技術士試験の合格率は、一次試験が約30〜40%、二次試験がわずか約11%です。特に建設部門の二次試験は9.3%と、全21部門の中でも低い水準にあります。
「技術士に挑戦したいけれど、合格率を見ると不安になる」「建設部門は特に難しいって本当?」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、令和7年度の最新データをもとに、技術士試験の合格率を一次・二次・部門別に徹底解説します。さらに、1級施工管理技士や一級建築士との難易度比較、合格率を上げるための具体的な勉強戦略、取得後のキャリアメリットまで網羅しています。データに基づいた合格戦略を立てるために、ぜひ最後までご覧ください。
技術士試験の合格率は一次33.8%・二次11.4%【令和7年度最新】

技術士試験は一次試験と二次試験の2段階で構成されており、それぞれの合格率には大きな差があります。ここでは令和7年度(2025年度)の最新統計を中心に、近年の推移と試験の全体像を解説します。
技術士一次試験の合格率推移(過去7年分)
技術士一次試験の合格率は、年度によって30%〜50%程度の幅で推移しています。以下は過去の合格率推移です。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度(2025) | 17,013人 | 5,754人 | 33.8% |
| 令和6年度(2024) | 16,666人 | 6,233人 | 37.4% |
| 令和5年度(2023) | 16,631人 | 6,601人 | 39.7% |
| 令和4年度(2022) | 17,225人 | 7,264人 | 42.2% |
| 令和3年度(2021) | 16,977人 | 5,313人 | 31.3% |
| 令和2年度(2020) | 14,594人 | 6,380人 | 43.7% |
| 令和元年度(2019) | 13,266人 | 6,819人 | 51.4% |
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 統計情報」
令和元年度の51.4%をピークに合格率は低下傾向にあり、令和7年度は33.8%まで下がっています。受験者数自体はおおむね16,000〜17,000人台で安定しているため、試験の難化が進んでいると考えられます。
技術士二次試験の合格率推移(過去5年分)
技術士二次試験は、一次試験とは比較にならないほど合格率が低い試験です。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度(2025) | 24,135人 | 2,752人 | 11.4% |
| 令和6年度(2024) | 23,043人 | 2,395人 | 10.4% |
| 令和5年度(2023) | 22,877人 | 2,690人 | 11.8% |
| 令和4年度(2022) | 22,489人 | 2,632人 | 11.7% |
| 令和3年度(2021) | 22,903人 | 2,659人 | 11.6% |
出典:公益社団法人 日本技術士会「令和6年度技術士第二次試験統計」
二次試験の合格率は過去5年間、10〜12%の狭い範囲で推移しています。受験者数は年々増加して24,000人を超えていますが、合格者数は2,400〜2,750人前後でほぼ横ばいです。つまり、受験者の増加に対して合格枠が広がっていないのが現状です。
口頭試験の合格率と「最終関門」の実態
技術士二次試験は「筆記試験」と「口頭試験」の2段階で行われます。筆記試験に合格した人だけが口頭試験に進めます。
口頭試験の合格率は全体で約85〜90%程度とされており、「筆記に受かればほぼ通る」と思われがちです。しかし、実際にはそう単純ではありません。
- 生物工学部門では口頭試験合格率が62.5%まで下がった年度もある
- 資源工学部門でも71.4%にとどまるケースがある
- 近年は口頭試験の厳格化が進んでおり、「人物確認で終わる」時代は過去のもの
口頭試験では、冒頭3分間の実務経験の説明が合否を大きく左右すると言われています。筆記試験に合格しても油断せず、口頭試験対策をしっかり行うことが重要です。
合格率から見る技術士試験の全体像
