工場でのお仕事というと、製造ラインに入って機械を操作したり、工具を使って様々な部品を組み立てたり…といった現場での作業のイメージが強く、いわゆるオフィスワークの印象はあまりないかもしれません。
しかし実際は工場にも、オフィスワークである「工場事務」の仕事が存在します。
「でも工場事務って、具体的には何をするんだろう?」
「工場事務として働いてみたいけど、待遇や福利厚生はどんな感じ?」
これらの疑問を解消するべく、この記事では工場事務の実態について徹底解説!
工場事務のお仕事に興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。
一般事務と工場事務の違い
結論からお伝えすると、業務の内容自体については、工場事務と一般事務に大きな違いはありません。
工場事務とは「オフィスビルの一室ではなく、工場の事務室で行う一般事務」と考えてもいいでしょう。
ただし、職場の違いによって生まれる個々の特徴はあります。
ここからは一般事務と工場事務の特徴について、それぞれチェックしてみましょう。
一般事務について
一般事務の特徴として「来客への対応が多い」という点があげられます。
特に、アクセスに便利な土地のオフィスの場合は、飛び込み営業などの来客も想定されます。
一般事務は、工場事務と比べ、何かとイレギュラーな来客対応が必要なことが多いようです。
工場事務について
工場事務の場合、一般事務と比べ来客対応に時間を割かれることはそこまで多くありません。
そもそも一般企業のオフィスに比べると、工場には来客自体が少ないためです。
そして来客があるとしても、定期的に出入りしている業者や取引先など、工場にとっていわば「馴染み」の人々が中心となります。そのため、来客を取り次ぐべき社内の担当者などをあらかじめ把握しやすく、個々の対応もスムーズに済むケースが多いようです。
来客対応の負担が比較的少ないことは、工場事務の代表的な特徴といえるでしょう。
ところで、工場での事務として「製造事務」という仕事があるのをご存じでしょうか。
一般に「製造事務」と呼ばれる仕事は、製造現場での業務がメイン。
実際に現場に立ち、生産計画や進捗を把握した上で、発注業務やデータ入力を行うのが製造事務の主な仕事です。基本的に事務室のデスク周りで作業を行う工場事務とはだいぶ異なる仕事内容となっています。
工場での事務のお仕事を探す際には、その求人の内容が「工場事務」なのか、それとも「製造事務」に当たるのか、しっかりと確認するのが良さそうですね。
工場事務の主な仕事内容
ここからは、工場事務とは具体的にどんな仕事をするのかを見ていきましょう。
もちろん企業や工場によっても異なりますが、主に以下のような仕事を行います。
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この他に、工場事務特有の仕事として機械の管理などを担当する場合もあります。
といっても、工場事務の担当者自身が機械を直接操作するケースは少ないでしょう。工場事務の担当者は、機械に不具合などが生じた際、必要に応じて業者に修理を依頼する、といった役割を担うことが多いようです。
また、工場によっては従業員の勤怠管理など、一般的な労務・総務に近い業務を担当する場合もあります。労務・総務系の仕事の経験がある方は、工場事務でもその時の知識を活かせるかもしれませんね。
一日の流れをご紹介
工場事務として働く場合の、1日のスケジュール例をご紹介します。
08:00 |
出勤 |
08:15 | 朝礼&連絡事項の共有 |
08:30 | メールのチェック&パソコンでのデータ入力などの事務作業 |
09:00 | 来客対応 |
10:00 | 休憩(10分) |
10:10 | 電話での備品発注などの事務作業 |
12:10 | 休憩(50分)工場内の社員食堂で昼食 |
13:00 | 郵便物の発送準備などの事務作業 |
15:00 | 電話での問い合わせ対応 |
16:45 | 事務室の清掃 |
17:00 |
退勤 |
こちらはあくまで一例です。企業や工場によって働き方は異なるため、工場事務のお仕事を探す際には、実際の求人情報をしっかりと確認しましょう。
工場事務で働くメリット
先にご紹介したとおり、工場事務の特徴として「来客対応の負担が少ない」ことが挙げられます。
初対面の人とのコミュニケーションに苦手意識がある人にとっては、これも1つのメリットといえるでしょう。
この他にも、工場事務で働くことには様々なメリットがあります。
どんなメリットがあるのか、続けてチェックしてみましょう。
未経験でも就職しやすい
工場事務の求人は、特別な資格や職歴・学歴などを必要としない場合が多いです。
「未経験者歓迎」を謳っている募集も多いので、工場事務の実務経験がなくてもチャレンジできます。
ただしオフィスワークではあるため、一般事務と同様、最低限のパソコンスキルは求められるでしょう。
工場事務として働きたいけれど、パソコンスキルに不安がある…という方は「マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)」のテキストなどで、WordやExcelについて勉強してみるといいかもしれません。
残業が少ない場合が多い
業界や企業にもよりますが、工場事務の仕事は残業が少ない場合が多いようです。
工場での仕事は、作業の時間や業務量があらかじめ定まっているため、時間内に決められた仕事を終えられればスムーズに退勤できます。
工場には「始業時間が早いぶん、終業時間も早く、定時なら17時前に退勤できる」といった職場も少なくないため、アフター5を思い切り楽しむこともできるでしょう。
