この記事では機械・鉄鋼・金属への就職や転職を検討している人のために、工場ワーカーに向いている人の性格や、有利な資格をご紹介します。
機械・鉄鋼・金属業界ってどんな業界?
現状や動向、大手企業など機械・鉄鋼・金属業界について、機械・鉄鋼・金属業界の求人情報とあわせて簡単に見ていきます。
機械・鉄鋼・金属業界の現状や動向
【機械業界】
機械業界の工場では主にボイラーやエンジン等の原動機や船舶などをはじめとする大型の製品を作るため、日本のものづくりを支えている中心産業です。
近年の動向では、建設機械、重機の規模は拡大傾向にあり、一時的に規模の落ち込んだ工作機械は回復の兆しをみせています。
また海外展開を行っている企業も多くあり、日本の技術力を世界に向けても発信しています。近年では、新興国の経済成長が著しくそれに伴い機械の需要も拡大しました。
【鉄鋼業界】
鉄鋼業界では橋・建設物・電車・船舶を作る際に使用する鋼材を製造しており、鉄鋼業は日本の基幹輸出品目のうちの1つです。
平成19年までは成長を続けていましたが、平成20年からは世界全体の不況の煽りを受けて市場規模は縮小しました。しかし近年になって再び回復へと向かっています。
1970年から2000年まで世界の主要鉄鋼メーカーの中で日本企業である新日鐵住金が世界生産量1位で、続いてアメリカやヨーロッパの企業がランクインしていました。
しかし、2013年には新日鐵住金は2位に順位を落とし、1位はヨーロッパ系の企業に代わっています。
またここで特筆することは首位二か国ではなく3から5位、7から9位までをそれまでほとんどランク外であった中国系の企業がランクインしていることです。
【金属業界】
金属業界(非鉄金属業界)の中心製造品は、電線・ケーブルや伸銅、アルミニウムなどで、平成20年頃から資源価格の高騰、金融危機、円高の影響も相まって業界規模が大幅に縮小しました。
しかし、平成25年度に入り、海外市場自動車市場の影響を受けたことで回復傾向にあります。
今後はさらなる海外事業展開、ダウンストリーム(上位会社から下位会社への資本の売却)の強化が重要になっていくと考えられます。
機械・鉄鋼・金属工場ってどんなところ?
機械工場では、様々な機械製品の部品や骨格を作り、組立まで行っています。
また、鉄鋼・金属工場は数多くの金属をそれぞれの用途に合わせた加工(溶接、組立など)を行っています。
機械・鉄鋼・金属業界の大手企業
日本国内での各業界の大手企業を挙げていきます。
機械業界 三菱重工・小松製作所・ダイキン工業・クボタ製作所など
鉄鋼業界 新日鐵住金・JEFスチール(JFEホールディングス)・神戸製鋼所など
金属業界 住友電気工業・三菱マテリアル・JX金属(JXホールディングス)など
機械・鉄鋼・金属工場にはどんな仕事があるの?
実際の求人記事を元に、どんな仕事があるのか説明していきます。
型枠鉄鋼の加工・溶接・研磨作業
ヒューム管の型枠となる鉄鋼の加工・溶接・研磨作業です。特定の資格は要りませんが、経験によって給与に大きな違いがでてきます。未経験の方でも、経験を積めば給与も上がるでしょう。
鉄鋼板の加工・検査
カラー鋼板の塗装・加工機械オペレーター・検査の業務です。こちらも特別な資格などは必要としませんが技術や経験で給与に差が生じてきます。
しかし未経験からでも始められ、また経験を積めば給与も上がるでしょう。
マシンオペレーター
機械・金属・鉄鋼工場の業務の多くは機械を使って行われます。今回紹介するのは、光ファイバーの巻き取り機のオペレーターです。
こちらの業務は簡単なマシーンでの業務ですので給与も低めに設定されています。
ベアリングの製造
ベアリング部材の外輪、内輪平面や側面の研削業務です。こちらも資格などを必要としない業務のため、給与も低めになっています。
電力ケーブルの製造
ケーブル完成品の外観目視検査、ケーブル巻き取り準備、補助業務です。フォークリフトや玉掛けを行う業務で、資格が必要なため給与も高めになっています。
働くのに有利な資格とは?