技術士試験の全体像を整理すると、以下のようになります。
- 一次試験: 合格率30〜40%台。理系大学の教養課程レベルの知識が問われるマークシート式
- 二次試験(筆記): 合格率約10〜12%。記述式で高い論文力と専門知識が必要
- 二次試験(口頭): 合格率約85〜90%。ただし近年は厳格化の傾向
- 最終合格率(二次全体): 約10〜11%
一次試験から最終合格までストレートで突破できる確率は、単純計算で約3〜4%です。技術士が「科学技術系で最も権威のある国家資格」と呼ばれる理由がわかるでしょう。
技術士の部門別合格率ランキング【建設部門は何位?】

技術士には21の技術部門があり、部門によって合格率が大きく異なります。建設部門を目指す方にとって、自分の部門が全体の中でどの位置にあるのかを把握しておくことは重要です。
一次試験の部門別合格率TOP5・ワースト5
令和7年度の一次試験について、合格率が高い部門と低い部門をそれぞれ見てみましょう。
| 順位 | 部門名 | 合格率 |
|---|---|---|
| 1位 | 化学部門 | 52.4% |
| 1位 | 金属部門 | 52.4% |
| 3位 | 船舶・海洋部門 | 52.2% |
▼ 合格率が低い部門
| 順位 | 部門名 | 合格率 |
|---|---|---|
| ワースト1 | 森林部門 | 25.5% |
| ワースト2 | 機械部門 | 27.6% |
| ワースト3 | 応用理学部門 | 28.6% |
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 統計情報」
建設部門の一次試験合格率は33.1%で、全21部門の中では中位〜やや低めの水準です。受験者数が最も多い部門であるため、競争の厳しさを実感する方も多いでしょう。
二次試験の部門別合格率TOP5・ワースト5
二次試験では部門間の差がさらに顕著になります。
| 順位 | 部門名 | 合格率 |
|---|---|---|
| 1位 | 総合技術監理部門 | 22.7% |
| 2位 | 金属部門 | 18.1% |
| 3位 | 航空・宇宙部門 | 16.0% |
▼ 合格率が低い部門
| 順位 | 部門名 | 合格率 |
|---|---|---|
| ワースト1 | 情報工学部門 | 4.2% |
| ワースト2 | 建設部門 | 9.3% |
| ワースト3 | 衛生工学部門 | 10.0% |
建設部門の二次試験合格率は9.3%で、全部門の中でワースト2位です。全体平均の11.4%を下回っており、建設部門で技術士を取得することのハードルの高さが数字に表れています。
建設部門の合格率が低い3つの理由
建設部門が他部門より合格率が低い背景には、以下の3つの要因があります。
1. 受験者数が圧倒的に多い
建設部門は全21部門の中で受験者数が最多です。二次試験の受験者は約10,000人を超え、全体の約4割を占めます。受験者の裾野が広い分、合格基準に達する割合がどうしても低くなります。
2. 選択科目の範囲が広い
建設部門には「土質及び基礎」「鋼構造及びコンクリート」「都市及び地方計画」「河川、砂防及び海岸・海洋」「建設環境」など多くの選択科目があります。それぞれに専門性が求められるため、幅広い知識が必要です。
3. 実務経験だけでは対応しきれない
二次試験の記述式問題は、現場経験があるだけでは解けません。技術的な知見を論理的に「書く力」が求められます。多忙な建設現場で働きながら論文対策の時間を確保する難しさも、合格率を押し下げる一因です。
受験者数が最多の建設部門で勝ち抜くには
建設部門の合格率が低いとはいえ、毎年多くの合格者を輩出しているのも事実です。合格者に共通する特徴は以下の通りです。
- 早期からの計画的な学習: 試験の1年以上前から学習を開始している
- 過去問の徹底分析: 出題傾向と「求められる論文の型」を理解している
- 添削を受けている: 自分の論文の弱点を第三者に指摘してもらっている
- 実務経験の棚卸し: 自身の業務実績を技術士にふさわしい形で言語化できている
合格率の数字に怖じ気づく必要はありません。正しい戦略と十分な準備があれば、建設部門でも十分に合格を狙えます。
技術士と他の建設系資格を合格率で比較【施工管理技士・建築士】

