未経験から自動車製造に携われる期間工という働き方。未経験からまとまった収入が得られたり、自動車に興味がある方なら自分が好きな車種を作ることができたりと、色々と魅力も多く、関心を寄せる方も少なくないのではないでしょうか。
しかし期間工は未経験からでも就業できるからこそ悩ましいのが「どうやって志望動機を書いたら良いのか?」という点ではないでしょうか。
「志望動機にどんなことを書いたら合格できるの?」
「そもそも、どこまで正直に書いて良いものなの?」
など、疑問も多いですよね。そこでこの記事では、志望動機の書き方をご紹介します。NGな事例や良い事例を例文付きでご説明するので、参考にしてみてください。
期間工は未経験でもなれる?
「そもそも期間工になるのに資格はいらないって本当なの?」と疑ってしまいますよね。自動車製造は専門的なイメージも強いので、こんな疑問が湧いて来ても不思議ではありません。しかし、実際に期間工になった方の半数以上は未経験からスタートされた方なんです。まったく異なる業種から転職された方も少なくありません。
なぜ未経験から期間工になれるのかというと、長い研修期間があるからです。一人で仕事を任せてもらえるようになるまでの作業習得期間は約1ヶ月とされています。さらに職場に慣れたり、周りの職員と円滑にコミュニケーションが取れるようになるまで約2〜3ヶ月かかると言われており、この期間も上司や先輩職員から丁寧に仕事を教えてもらえるそうです。
企業が期間工の候補者に求めていることとは?
いくら未経験歓迎とは言え、企業側にも「期間工に期待していること」があります。
<面接官が期間工に求めていること3つ>
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一つひとつについて詳しく見てみましょう。
(1)長く働いてくれること
期間工は待遇も良いのでたくさんの応募が集まるものの、体力的に大変な仕事もあるため、期間満了を待たずに職場を去ってしまう方も少なくないのです。
会社としても、期間工に辞められてしまったら生産ラインを計画通りに回せなくなってしまいます。だからこそ、長く働いて契約期間を全うしてくれる人材を探しているのです。
(2)健康に問題がないこと
先程も述べた通り、自動車製造には重いものを運ぶ力仕事や立ちっぱなしで作業したり中腰の姿勢のまま作業する工程など、体力的に大変な仕事もたくさんあります。だからこそ採用担当は「この候補者は体力や健康面に問題がないか」を見極めているのです。
そこでスポーツを経験されていた方は「学生時代に運動部に所属していたので、体力には自信がある」「スポーツをすることや体を鍛えることを趣味にしている」といったアピールを志望動機に盛り込むと、より良い印象を与えられるでしょう。
(3)しっかり仕事を覚えて真面目に取り組んでくれること
期間工の仕事は決められた工程が多いものの、仕事内容を覚えるまでは大変なことも少なくありません。そこで採用担当は「しっかり仕事を覚えて、ルールを守りながら仕事ができる人材か」「たとえ注意されても、真摯に受け止めて仕事に向き合えるか」をしっかり見ています。
なので志望動機には「前職では同じミスを繰り返さないように、メモを取りながら仕事を進めていた」という実体験や「分からないことがあれば積極的に質問をする方だ」という前向きさをアピールするのが効果的です。
志望動機を書く前に!注意ポイント5つ
「採用担当が求める人材分かったことだし、いざ志望動機を書こう!」というその前に、以下の4つに気をつけてください。
<志望動機を書く際の注意点5つ>
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一つずつ見てみましょう。
(1)ウソはつかない
「どうしても採用されたい!」という気持ちが強くなりすぎると、多少話を盛ってしまった志望動機を書いてしまうこともあるかもしれません。しかしそんな志望動機では、面接の場で志望動機を掘り下げられた時に、嘘だった部分がバレてしまいます。そうなると、面接官への心象はあまり良いものではなくなるでしょう。
それに仮に入社できたとしても、いざ仕事を始めた時に「やっぱりこんなはずではなかった…」といったミスマッチも起きかねません。そこで志望動機は自分の気持ちに素直に書くことが良いでしょう。
と言っても「お金をたくさん稼ぎたいから」と言った正直過ぎる志望動機は、却って面接官への印象を損ねかねません。そこで同じ「お金を稼ぎたいから」という理由でも「〇〇という夢があるので、それを達成するために資金を貯めたい」と言ったように、前向きな理由に書き換えましょう。「夢や目標があるなら、長く働いてくれそうだ」と考える採用担当も少なくないので、むしろ好印象を与えることができるでしょう。
