求人サイトを見ていると様々な雇用形態を目にしますよね。その中で見かける「派遣社員」と「契約社員」の2つの雇用形態について、「働くならどっちがいいんだろう…?」と悩む人も多いかもしれません。そこでこの記事では、2つの雇用形態の違いや、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

そもそも、自分はどんな生活を送りたいのか、自分に合った働き方はどっちなのかをイメージしながらお読みいただければ幸いです。

派遣社員と契約社員の違い

派遣社員と契約社員は、雇用形態や契約期間など、いくつかの違いが存在します。さっそく、派遣社員と契約社員の違いについて順番に見ていきましょう。

(1)雇用主

派遣社員と契約社員の大きな違いは、雇用主です。

派遣社員の雇用主は派遣会社です。求職者が派遣会社に登録し雇用契約を結んだあとは、派遣会社から紹介を受けた別の就業先で勤務します。

その一方で、契約社員の雇用主は就業先の会社です。つまり就業先と直接雇用契約を結び、実際にその職場で勤務するのが契約社員の働き方です。

(2)雇用期間

派遣社員も契約社員も雇用期間が決まっており、その期間を終了すると雇用契約がなくなるという有期の雇用形態です。契約期間の長さは会社や求人によって様々。もちろん、契約更新をすることで同様の職場で活躍を続けることができます。ただ、派遣社員と契約社員の違いは、「雇用期間の上限」にあります。

派遣社員には、雇用期間の間だけ派遣先企業で働く「一般派遣」と、雇用期間を終えたあと派遣先企業と直接契約を結ぶことを前提とした「紹介予定派遣」と呼ばれる2つの働き方があります。一般派遣として働く場合、同じ部署で働けるのは最長3年間です。また紹介予定派遣の場合は最長6ヶ月間となっています。これに対し、契約社員の雇用期間は最長3年、または5年です。しかし契約社員として5年以上勤務し、労働者と勤務先の双方が合意した場合は無期雇用への転換が可能です。

(3)給料

派遣社員、契約社員の給料は、個人のスキルや能力によって異なる可能性があります。

また給与形態や給与額は会社によりますが、主に派遣社員は時給制の仕事が多く、契約社員は月給制の仕事が多いと言われています。

(4)勤務時間

求人によって労働条件は異なりますが、派遣社員は週2〜5日で働けたり、時短勤務ができたりとシフトの融通が効くケースが多いです。その一方で、契約社員は基本的に正社員と同様の時間帯で働くため、週5回、1日8時間のフルタイム勤務となります。ただ非常勤と呼ばれる契約社員の場合は、派遣社員のようにシフトの調整がしやすいこともあるようです。

(5)福利厚生

派遣社員、契約社員が受けられる福利厚生は、雇用形態よりも会社によると言えるでしょう。ただ派遣社員、契約社員ともに下記の条件を満たせば、社会保険に加入できます。

  • 週の所定労働時間が20時間以上、または30時間未満である
  • 所定内賃金が月額8.8万円以上である
  • 2ヶ月以上雇用する見込みがある
  • 学生ではない

また契約社員が受けられる待遇は、正社員に近いとも言われています。なかには昇給があったり、賞与が支給されたりすることもあるようなので、求人を見る際はチェックしてみてください。

派遣社員の特徴

派遣社員と契約社員の違いについてお伝えしました。でも「実際に働くとなるとどっちがいいの?」と迷われている方もいるかもしれません。そこで、派遣社員・契約社員それぞれの雇用形態で働いた場合のメリット・デメリットをご紹介します。

メリット

派遣社員のメリットは、契約社員に比べシフトの調整がしやすいという点が挙げられます。また派遣会社に働く勤務地や時間、休日などを伝えることで、あなたの希望条件に合わせた仕事を紹介してもらえます。さらに派遣会社からさまざまなサポートも受けられるので、就業先での悩みや困りごとを相談できるのも良いポイントです。

デメリット

先ほどもお伝えしましたが、一般派遣の場合は最長で3年までしか働けません。仮に働きやすく自分に合っている職場だったとしても、雇用期間を終えれば働き続けることができないのがデメリットです。しかし同一企業内で部署を変更したり、派遣先企業を変えたりすることでさらに契約期間を3年延長することが可能です。

派遣社員に向いている人は?

派遣社員は雇用主と勤務地が同じ契約社員とは異なり、就業先が変わる可能性があります。そのたびに人間関係がリセットされてしまうため、関わりが深くない人とのコミュニケーションも苦ではないという人や、長い間同じ職場にいることで築かれる密な人間関係が苦手な人は派遣社員に向いているでしょう。

「さまざまな職場で働いてみたい」「私生活を優先しながら働きたい」「仕事は仕事で割り切りたい」などの希望がある方は、派遣社員として働くことをおすすめします。

契約社員の特徴

派遣社員はシフトの融通が効きやすく、派遣会社が仕事の相談に乗ってくれるのがメリットだとお伝えしたところで、続いて契約社員として働くメリット、デメリットについてお伝えします。

メリット

契約社員として働くメリットは、正社員に近い待遇を受けられるにも関わらず、正社員よりも採用のハードルが低く採用されやすいことです。そのため「本当は正社員として働きたいけど、ブランクがあって不安…」「安定した雇用形態で、なるべく早く就職先を見つけたい」という方にピッタリな働き方だと言えます。また、契約社員は正社員と近しい業務、または同じ業務を任されるケースが多く、少々複雑な、専門性の高い知識が必要な業務を経験する可能性が高いです。そのため、専門的な知識やスキルを身につけられる機会に恵まれており、自身が成長できるチャンスが多い雇用形態とも言えるでしょう。

デメリット

派遣社員と比べると安定して働けるイメージがある契約社員ですが、こちらも雇用期間は最長3年、または5年と働ける期間が定められているのがデメリットです。しかし、中には正社員登用制度を設けている会社もあります。ゆくゆくは正社員になりたいという希望がある方は、入社前に正社員登用制度があるかを確認しておくとよいでしょう。

契約社員に向いている人は?

契約社員は月給制であることが多いため、時給制に比べ収入の変動が少ないと言えます。また、基本的に週5日、フルタイムで働けるため「出勤まで日が空いて業務を忘れてしまった」なんてこともありませんし、周りの環境や従業員にも早く馴染めるでしょう。これを踏まえ「安定した収入を得ることで安心して暮らしたい」「業務経験を積んで手に職をつけたい」という方には、契約社員の働き方が向いています。

最後に

これまで派遣社員と契約社員の違いや、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?それぞれの雇用形態でメリット・デメリットが異なるため、一概にどちらがで働くのがいいとは言えません。検索すればどちらかを勧めている記事も出てくるとは思いますが、あまり人の意見に惑わされず、自分の理想のワークスタイルを重視できる雇用形態を選びましょう。

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