建設業界には技術士以外にも多くの国家資格があります。ここでは、代表的な建設系資格と合格率を比較し、技術士の難易度を客観的に位置づけます。
1級施工管理技士との合格率比較
1級施工管理技士(土木・建築)は、建設業界で最もポピュラーな資格の一つです。令和7年度の合格率を比較します。
| 資格名 | 第一次検定 | 第二次検定 |
|---|---|---|
| 1級土木施工管理技士 | 43.1% | 38.9% |
| 1級建築施工管理技士 | 48.5% | 39.0% |
| 技術士(建設部門) | 33.1%(一次) | 9.3%(二次) |
1級施工管理技士の第二次検定合格率が約39%なのに対し、技術士二次試験(建設部門)はわずか9.3%です。約4倍もの差があります。施工管理技士は実務的な知識を問う試験ですが、技術士はより高度な論理力・専門性が求められる点が大きな違いです。
一級建築士との合格率比較
一級建築士も建設業界で高い評価を受ける資格です。令和7年度の実績を見てみましょう。
- 学科試験合格率: 16.5%
- 設計製図試験合格率: 35.0%
- 総合合格率: 約11.4%
一級建築士の総合合格率は約11.4%で、技術士二次試験の全部門平均(11.4%)とほぼ同水準です。ただし、技術士の建設部門は9.3%とさらに低く、数字だけ見れば技術士(建設部門)のほうがやや難関と言えます。
技術士が「最難関」と言われる理由
技術士は単に合格率が低いだけでなく、以下の点で他資格と一線を画しています。
- 記述式・論文形式の試験: マークシートではなく、自分の言葉で技術的見解を論述する必要がある
- 口頭試験がある: 筆記試験に合格しても、面接形式の口頭試験をクリアしなければならない
- 受験資格のハードル: 二次試験には一定期間の実務経験(4〜7年)が必要
- 広範な出題範囲: 専門知識だけでなく、技術者倫理や社会的課題への見解も問われる
これらの特徴から、技術士は建設系の国家資格の中で最も取得難易度が高い資格と位置づけられています。
ダブルライセンスで市場価値を最大化する方法
技術士と他の資格は競合するものではなく、組み合わせることで相乗効果が得られます。
- 技術士 + 1級土木施工管理技士: 設計・計画から現場管理まで一貫して対応できるゼネラリストとして評価される
- 技術士 + 一級建築士: 建築設計とインフラ設計の両方をカバーし、大規模プロジェクトでのリーダーシップを発揮できる
- 技術士 + RCCM: 建設コンサルタント業界で即戦力として高い評価を受ける
まずは技術士を取得し、キャリアの方向性に合わせて関連資格を追加していくのが効率的なステップです。
技術士試験の合格基準と試験形式を徹底解説

合格率のデータを正しく読み解くには、試験の形式と合格基準を理解しておくことが大切です。ここでは、一次試験・二次試験それぞれの出題形式と合格ラインを具体的に解説します。
一次試験の出題科目と合格基準(各科目50%以上)
一次試験はマークシート択一式で、以下の3科目で構成されています。
| 科目 | 問題数 | 配点 | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| 基礎科目 | 30問中15問選択 | 15点満点 | 8点以上(50%以上) |
| 適性科目 | 15問全問必須 | 15点満点 | 8点以上(50%以上) |
| 専門科目 | 35問中25問選択 | 50点満点 | 25点以上(50%以上) |
すべての科目で50%以上の得点が必要です。1科目でも基準を下回ると不合格になるため、苦手科目を作らないバランスの取れた学習が重要です。基礎科目は理系大学の教養課程レベル、専門科目は各技術部門に対応した内容が出題されます。
二次試験・筆記の出題形式と合格基準
二次試験の筆記は完全な記述式で、以下の3つのパートで構成されます。
- 必須科目(Ⅰ): 技術部門全般にわたる論文式問題。600字詰め用紙3枚以内で記述。配点40点
- 選択科目(Ⅱ): 選択した科目に関する専門的な知識・応用能力を問う問題。配点30点
- 選択科目(Ⅲ): 選択した科目に関する課題解決能力・応用力を問う論文式問題。配点30点
合格基準は、各科目で60%以上の得点です。1科目でも60%未満だと不合格になります。
