「工場の仕事ってどのくらい残業があるんだろう?」
「他の職種に比べると長いのかな?」
と、気になったことはありませんか?
なるべく定時で帰りたいという人もいれば、残業手当で稼ぎたいという人もいると思います。この記事では、工場の残業について実態を詳しく解説します。これから工場で働きたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
工場の残業が多いってほんと?
工場勤務に対して、「残業が多いのでは?」というイメージを持つ方もいるかもしれません。工場や業種によって異なりますが、残業が発生するケース自体は珍しくないです。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」を参考に、他業種と比較しながら残業時間を確認していきましょう。
他業種と比較した場合の残業時間
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」(令和5年9月確報)によると、製造業(工場)の残業時間は月平均13.6時間です。調査産業計は9.9時間なので、他業種より比較的残業が多い傾向にあることがわかります。しかし製造業よりも残業時間が長い業種もありますので、製造業だけが突出して多い訳ではなさそうです。全体の詳しい数値については下記の表をご覧ください。
業種 | 残業時間(所定外労働時間) |
工業、採石業等 | 16.5時間 |
建設業 | 14時間 |
製造業(工場) | 13.6時間 |
電気・ガス業 | 15.4時間 |
情報通信業 | 14.9時間 |
運輸業、郵便業 | 22.4時間 |
金融業、保険業 | 11.8時間 |
不動産・物品賃貸業 | 11.9時間 |
学術研究等 | 13.2時間 |
参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r05/2309r/2309r.html
運輸業、郵便業の残業時間は20時間を超えており、調査業種の中で最も長いことが分かります。しかし、ほとんどの業界では繁忙期や閑散期が存在します。そのため、月の残業時間は必ずしも表の通りとは限りません。
この後は、工場ではどのような場合に残業時間が多くなるのかお伝えします。
工場の残業時間が多くなる場合
工場では製造スケジュールが組まれていますが、様々な事情やトラブルによって計画通りに製造が進まず、残業が発生してしまうことがあります。具体的には以下のような理由が挙げられます。
人手不足
人手不足に悩む企業は多く、仕事量に対して適切な人数を割り振ることが難しくなることもあるようです。「少子高齢化による労働者人口の減少」「製造需要の拡大」といった時代背景もあり、今後も高齢者の退職などでますます人手不足が加速する恐れがあります。また、体調不良などによる欠勤で一時的な人手不足が生じることもあります。
繁忙期の対応
どの業種にも共通して言えますが、工場には繁忙期が存在します。しかし製造ラインのスピードは一定のため、どんなに製造効率を上げても納期に間に合わないというケースもあるようです。人手不足などの事情を抱えていれば、なおさら残業せざるを得ないような状況にも繋がりやすいでしょう。
設備不備への対応
普段からメンテナンスをしていても、機械は精密機械のため、どうしても故障やトラブルは起きてしまいます。繁忙期などで稼働が増えればその分、故障のリスクやヒューマンエラーの可能性も上がります。製造ラインが止まってしまえばその間は仕事ができません。1日に決められた生産量をこなすため、残業を余儀なくされることもあるようです。
残業時間の上限について
残業時間について、原則として1ヶ月で45時間・1年間で360時間と上限が定められています(労働基準法36条4項)。特別な事情がある場合は、特別条項付きの36協定の締結が必要とされ、無断で違反した場合は6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
次からは、なるべく残業したくないという人に向けてその対策をご紹介します。
残業したくない人の解決策
残業にはデメリットだけではなく、残業手当を得ることで収入アップできるというメリットもあります。しかし望まない残業が続いてしまえば、プライベートや大切な人と過ごす時間が確保しづらくなってしまいます。以下では、残業を避けるために必要なポイントをご紹介します。
3交代制の工場に勤務する
24時間稼働している工場の場合、2交替制か3交替制でシフトが組まれることがほとんどです。勤務時間のイメージを下記にまとめましたので、まずはこちらをご覧ください。
<2交替の場合>
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2交替制の場合、次のシフトの人が来るまで固定残業がある場合があります。3交替制の場合、勤務時間の終了時には交代する人が出勤しているため、残業する必要はほとんどありません。そのため、残業したくないという人は3交替制の工場がおすすめです。
事務職に従事する
様々な職種がある中で、特に残業が少ないと言われているのが事務職です。仕事相手が社内の人間であることが多く、時間や期限に追われにくいといったメリットがあります。入社の際に一定のPCスキルが求められることもありますが、残業の少なさから事務職を選ぶという選択肢もあるでしょう。
残業なしを推奨している企業を見つける
企業によっては残業なしを推奨している場合もあります。絶対に残業がないと約束されるものではありませんが、例え残業があっても最小限の時間に留まることが多いでしょう。もしくは、3交替制を取り入れている工場がおすすめです。
最後に
これまで、工場の残業時間についてお伝えしてきました。統計として発表されている残業時間はあくまで一般的な時間で、繁忙期や閑散期によって残業の有無は変わってきます。
また、残業というとネガティブなイメージがあるかもしれませんが、残業手当によって収入が増えるというメリットもあります。そのため、自分の希望に合った仕事を選ぶことが大切です。
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