同じ理由でも、こんな風に書き換えることができます。
改良前の志望動機 | 改良後の志望動機 |
給料を貯めて欲しい物を買いたい | 目標のために貯金をしたい |
給与が良い職場に転職したい | 福利厚生が整った職場で、生活を安定させたい |
借金を返したい | これからの人生設計のために、生活基盤をしっかり立て直したい |
寮に入って一人暮らしがしたい | 入寮することで節約をして、夢を達成するための資金に充てたい |
(2)テンプレの文章をコピペするだけにしない
この記事でも、たくさんの志望動機の例文をご紹介します。ただし、これをコピー&ペーストするだけで志望動機を書くことを終わらせないでください。どんなに完璧な志望動機であっても、それがネット上にある「例文」をそのままコピペしたものでは、採用担当者の心象はよくありません。採用担当者にやる気があることを見せるために、文章に「オリジナリティ」を持たせましょう。オリジナリティとはあなただけが感じる企業の魅力や働きたい理由です。年間、何千・何万の履歴書を見ている採用担当者の目に止まる、独自の視点を盛り込んだ志望動機を書いてみましょう。
(3)一文だけの短い志望動機にしない
先程も述べた通り、志望動機はあなたの魅力を伝える貴重な場です。それを短い文章で終わらせてしまうのは、あまりにも勿体ないこと。なので「車が好きだから」や「貯金したいから」など、たったの一言で終わってしまう志望動機は絶対に避けましょう。長ければいいというものではありませんが、あまりにも文章が短いと、入社したいという意欲が低いと思われてしまいます。少なくとも100文字程度の文章を書くよう心がけましょう。そんなに長く書けない!と思われるかもしれませんが、100文字とは原稿用紙の4分の1程度。スマホのメモ機能などを使って、文字数をカウントしながら書くとスムーズです。
(4)読みやすさを意識する
履歴書は、「読んでもらう」という一方通行のコミュニケーションです。そのため、何よりも読みやすい文章を書くことを心がけましょう。堅苦しい言い回しは必要ではありませんが、砕けすぎた表現はないか、1文は長すぎないか、意味が伝わりづらい箇所はないか、必ず読み返して確認しましょう。
(5)会社の読み方に注意し、誤字脱字をしない
ようやく志望動機を書けたら、最終チェックも忘れずに行いましょう。意外と見落としがちですが、面接で相手の会社を指す時は「御社」ですが、履歴書で書く時は「貴社」と書くのが正解です。それ以外にも、誤字脱字がないかどうかをきちんとチェックしましょう。もし書き損じてしまった場合は、修正液を使って修正するのではなく、新しい履歴書で書き直すのが一般的なマナーです。書き損じが不安な場合は、鉛筆で下書きをしてから記入しましょう。
こんな文章が刺さる!志望動機の例文まとめ
あなたの志望動機をさらにブラッシュアップするためにも、この章では志望動機の成功例をいくつかご紹介します。
<志望動機の成功例>
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それぞれについて、一つずつ見ていきましょう。
(1)貯金したい
先程も述べた通り、あけすけもなく「貯金したい」とだけ書くのはNGです。ましてや借金返済のためにお金を貯めたいという理由を書くのは言語道断。借金があると分かった時点で不合格になる可能性が高まる、との声があちこちから寄せられています。
そこで同じく貯金をするにも「達成したい夢がありそのために貯金している」という前向きな理由に書き換えましょう。
<志望動機の例文①>整備士学校に行くために資金を貯めたい
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上記はあくまで「整備士になりたいという夢がある」というケースですが、例えば「資金を貯めて自分の飲食店を開業したい」という場合や、「留学資金を貯めるために応募した」など、ご自身の目標も合わせて書き換えることで、よりマッチした内容になります。
(2)体力に自信がある
体力に自信があるということは、期間工の志望動機の中では大きなアピールポイントになります。特に部活に所属していた方は、協調性が高いことやルールを守る誠実さがある方だと採用担当に認識してもらえる可能性も高まります。ここでは、ご自身の経験を具体的な内容に落とし込みながら、アピールしましょう。
<志望動機の例文②>体力やチームワークに自信あり、自分の得意を活かしたい