筆記試験では単なる知識の羅列ではなく、「技術的な問題に対して、どのような考え方で、どう解決するか」を論理的に記述する力が求められます。これが合格率10%台の壁を作っている最大の要因です。
二次試験・口頭試験の評価項目と合格基準
筆記試験に合格すると、口頭試験に進みます。口頭試験は1人あたり約20分間で、以下の項目が評価されます。
- 技術士としての実務能力: コミュニケーション能力、リーダーシップ、評価・マネジメント能力
- 技術士としての適格性: 技術者倫理、継続研さん(CPD)への意識
各項目で60%以上の評価を得る必要があります。
口頭試験で特に重要なのは、冒頭の実務経験の説明です。試験開始直後の約3分間で、自身の業務経歴と技術的な体験を簡潔に伝える必要があり、ここでの印象が試験全体の評価を左右すると言われています。
令和8年度の試験スケジュールと申込時期
これから受験を考えている方のために、令和8年度(2026年度)の試験スケジュールを整理します。
| 試験 | 日程 | 申込期間 |
|---|---|---|
| 二次試験(筆記) | 2026年7月19日(日)・20日(月) | 2026年4月頃 |
| 二次試験(口頭) | 2026年12月〜2027年1月 | 筆記合格者のみ |
| 一次試験 | 2026年11月22日(日) | 2026年6月10日〜24日 |
出典:アガルート「令和8年度・2026年度 技術士試験日&申し込み方法完全ガイド」
二次試験の申込は例年4月頃に締め切られます。受験を検討している方は、日本技術士会の公式サイトで最新情報を確認しましょう。
技術士試験の合格率を上げる5つの勉強戦略

合格率が低い技術士試験ですが、正しい方法で準備すれば合格率は大きく上がります。ここでは、実際に合格した方々に共通する5つの勉強戦略を紹介します。
必要な勉強時間は合計1,000〜2,000時間
技術士試験に合格するために必要な勉強時間の目安は以下の通りです。
- 一次試験: 約300〜400時間(6ヶ月〜1年程度)
- 二次試験: 約600〜1,200時間(1年〜2年程度)
- 合計: 約1,000〜2,000時間
仕事をしながら1日2時間の学習を続けた場合、一次試験だけでも約5〜7ヶ月、二次試験を含めると最低でも1年半〜2年の準備期間が必要です。「思い立ったらすぐ」ではなく、長期計画を立てて取り組む姿勢が求められます。
一次試験は過去問の徹底反復が最短ルート
一次試験はマークシート方式なので、過去問対策が最も効果的です。
- 過去10年分の問題を最低3周は解く
- 基礎科目は「設計・計画」「情報・論理」「解析」「材料・化学」「環境・エネルギー」の5分野をバランスよく
- 適性科目は技術者倫理の基本原則を押さえれば高得点が狙える
- 専門科目は出題頻度の高いテーマから優先的に学習する
合格率33.8%は、しっかり対策すれば十分に突破できる水準です。基礎科目と適性科目で確実に得点し、専門科目で上積みする戦略が王道です。
二次試験は「論文の型」を身につけることが最優先
二次試験の合格率が10%前後にとどまる最大の理由は、記述式の試験形式にあります。知識があっても「書き方」を知らなければ合格できません。
合格論文に共通する「型」は以下の通りです。
- 結論先行: 問いに対する答えを最初に明示する
- 根拠の明示: 技術的な裏付けやデータを示す
- 多面的な考察: メリット・デメリット、リスクと対策を網羅する
- 提案・解決策: 具体的かつ実現可能な方策を示す
この型を身につけるには、合格論文の模写→自分の言葉で書き直し→添削を受けるのサイクルを繰り返すのが効果的です。
口頭試験は実務経験の棚卸しが合否を分ける
口頭試験では、あなたが「技術士にふさわしい人物かどうか」が試されます。
準備のポイントは以下の通りです。
- 業務経歴書を何度も見直す: 試験官はこの書類をもとに質問する
- 技術的体験を3分で説明できるようにする: 冒頭の説明が全体の印象を決める
- 「なぜその判断をしたか」を説明できるようにする: 結果だけでなくプロセスが問われる
- 技術者倫理と3義務2責務を理解する: 必ず問われる定番テーマ
口頭試験は「準備量」がそのまま結果に直結する試験です。筆記試験の合格発表後すぐに対策を始めましょう。
