コンデンサという言葉は聞いたことがあっても、実際にどのように作られているかわからない方が多いと思います。このコラムでは、受動部品の商品とコンデンサの製造工程を具体的に紹介します!

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そもそもコンデンサってどういう分類に入るの?


コンデンサは電子部品に1種です。電気を蓄えたり、放出したりする働きを持ちます。


電子部品とは?

電子部品とは電子回路に使用する部品を指し、いくつかの分類があります。

(一般的には電子部品=半導体としても認識されています。)


電子部品の種類とは?

電子部品には能動部品、受動部品、機構部品の3種類があります。

以下ではそれぞれがどんな働きを持っているのか、簡単に説明していきます。

・受動部品

受動部品とは、加えられた電力を消費・蓄積・放出する働きを持ち、能動部品と組み合わせることで機能します。

主に「抵抗器」や「コイル」などがあり、「コンデンサ」も受動部品の1つに含まれています。

重要三大部品の1つとして数えられているコンデンサは、蓄電・放電の機能を持ちます。様々な用法で利用できるので、私たちの身の回りにある製品にも使われています。

例:充電器やモバイルバッテリーなど

このコラムでは、受動部品について詳しく解説していきます!

・能動部品

能動部品とは、出力部分と入力部分を持ち、与えられた電流・電圧の波形/周波数を変化させる働きを持ちます。

>>能動部品について詳しく知りたい方こちら

・機構部品

機構部品とは、それ自体に電気的な機能は持ちませんが、能動部品や受動部品の接続や固定に使用される部品のことです。

機構部品は構造部品、補助部品と呼ばれることもあります。

>>機構部品について詳しく知りたい方はこちらから(リンクを貼る)



工場で何を作っているのか?(受動部品)

次に、工場で作られている受動部品について一部を抜粋して紹介していきます。

リチウムイオン電池

https://industrial.panasonic.com/jp/products/batteries/secondary-batteries/lithium-ionより引用

正極と負極の間をリチウムイオンが移動することで、充電や放電を行う二次電池のことです。

二次電池とは充電することで元の状態に戻る電池のことを指します。エネルギー密度の高いリチウムイオン電池を使うことで、バッテリーの小型軽量化に成功しました。

使われている製品:ノートパソコン、スマートフォンなど


セラミックコンデンサ

http://www.murata.com/ja-jp/products/capacitor/mlcc


セラミックコンデンサとは、磁器などの誘導体を2枚の電気伝導体で挟み込んだ、大容量のコンデンサ(蓄電器)です。

近年の研究により開発された、大容量で高周波領域でも良好な機能を持つ、積層セラミックコンデンサの利用が増えています。

使われている製品:テレビ、ノートパソコンなど


抵抗器

http://www.murata.com/ja-jp/products/resistor より

抵抗器とは電気の流れを抑制したり調節したりすることで、電子回路の動作を適正にする部品です。ほとんどの精密機械で使用されています。


チョークコイル

http://www.murata.com/ja-jp/products/emc/emifil/cmcc より引用

高い周波数の動きを抑制して、目的の電流だけを通過させるために使用される部品です。

チョークコイルを使用することで、雑音防止などの役割を果たします。



電子部品(受動部品)は何に使われているのか?

私たちの身の回りに多くの電子部品が存在していますが、どこに何が使われているのかを知っている方はあまりいないのではないでしょうか?

ここでは、どこで電子部品が(受動部品)が使われているのかを簡単に説明していきます。


デジタルカメラ 

http://www.sugilab.net/jk/joho-kiki/1307/ より引用

デジタルカメラとは、撮影した画像をデジタルデータとし、メモリーカードなどに記録するカメラのことを指します。

デジカメには以下のような部品が使われています!

・レンズ:光を屈折させて、発散・集束・結合させるための部品

・イメージセンサ:レンズから入った光を、電子信号に変換する半導体

・フラッシュコンデンサ:写真を取った際の光量を調節する部品


携帯電話(スマートフォン)


https://www.nttdocomo.co.jp/support/trouble/repair/repair_service/description/ より引用

スマートフォンには以下のような部品が使われています!

・水晶振動子:安定した周波数を維持し、規則正しい基準信号を作り出す役割を持つ

・フラッシュメモリー:電源を切ってもデータ保存ができる半導体メモリーの1種

・積層セラミックコンデンサ:高周波の電波をキャッチするスマートフォンには欠かせない部品



積層セラミックコンデンサはどのように作られているの?

この記事では、スマートフォンに欠かせない、積層セラミックコンデンサという受動部品の製造工程について説明していきます。

積層セラミックコンデンサの製造工程

①セラミックシートの形成

まず粉末状にした原材料(誘電体と樹脂)をフィルム上に伸ばして、薄いセラミックシートを作ります。これを重ねることで、厚みのある積層ができます。


②プレス&積み上げ

セラミックシートに電気を誘導するため、電極を印刷します。

印刷されたシートを積み上げ、プレスし、一体成型を作ります。


③焼成

プレスしたシートを所定サイズにカットし、焼成炉内で1000~1300℃の温度で焼成します。出来上がったシートは、固いセラミックスという物質に変わっています。


④焼付・メッキ

焼き上げたセラミックスに、ペースト状にした外部電極を塗布し焼き付けます。

焼付後、ニッケルとスズのメッキを施し、検査を経たのちに、完成!



最後に

以上で「半導体・電子工場の生産品・生産工程に関する、電子部品(受動)」の記事は終わります!


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!