製紙業界で売上第4位を誇る大手企業、大王製紙についてご存知ですか?今回は大王製紙の概要や設立の歴史をはじめ、将来の事業展開予想、さらには求人・転職、お仕事情報まで一挙にご紹介します。
「製紙業界、気になるけど自分にできるのかな…」と不安に思っている方に読んでいただきたい記事も用意してありますので是非チェックしてみてください。
大王製紙ってどんな会社?
大王製紙の概要
大王製紙株式会社は日本の大手製紙メーカーで、本社が愛媛県四国中央市にあります。有名なブランドとしては、ティッシュペーパーやベビー用品などが主力商品である「エリエール」があります。
・理念
大王製紙は「世界の人々へやさしい未来をつむぐ」を経営理念として掲げています。
・設立
大王製紙は1943年(昭和18年)に、四国紙業など14の企業が合同して設立されました。
当初は和紙の製造・販売を行っていましたが、1947年(昭和22年)から洋紙の製造も開始しました。
・従業員数
大王製紙の従業員数は、単独で2,396名です。
(平成28年3月31日現在)
・売上
平成28年3月期の売上は、単独で3,946億円となっています。
・業界シェア
製紙業界第4位のシェアで、売上高は業界全体の9.7パーセントを占めています。
・主要工場の場所
大王製紙の主要工場の立地としては、愛媛県の三島工場と岐阜県の可児工場(かに)が挙げられます。
・子会社
大王製紙の子会社は全国各地にありますが、特に愛媛県や岐阜県に多く、全体の約半数がこの2県に集中しています。
具体的にはダイオープリンティング株式会社、株式会社エリエールリゾーツゴルフクラブ、末広印刷株式会社などがあります。
大王製紙の事業内容とは
大王製紙について大まかに理解したところで、実際にどんな事業を展開しているのかを細かく見ていきましょう。
大王製紙は様々な事業を行っていますが、今回は4つの主要業務を紹介します。
紙・板紙・パルプ事業
1つ目に紹介する事業は、紙・板紙・パルプ及びその副産物の製造加工並びに販売についてです。
おそらく、皆さんがイメージする印刷、製紙業に最も近い業務ではないでしょうか。一般的に「紙」製品と言われて思い浮かぶ製品はほとんどの場合、紙・板紙・パルプ事業にあたります。
大王製紙は新聞紙等の出版物をはじめ、様々な場面で使用されるダンボールなどをお客様のニーズに合わせて開発・製造を行っており、そうした企業努力で培ってきた技術は世界でも引けをとりません。
日用品製造事業
2つ目に紹介する大王製紙の事業は日用品雑貨の製造加工並びに販売についてです。
エリエールという商品のトイレットペーパーを見たことはないでしょうか。実はこの商品、大王製紙のオリジナルブランドなんです。
アリエールをはじめとして、大王製紙の日用品は人の肌に触れることを最も意識して作られており、赤ちゃんや成人女性、さらには高齢者の肌に合わせて工夫されています。お客様のの年齢層に合わせた製品開発を行って、シェアを拡大してきました。
フィルム、粘着剤製造事業
大王製紙の3つ目の大きな事業は、機能性フィルム、粘着シート及び粘着剤等合成樹脂材料の製造加工並びに販売です。
一般的には馴染みのないような製品ですが、気づかないうちに私たちも使用しています。例としては圧着はがきが挙げられます。
圧着はがきとは二つ折りの紙の内側に用件を記し、特殊な糊(のり)を塗布して圧力をかけ、接着したはがきのことです。
大王製紙はこの特殊な糊の開発も行っています。何気ない生活の中でも、大王製紙の製品が使われています。
プラント設計、技術指導事業
4つ目に紹介する大王製紙の業務は、プラントの設計、据付、売買並びに技術指導です。
大王製紙は製品だけでなく、製品を作る工場やプラントの設計、また技術の指導も行っています。
工場に導入する機械はどういったものが最適か、どこに配置すれば効率よく製造を行えるかなどの、細部にも徹底的にこだわるとともに、長年の企業努力で培ったノウハウを生かした技術指導でより安価で高品質な製品を作る手助けをしています。
この他にも環境に関する事業や介護事業も手がけています。
実際の転職・求人情報
大王製紙の事業内容を理解したところで、採用情報など仕事内容を実際の求人を参考にしながら見ていきます。
CASE1
業種 | 紙の製造に関わる技能職 |
業務内容 | 計器管理による機械設備の運転保守点検業務 |
給与 | 月給17万~25万程度 |
福利厚生 | 社会保険完備独身寮有り交通費支給 |
CASE2
業種 | 「エリエール」ブランド製品の製造オペレーター |
業務内容 | 紙を製造する機械の運転管理 |
給与 | 月給16万7000~23万円程度 |
福利厚生 | 社会保険完備住宅手当通勤手当 |
実際の求人の勤務地には紙製品の製造工場が多く、経験の有無や勤務年数によって給与に大きな差が生まれるようです。経験者は優遇される可能性が高いです。
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大王製紙の今後の展望
ここまで、大王製紙の過去や現在の事業について説明してきました。ここからは、大王製紙の今後の展開に注目していきましょう。
海外進出
大王製紙は、現在タイ・中国・インドネシアに生産・販売拠点、韓国に販売拠点を持っており、特に東南アジアへ注力しています。
海外に拠点を持つメリットとしては、その土地の特徴を素早く製品や販売方法にフィードバックできることがあります。
例えば韓国では約80パーセントの人が紙おむつをネット通販で購入しているというデータが出ているため、韓国の通販市場に力を入れて売り上げを伸ばしています。
また生産拠点が現地にあると、現地の住民に工場見学を行って品質の良さをアピールするなどの戦略を取ることが可能になります。
このようなメリットがあり、かつ製造費が抑えられるため今後はさらに海外への進出が盛んになっていくと思われます。
国内事業
大王製紙は、オリンピックに向けてホテル産業に力を入れていくでしょう。日清紡ホールディングスの紙関連事業の買取をはじめ、既に動き出しています。このような動きは、2020年の市場ピークを迎えた後の海外の市場拡大も見据えているようです。
まとめ
・1943年に設立された大王製紙は業界4位のシェア。
・日常的に使用される紙製品以外でも、「エリエール」をはじめとする日用品の生産・販売も行っている。
・紙に関する事業以外にも様々な事業を展開している。
・製造工場の求人が多い。
・今後は、海外進出に注力していくと予想される。
最後に
以上で、「[必見]5分でわかる大王製紙のあれこれ」の記事は終わります。
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