独学vs通信講座、自分に合った学習スタイルの選び方
技術士試験の学習方法は大きく分けて3つあります。
| 学習方法 | メリット | デメリット | 費用目安 |
|---|---|---|---|
| 独学 | 費用が安い、自分のペースで進められる | 論文の添削が受けられない、モチベーション維持が難しい | 1〜3万円 |
| 通信講座 | 論文添削あり、体系的なカリキュラム | 費用がかかる | 5〜15万円 |
| 通学講座 | 対面指導、仲間ができる | 時間的拘束が大きい、費用が高い | 20〜40万円 |
一次試験は独学でも十分合格可能です。一方、二次試験は論文の添削が合否を大きく左右するため、通信講座の活用を検討する価値があります。特に初受験の方は、プロの添削を受けることで「合格する論文の書き方」を効率的に習得できます。
技術士の合格率が低くても取得すべき3つの理由【年収・転職・独立】

合格率が10%前後と厳しい技術士試験ですが、それでも毎年多くの技術者が挑戦するのには明確な理由があります。ここでは、技術士を取得することで得られる具体的なメリットを解説します。
技術士の平均年収は615万円〜752万円
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、技術士の年収は以下の通りです。
- 全国平均(男女計): 約615万円
- 大企業(1,000人以上): 約752万円
- 中企業(100〜999人): 約669万円
- 小企業(10〜99人): 約606万円
出典:アガルート「技術士の年収は?」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)
日本の給与所得者の平均年収が約460万円(国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」)であることを考えると、技術士の年収は平均を150万〜300万円ほど上回る水準です。
さらに、企業によっては月1〜4万円の資格手当が支給されるケースもあり、建設コンサルタント業界では月3〜10万円の手当を設定している会社もあります。
建設業界での転職市場における技術士の評価
技術士は転職市場で非常に高い評価を受ける資格です。その理由は以下の通りです。
- 建設コンサルタント登録に必須: 建設コンサルタントとして国に登録するには、技術管理者として技術士が必要
- 公共事業の入札で加点対象: 技術士が在籍していることが入札の技術評価でプラスになる
- 管理技術者・照査技術者の要件: 公共事業の設計業務では、技術士でなければ就けないポジションがある
つまり、技術士を持っているだけで「企業にとって必要な人材」になれるのです。建設コンサルタント業界への転職を考えるなら、技術士は最も強力な武器になります。
独立・コンサルタントとしてのキャリアパス
技術士には「名称独占資格」という側面があり、技術士を名乗って独立開業することができます。
- 個人事業主として技術コンサルティングを行い、年収1,000万円以上を実現している技術士も珍しくありません
- 公共事業の技術審査委員や第三者委員会の委員として活動するケースもある
- 後進の育成として、技術士受験指導の講師を務める道もある
定年後も技術士としての知識・経験を活かして働き続けられることは、長い目で見た大きなメリットです。
建設コンサルタント登録や公共事業の技術評価で必須
技術士の資格は、個人のキャリアだけでなく、企業経営にとっても重要な意味を持ちます。
- 建設コンサルタント登録: 国土交通省への登録に技術管理者(技術士)の配置が必須
- プロポーザル方式での評価: 配置予定技術者が技術士であることで技術点が加算される
- 総合評価落札方式: 技術士の配置が高い技術評価につながる
このため、建設コンサルタント会社では技術士の在籍数が経営に直結しており、技術士保有者の採用には積極的です。合格率の低さに見合うだけのリターンが、技術士には確実にあると言えるでしょう。
技術士の合格率に関するよくある質問
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Q. 技術士試験に何回目で合格する人が多いですか?
