「高卒の初任給って大体どのくらい?大卒や専門卒とはどう違うの?」

「今実際に高卒で働いてるんだけど、もっと稼げるようになるにはどうすれば良い?」

こんな疑問を解消するために、この記事では高卒の初任給の実態について徹底解説!エリア別・職種別の比較や初任給が高い業界、そして高卒での給与アップのコツなどを詳しくご紹介します。ぜひお仕事探しや今後のキャリア形成の参考にしてくださいね。

高卒初任給の平均ってどのくらい?

まずは高卒初任給の平均がどのくらいなのかを確認しておきましょう。

厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査」によると、高卒者の初任給の平均は以下の通りとなっています。

男女計 男性 女性
181,200円 183,400円 177,600円

※ 参考:令和4年 賃金構造基本統計調査

男女を合わせた高卒者全体の平均は181,200円。男性のみの平均は183,400円、女性のみの平均は177,600円と性差による若干の違いはありますが、いずれも18万円前後と認識しておけば良さそうです。なお、上記の数字は保険料や税金が差し引かれる前の金額です。そのため実際に受け取ることができる手取り額はここからさらに少なくなり、およそ15万円前後となるでしょう。

【エリア別】高卒初任給の平均

さて、高卒者全体の平均に続いて、今度はエリア別の高卒初任給の平均をチェックしてみましょう。

ここでは日本国内の各都道府県のうち、高卒初任給の平均額の上位5都県&下位5県をご紹介します。

※ 参考:令和4年 賃金構造基本統計調査(一般労働者 都道府県別)

【上位5都県】(上から順に)

東京都 199,600円
千葉県 194,600円
奈良県 193,500円
神奈川県 193,100円
埼玉県 190,400円

高卒の初任給の平均が最も高いのは東京都で、金額は199,600円。これは次点の千葉県と比べても5,000円もの差がある数字です。なお、上位5都県のうち実に4つを首都圏が占めており、首都圏全体において高卒初任給が高いことが分かります。

【下位5県】(下から順に)

青森県 164,500円
宮崎県 165,300円
高知県 166,200円
福島県 166,700円
山形県 167,200円

一方、高卒の初任給の平均が最も低いのは青森県で、金額は164,500円。東京都の199,600円と比較すると35,000円ほどの差があります。下位5県のうち3つは東北地方の県でした。また、下位5県に政令指定都市を擁する県は含まれていません。このことから、大都市圏に無いエリアでは高卒の初任給もやや低い傾向にあることが伺えます。

【業種別】高卒初任給の平均

エリア別に続き、今度は業種別の高卒初任給の平均をチェックしていきます。

こちらも「賃金構造基本統計調査」を参照すると、各業種ごとの高卒初任給の平均は、以下のような金額でした。

※ 参考:令和4年 賃金構造基本統計調査(新規学卒者の学歴別所定内給与額)

鉱業・採石業・砂利採取業       179,600円
建設業 182,700円
製造業  180,600円
電気・ガス・熱供給・水道業 177,700円
情報通信業 176,900円
運輸業・郵便業 182,800円
卸売業・小売業 186,300円
金融業・保険業 164,000円
不動産業・物品賃貸業 184,100円
学術研究・専門・技術サービス業 187,300円
宿泊業・飲食サービス業 181,900円
生活関連サービス業・娯楽業 177,900円
教育・学習支援業 176,800円
医療・福祉 178,600円
複合サービス事業 174,400円
サービス業(他に分類されないもの) 179,100円

高卒初任給の平均が18万円を上回っていたのは「建設業」「製造業」といったブルーカラーの業種や「運輸業・郵便業」「卸売業・小売業」など、広い意味でのインフラ系の業種。また「不動産業・物品賃貸業」「学術研究・専門・技術サービス業」といった、ある程度の専門知識を求められる業種も、高卒初任給の平均は比較的高額なようです。

大学卒初任給との比較

さて、ここからは他の学歴と高卒の初任給を比べていきます。

まずは大学卒の初任給と高卒初任給の平均を比較してみましょう。

高卒 大学卒
181,200円 228,500円

※ 参考:令和4年 賃金構造基本統計調査(新規学卒者の学歴別所定内給与額)

高卒者全体の初任給の平均は、先にお伝えした通り181,200円。対して大学卒の初任給の平均は228,500円で、高卒者の平均と比べると5万円弱ほどの差があることになります。大学卒はそれ自体が1つの資格として認められるため、高卒と比べると初任給は高い傾向にあります。

大学院修了初任給との比較

次は大学院修了者の初任給と高卒の初任給を比較してみましょう。

高卒 大学院修了
181,200円 267,900円

※ 参考:令和4年 賃金構造基本統計調査(新規学卒者の学歴別所定内給与額)

大学院修了者の初任給の平均は267,900円で、高卒者と比較するとその差は8万円以上。一般的に、大学院では大学と比べても、より専門性の高い知識を身につけることができます。そのため大学院修了者の初任給は大卒者以上に高額になりやすいのです。

短大・専門学校卒初任給との比較

最後に短大や専門学校卒の初任給と高卒の初任給を比較します。

高卒 高専・短大卒 専門学校卒
181,200円 202,300円 212,600円

※ 参考:令和4年 賃金構造基本統計調査(新規学卒者の学歴別所定内給与額)