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また、部活動で県大会ベスト4の成績に貢献した、など、具体的な実績があれば積極的に記載しましょう。
(3)工場での就業経験がある
「自分は工場に勤務した経験があるから、簡単に志望動機が書けるだろう」と慢心してはいけません。工場に勤務したことでどんな経験を得られたか、その経験を期間工の仕事にどのように活かせるのかまで、しっかり深掘りして書いてみましょう。
<志望動機の例③>工場勤務で得た「コツコツ頑張る力」を期間工でも活かしたい
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(4)正社員を目指したい
期限付きの期間工ではなく、正社員として腰を据えて働きたいというのは、面接官からも好印象に見られます。というのも先程も述べた通り「期間工には少しでも長く働いてほしい」という思いが面接官にはあるからです。そして最近では、期間工から正社員にキャリアアップできる自動車メーカーも増えています。
<志望動機の例④>貴社で正社員として働きたい
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なかなか志望動機が書けない…、そんな時は!
ここまでいくつか志望動機を紹介してきましたが「自分にはそんな大きな目標がなくて、志望動機を書く手が進まない…」ということもありますよね。志望動機と聞くと、何か立派な内容を書かなければいけないと考えがちですが、下記のような内容でも書き方次第ではちゃんとした志望動機になります。
<困った時の志望動機の例4つ>
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(1)志望する会社の自動車が好き
期間工を募集している会社の自動車が好きということは「やりがいを持って仕事に取り組んでもらえるのでは?」という印象を面接官に与えることができます。しかし、ただ「自動車が好き」という理由だけでは、志望動機として弱くなってしまうので、「なぜ貴社の自動車が好きなのか」まで深掘りして考えて志望動機に落とし込めば、強いアピールポイントになるでしょう。
<志望動機の例⑤>様々な自動車メーカーの中でも、貴社の自動車が一番魅力的だから
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(2)モノづくりが好き
小さい頃にプラモデルやラジコンを作るのが好きだったという経験も立派な志望動機になります。そもそも期間工は細かい作業も多いので、「モノづくりが好きな人なら緻密な作業も抵抗なく請け負ってくれそう」という印象を面接官に与えることができます。
そこで志望動機を書く上では「どんなものを作るのが好きなのか」「モノづくりを通じて得た経験が何なのか」まで具体的に書きましょう。
<志望動機の例⑥>プラモデルなどの細かいモノづくりが得意
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(3)意欲や熱意を活かしたい
なかなか志望動機が見つからない…、という方にオススメなのが「意欲や熱意を活かしたい」という視点です。面接官は「仕事に熱心に取り組んでくれる方」を歓迎します。なので、熱意があるということは大きなアピールポイントにつながるのです。
しかし、ただ「意欲がある・熱意がある」と単純に書くだけでは魅力的なアピールポイントにはなりません。そこで「もし採用されたら誰よりも早く仕事を覚えて、早く一人前になりたいです」や「分からないことは放置せず、すぐに周りに聞くことで疑問を早急に解決しながら仕事を進めたいです」など「熱意を活かしてどのように働くか」を具体的な内容に落とし込んで書きましょう。
<志望動機の例⑦>意欲的な姿勢を持ちながら仕事に取り組みたい
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(4)若いので新しいことに挑戦したい
若いということは、他の年齢層と比較して体力があるということ。ただしそれだけでは志望動機として成立しないので、他の要素と組み合わせながら志望動機を書きましょう。例えば「新しい挑戦に意欲的である」「柔軟な考え方ができる」「適応能力が高い」など、若い方ならではのアピールポイントはたくさんあります。一方で面接官も「若い方は仕事の覚えが早い」と考えているので、重宝される傾向にあるので、ここでしっかりご自身の強みを推し出しましょう。
<志望動機の例⑧>若いうちに新しいことに挑戦したい
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この文章は志望動機としてNGかも…?