二次試験は2〜3回目での合格が最も多いとされています。一発合格する方もいますが、二次試験の合格率が約11%であることを考えると、複数回の受験を前提に長期的な計画を立てるのが現実的です。1回目の受験で試験の雰囲気や出題傾向をつかみ、2回目以降で合格を勝ち取るという戦略も有効です。
Q. 技術士と一級建築士はどちらが難しいですか?
数字上はほぼ同水準ですが、試験の性質が異なります。一級建築士の総合合格率は約11.4%で、技術士二次試験の全部門平均と同程度です。ただし、技術士の建設部門に限ると合格率は9.3%と低く、かつ記述式・口頭試験という形式のため、単純な比較は難しいところです。一般的には「技術士のほうが難しい」と評価されることが多いです。
Q. 技術士一次試験に落ちる人の特徴は?
専門科目の対策不足が最も多い原因です。基礎科目と適性科目は比較的対策しやすいですが、専門科目は出題範囲が広く、25問中13問以上の正解が必要です。また、1科目でも50%を下回ると不合格になるため、苦手分野を放置したまま受験すると足切りにかかるケースがあります。
Q. 建設部門で合格しやすい選択科目はありますか?
選択科目による合格率の差はありますが、自分の専門分野を選ぶのが最善です。合格率だけを見て不慣れな科目を選んでも、論文の質で差がつくため有利にはなりません。建設部門の選択科目には「土質及び基礎」「鋼構造及びコンクリート」「都市及び地方計画」「河川、砂防及び海岸・海洋」「建設環境」などがありますが、日頃の業務で経験を積んでいる分野こそが最も合格に近い選択です。
Q. 技術士の資格がなくても建設業界で働けますか?
働くことは可能ですが、キャリアの選択肢が大きく変わります。現場の施工管理であれば施工管理技士で十分ですが、建設コンサルタントの技術管理者や公共事業の管理技術者には技術士が求められます。将来的にマネジメント層や専門家としてのキャリアを目指すなら、技術士の取得は大きなアドバンテージになります。
まとめ:技術士の合格率は低いが、戦略次第で合格は十分に可能
この記事では、技術士試験の合格率を一次・二次・部門別に詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントを振り返ります。
- 一次試験の合格率は33.8%(令和7年度)で、過去問対策をしっかり行えば突破可能
- 二次試験の合格率は11.4%(建設部門は9.3%)で、論文力と口頭試験対策が合否を分ける
- 建設部門は受験者数が最多で合格率が低いが、正しい戦略があれば十分に合格を狙える
- 1級施工管理技士や一級建築士と比較しても、技術士は建設系で最難関の資格
- 取得後のリターンは大きく、年収アップ・転職市場での高評価・独立開業の道が開ける
合格率の低さだけを見て諦めるのはもったいないことです。1,000〜2,000時間の学習時間を計画的に確保し、論文の添削を受けながら準備を進めれば、建設部門の技術士合格は決して手の届かない目標ではありません。
技術士は、あなたのキャリアを大きく変える力を持つ資格です。まずは一次試験の過去問を解くところから、最初の一歩を踏み出してみてください。
建設業界で、あなたのキャリアを次のステージへ。
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