高専・短大卒の初任給の平均は202,300円で、専門学校卒は212,600円。高卒者との差は2〜3万円強となっています。大卒や大学院修了者と比べると、短大・専門学校卒の初任給の平均は控えめな金額のようです。ただし専門学校には実践的なスキルを学べるところも多いので、そのスキルを活かせる企業に就職すれば、平均以上の高収入を得ることもできるでしょう。

高卒初任給が高い業界3選

さて、ここまでで様々な観点での比較をまじえて、高卒の初任給の実態について知ることができましたね。

しかしもしかすると、大卒・大学院修了者と高卒者の初任給を比較したことで「高卒だと稼げないのかな?」と少し不安になった方もいらっしゃるかもしれません。そんな方のために、この章では高卒の初任給が高い業界3選をご紹介します。ぜひお仕事選びの参考にしてください。

製造業

高卒の初任給が高い業種として、1つ目にご紹介するのは製造業です。未経験者を歓迎する求人も多く、働きながら1からスキルを身につけられるため、高卒の方も活躍しやすい業界とされています。なお、前章でお伝えした通り「令和4年 賃金構造基本統計調査」における製造業の高卒初任給の平均は180,600円であり、18万円を上回っています。

また、初任給とはいわゆる「基本給」のみの金額。残業・夜勤・休日出勤などを行った場合には、該当分の手当が基本給に加算されて支払われます。特に製造業の現場においては、夜勤を含む勤務形態のところも少なくありません。そのような職場で働けば割増手当を受け取れるため、初任給の金額以上にしっかりと稼ぐことができるのです。

もちろん夜勤や休日出勤の有無は企業や勤務先によっても異なります。製造業界でお仕事を探す際には、個々の求人の条件を詳しくチェックしてみましょう。

学歴不問&未経験者歓迎の製造業のお仕事情報はこちらをチェック!

製造業の夜勤の実態についてはこちらの記事もチェック!

建設業

高卒の初任給が高い業種として、2つ目にご紹介するのは建設業です。建設業も、製造業と同じく未経験者を歓迎する求人も多いようです。また現在、建設業界全体で人手不足が問題となっていることもあり、比較的学歴を問わず就職しやすい業種でもあります。

「令和4年 賃金構造基本統計調査」における建設業の高卒初任給の平均は182,700円。製造業と同じく、18万円を上回っています。

なお、建設業の現場では学歴よりも仕事の実力が評価されるケースが多いです。そのため、高卒として就業した後も、自身の頑張り次第で給与を引き上げていくことが可能でしょう。

インフラ

高卒の初任給が高い業種として、最後にご紹介するのはインフラ関連です。ただ一口にインフラと言っても、業種は多岐に渡ります。「令和4年 賃金構造基本統計調査」によれば、特に「運輸業・郵便業」といった交通インフラ分野の高卒初任給が182,800円と比較的高額になっているようです。

高卒で給与をアップするためのコツ

さて、前章で「高卒初任給が高い業界3選」をチェックしたことで、業種によって高卒でもしっかり稼ぐことができると分かったかと思います。

ここからは、記事の締めくくりとして「高卒で給与をアップするためのコツ」を3つご紹介。これから新卒として就職活動をする方も、高校を卒業して現在働きながらお給料アップを目指している方も、ぜひチェックして役立ててください。

専門的な資格・スキルを身に付ける

高卒の給与をアップするためのコツとして、まず知ってほしいのは「専門的な資格・スキルを身に付ける」という方法です。例えば前章でも触れた通り、建設業の現場は学歴よりも実力を重視する傾向にあります。自身の実力を分かりやすくアピールするためにも、専門性の高い資格を取る、という手段は有効です。また資格を持つことで、担当できる業務の幅も広がり、その分だけ活躍の場も増えるでしょう。

製造業の現場も、学歴よりも専門的な資格やスキルが高く評価されやすいです。また製造業界の企業には、従業員の資格取得をサポートするため、教材費や講習の受講料などを負担してくれるところも多い模様。さらに無事に資格を取った後には、資格手当として月数千〜数万円が支給される企業も多数存在します。

製造業界で活かせる資格・スキルについてはこちらの記事もチェック!

人手が足りていない業界で働く

続いてご紹介する給与アップのコツは「人手が足りていない業界で働く」という方法です。高卒に限った話ではありませんが、人手不足の業界での就職活動はいわば売り手市場になりがち。企業側は人材確保のため、給与はもちろんのこと、その他の福利厚生なども好条件で社員を募集します。

なお現在、先述した建設業界に加え、IT業界のエンジニアなども人手不足が続いているようです。

未経験でも活躍できる業界に入り経験を積む

高卒の給与アップのコツとして最後にお伝えするのは「未経験でも活躍できる業界に入り経験を積む」という方法。未経験からスタートする人材が多い業界であれば、業種・職種の経験が無いことはあまりマイナス要素にはなりません。入社後の本人の努力や成長次第で高い評価を受けることができるため、給与アップが狙えるでしょう。

未経験でも活躍できる業界としては、製造業の現場がオススメ。製造業の中でも特に、自動車業界や機械・金属・鉄鋼業界はビギナーの内から高収入を得られる職場も多いとして人気があります。

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最後に

さて、高卒の初任給の平均や初任給が高い業界、そして高卒の給与アップのコツなどをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

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