔を出すのもオススメです。職場ではあまり話すタイミングのない相手と仲良くなれたり、日頃業務中には見られない上司や同僚の意外な一面に出会えたり…といった良い機会になるかもしれません。

寮に住むメリット&デメリットについて、詳しくはこちらの記事もチェック!

最後に

さて、社員寮のタイプごとの特徴や光熱費の有無、そして集合寮の注意点までまとめてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

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