最初に「志望動機は素直に書くように」と述べましたが、自分の短所も正直に書いてしまうと書類選考で落とされてしまうかもしれません。そこでたとえ短所があってもポジティブな文章に書き換えるようにしてみましょう。
<NGな志望動機の例3つ>
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一つずつ見ていきましょう。
(1)短期間で終わることを前提としている
面接官が短期間で終わることを前提している人材は避けたいと考える理由は「すぐに辞めてしまうのでは?」と考えているからです。とは言え「一つの場所に長期間留まりたくないから期間工を選んだ」という方もいるはず。そんな時は「短期間で周囲に溶け込み、環境に馴染める順応性がある」という風に前向きな言い回しに変えてみましょう。
<志望動機の改善例①>新しい環境に適応して活躍できるという自信がある
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(2)体力や精神面の弱さが見える
期間工の仕事は力仕事も多いため、体力に自信の無い方や精神の脆弱さがある方では務まらないのでは?と面接官から思われてしまいます。そこで、心身の弱さについては極力触れずに「自分の弱さを補うために何をしているのか」を書くことで、逆にアピールポイントにしてしまいましょう。
<志望動機の改善例②>体力づくりのためにジョギングを欠かさない
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(3)退職理由がネガティブである
期間工を目指される方の中には「上司と折が合わなかった」「サービス残業が続いて体力的に持たなかった」など、辛い経験をされた方もいるはず。しかしこれを素直に書いてしまうと、面接官に「前職と同じような理由で今回も辞めてしまうのでは?」というマイナスな印象を与えかねません。そこでここでも前向きな理由に書き換えてみましょう。
<志望動機の改善例③>起業する夢を叶えるために資金を貯めたい
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面接で志望動機を伝える際の注意点
面接時も志望動機は必ず聞かれる項目なので、事前にしっかり準備しておきましょう。面接官は、履歴書を見ながら話を進めていくため、口頭で伝えることと履歴書に記載した内容に矛盾がないよう気をつけましょう。両者に一貫性がない、あるいはあまりにも異なっていると、面接官を混乱させてしまうかもしれません。
とはいえ履歴書に書いたことを丸暗記するは無謀というもの。すべて覚えて話そうとしても、いざ面接官を目の前にすると緊張して頭が真っ白になってしまう可能性は大いにあります。
大切なのは期間工として働きたいという気持ちを自分の言葉で伝えること。なので、履歴書の内容とまるきり同じ言葉を伝える必要はありません。それに、借り物の言葉でペラペラと話す人よりも、たとえ、たどたどしくても自分の言葉で想いを伝えてくれる人に企業は好感を抱きます。まずは、自分の中で面接官に一番伝えたいポイントが何なのかを整理するところから始めてみましょう。
あなたにしかない魅力を見つけられれば、志望動機はスムーズに書ける
ここまで、志望動機の書き方を様々な角度でご紹介しました。しかし志望動機を書く上で大切なのは「あなたにしかない魅力」を見つけることです。とはいえ、自分一人だけで深掘りするのは難しいので、周りの方に「自分の魅力って何かな?」と他己分析をしてもらうことも効果的でしょう。
あなただけの魅力が詰まった志望動機は、数ある応募書類の中でも、テンプレート文で構成されたものよりも、より目を引くものになるでしょう。難しい作業ではありますが、期間工の合格をたぐり寄せるために真剣に取り組んでみましょう。
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