ただし、工場での設備トラブルが発生した場合などには、当然残業が発生することも。とはいえ、トラブル発生時に残業を求められるのは、工場に限った話ではありません。そんな時は、できるだけ早く退勤できるように、粛々と対応するのがよさそうですね。
福利厚生が充実している
工場では体を使った作業が多い分、従業員が元気に勤続できることが非常に重視されます。そのため大手企業が中心にはなりますが、健康診断のオプション費用などを会社が負担してくれるなど、福利厚生が充実していることが多いのです。
また、従業員向けの無料の寮や社宅を備えていたり、そこから工場までの無料送迎バスが用意されていたりすることもあります。さらに、従業員専用の保養所があったり、宿泊施設やレジャー施設などを格安で利用できるサービスに加入している企業も。
工場事務の仕事を選ぶ際には、ご自身が希望する福利厚生が揃っているかを判断基準の1つにしてもよいでしょう。
事務以外に工場にはこんな仕事も
工場には事務の他にも、製造の現場を後方からサポートする様々なお仕事があります。
管理
※画像はイメージです(引用:Panasonic)
工場管理の仕事とは生産性を上げるために工程、品質、運搬、設備、安全、衛生など工場内の様々な部門での管理を任される業務です。そのため業種や工場ごとに管理の仕事は異なります。
例えば工程管理では、製品の生産の過程を考えた上で短期から長期に至るまでの生産計画を立て、それに基づき適切に作業が行われているかを意識しつつ日々工場の作業の統制を行います。
このように管理の仕事は工場全体に影響を及ぼすものなので、工場管理がうまくいかなければ生産性が落ち、エネルギーを無駄にするほか不良品を出すことにつながってしまいます。
つまり工場の管理はその仕事の特性上、比較的責任のある業務であると言えます。
管理にはこんな仕事があります!
①物流業界
物流工場にはたくさんの資材や商品(モノ)が届き、それを正確にさばかなくてはいけません。
したがってこれらの商品入荷から出荷の流れを把握・計算し、現品在庫の管理することが大切です。
倉庫内の管理や、配送・出荷を行う場所では出荷準備まで行います。
食品・飲料工場の工場管理業務はただ製品数の調整など工場内の機械設備の管理を行うだけではなく、安全管理や衛生管理といった業務も含まれています。
また食品・飲料は直接我々の体の中に取り込まれるものであるため衛生管理は特に重要であり、食中毒につながりうる微生物の検査なども行っています。
工業系の工場で現場管理の手法として用いられてきた「整理、整頓、清掃、清潔、躾」という5S管理が食品・飲料工場でも重視されています。
受付
受付の仕事とは、基本的に来客への対応や案内が主な業務となります。
受付は顧客が工場に来た際に一番初めに対応するため、工場・企業の顔とも言われており、それぞれの顧客が求めるものに応じて適切に応対することが大切な仕事です。
来訪者の応対だけでなく代表電話の取次や会議室管理等も行っており、業務の幅は多岐にわたります。
【受付の1日のスケジュール例】
8:15:30--8:30 |
出勤 |
8:30:45--8:45 |
朝礼 |
8:45-9:30 |
受付準備 |
9:30-12:00 |
来訪者対応 |
12:00-13:00 |
交代で昼食 |
13:00-14:00 |
来訪者対応 |
14:00-15:00 |
事務作業 |
15:00-17:30 |
会議室予約 |
17:30-18:00 |
片付け |
18:00 |
退社 |
受付にはこんな仕事があります!
①物流業界
物流業界に限らず他の業種でも言えることですが、受付は来訪者の案内や取次を行うため、社員の内線電話番号がある工場では全て覚える必要があることも多いようです。
さらに担当部署へアポイントを取っていない来訪者の場合、対応している中で担当部署を割り出す必要もあります。
したがって各部署の業務内容や従業員について精通していることが大切です。
清掃
※画像はイメージです(引用:ケルヒャージャパン株式会社)
清掃業務は安全を保ち事故を起こさないよう努めるとともに、工場内で働く職員が気持ちよいと感じられるような職場を作り維持するための業務です。
清掃の仕事は、床の汚れやホコリ・チリの蓄積を防ぐため、作業員の転倒や機械の劣化・故障の防止につながります。
また清掃業務は数名ずつのチームで決められた役割をこなしていきますが、その役割には掃除機掛けや窓拭き、床掃除のような日常的なものだけでなく半年に一度行われるような工場内の機械設備の清掃も含まれるため、担当する工場の業界によって研修内容が異なります。
清掃にはこんな仕事があります!
清掃業は基本的にグループ内で作業分担をします。
作業の例として、掃除機、ごみ収集、窓拭き、作業台や洗面台の洗浄・殺菌、床掃除、水切りが挙げられ、業務用製品等を用いて効率的に行われます。
機械・鉄鋼・金属業界では大きな機械を扱うため、作業員が事故にあわないように安全を保ち、機械の故障や劣化の防止、製品の品質を向上させる清掃業務が重要視されています。
機械設備の内部はもちろん掃除機をかけたりごみ収集を行ったりするほか食堂やトイレなどの清掃も専用の道具を用いて行います。
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最後に
さて、工場事務のお仕事内容やその特徴、さらに工場事務として働くメリットなどをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
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