実際の業務についてわかったところで、次は資格について説明していきます。
有利な資格
・機械保全技能士
機械・鉄鋼・金属業界のように、作業の多くを機械に頼っている場合、機械そのものに問題が出ると工場全体に大きな影響を与えてしまいます。
機械保全技能士は、製造工場などで稼働している機械のメンテナンスをします。
機械といっても単体を保全するのではなく、工場の生産ラインなど全体の設備保全を行う仕事です。
最近では機械のメンテナンスに関わる人だけでなく、その工場で生産担当などをしている人の受験が増えてきています。
・電気工事士
ビルや工場、住宅など、電気を使う施設で電気工事を行う仕事が電気工事士です。
主に仕事は「建築電気工事」と「鉄道電気工事」の2種類がありますが、工場ワーカーに関係するのは「建築電気工事」でしょう。
機械の稼働に多くの電気を使っている工場には電気工事士が必要で、設備機器の新設から保全、メンテナンスなど、工場の電気に関わる仕事を幅広く行っています。
取得には第一種と第二種によっても条件が異なります。
工場ワーカーに必要なのは第一種の方ですが、取得には「実務経験5年以上」または「電気科・電気工事科の大学か専門学校卒業後、実務経験を3年以上」であることが必要です。
これらの資格を持っていると昇進にプラスの影響があったり、待遇も良くなったりします。
是非、注目してみてください。
未経験者OK?
この業界の求人を見ていると、未経験からでも始められる求人が非常に多いです。
機械・金属・鉄鋼業界というと資格が必要な業務が多そうなイメージを持ってしまいがちですが、実際はそれほど多くの有資格業務がある訳ではないので、興味がある方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
未経験者への教育体制が整っている企業も多くあります。
どんなスキルが必要?
機械・金属・鉄鋼業界に関する資格について理解したところで、次は実際の業務上のスキルについて説明していきたいと思います。
どんなスキルが必要になってくるのか細かく見ていきましょう。
肉体・体力について
工場で働く場合、健康な体は必要不可欠です。工場勤務は2または3交替制の場合が非常に多いため、健康な体を維持することが難しくなっています。
そういった生活の中でしっかりと体調管理をして仕事に備える必要があります。
知識について
機械・金属・鉄鋼業界は常に進化しています。
そういった進歩に対応していくためには、自らも積極的に知識を得る必要があります。
また、業務内容も多岐にわたるため資格勉強などを含めた総合的な学習をしなければなりません。
コミュニケーションについて
一般的に工場で働く場合、コミュニケーションをとる機会が少ないと言われています。
しかし、業務中に何か問題が起きた場合、必ずコミュニケーションを取らなければなりません。
工場で働く場合でも、最低限のコミュニケーション能力は必要です。
どんな人が向いているの?
それではこの業界で働くにあたってどんな人が向いているのか、一緒に見ていきましょう。
給与・福利厚生面
工場の求人は、社会保険をはじめとした福利厚生がしっかりしているという特徴のある求人が非常に多いです。
また寮や社宅といった生活に直結するようなものもあります。給与も基本的に年功序列制になっており、長く勤めた分だけ増えていきます。
こういった点を考慮すると、家族をしっかり養いたい方や、安定した給与を得たい方が向いていると言えます。
性格
工場勤務に向いている人の性格は、コツコツ真面目に仕事をこなせるタイプです。
工場での業務は単調な作業が多いですが、集中を切らすことなくミスせずに働かなければなりません。
自分は、コツコツと仕事をこなせるという方は工場勤務に向いていると言えます。
経験者
経験者は、転職をしても優遇されることが多いです。
以前勤めていたところよりも待遇が良い場合もあります。新しい仕事を1から覚えるよりも以前の経験を活かして働く方がメリットが多いこともあるので1度検討してみてはいかがでしょうか。
最後に
以上で「あなたの転職は機械・鉄鋼・金属工場での工場ワーカーだ!」の記事を終わります。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
