RCCM(Registered Civil Engineering Consulting Manager)は、建設コンサルタント業界で評価されやすい代表的な資格の一つです。受験を考え始めたとき、多くの方が最初に気になるのが「合格率」だと思います。

結論から言うと、RCCM試験の合格率は直近だと40〜50%前後です。たとえば2021年度47.1%、2022年度48.2%、2023年度40.9%という結果が公表されています。つまり感覚としては「2人に1人弱が合格する試験」です。

ただし、合格率が高めに見えても油断は禁物です。RCCMは知識問題だけでなく、業務経験を踏まえた記述(文章)も問われるため、「仕事はしているけど、試験向けの準備はしていない」状態だと普通に落ちます。

この記事では、RCCMの合格率を最新データで押さえたうえで、難易度・試験内容・合格する勉強法まで、これから受験を検討している方向けにわかりやすく整理します。

RCCMの合格率はどれくらい?最新試験データから解説

まずは、RCCMの合格率を「数字で」押さえておきましょう。RCCM試験は年によって多少の上下はあるものの、直近は4割〜5割前後で推移しています。

また、RCCMは年度ごとの合格率だけでなく、受験者数や合格者数も公表されているため、“体感”ではなく実態ベースで難易度を判断できるのが特徴です。ここでは最新データと推移を見ながら、「結局どれくらい受かるのか」を整理します。

RCCMの最新合格率(直近試験)

建設コンサルタンツ協会の公表データでは、直近3年の合格率は次の通りです。直近は「おおむね4割〜5割」で、年によっては約半数が合格しています。

年度 受験者数 合格者数 合格率
2021年度 5,723人 2,698人 47.1%
2022年度 5,451人 2,626人 48.2%
2023年度 5,515人 2,253人 40.9%

出典:一般社団法人 建設コンサルタンツ協会「資料2 RCCM資格試験の状況」

過去のRCCM合格率の推移(5〜10年)

RCCMの合格率は、長い目で見ると一定ではありません。直近が4〜5割だからといって、常に同じ水準とは限らず、過去には2割台〜3割台の年もあります。

たとえば公表データでは、2014〜2016年度は26.5%、25.6%、34.7%といった水準です。一方で、2017〜2019年度は41.5%、38.1%、41.9%と、4割前後に落ち着いています(2020年度は中止)。

この推移から言えるのは、RCCMは「絶対に受からない試験」ではないものの、年によって“普通に落ちる年”があるということです。だからこそ、合格率を見て判断するなら、最新年だけではなく複数年で傾向を見るのが安全です。

RCCM合格率が40%前後と言われる理由

RCCMの合格率が4割前後で語られやすいのは、直近の実績がまさにその水準だからです。ただ、それだけではなく、試験の性質も関係しています。

  • 受験者の多くが実務経験者(業界内の“土台”はある層が受ける)
  • 知識だけではなく、記述で説明する力が問われる(対策の差が出る)
  • 資格としての信頼性を保つため、誰でも取れる難易度にはしていない

「仕事でやってるから大丈夫」と思ってノー対策で受けると落ちる一方、試験向けに整理して準備すれば合格を狙える──合格率が4割前後になるのは、こうした構造が背景にあります。

試験が2段階に見える理由(“知識+記述”で評価される)

RCCMは、いわゆる知識問題(選択式)だけの試験ではありません。実務に即した説明力が問われるため、受験者の中には「知識はあるのに、文章で落ちた」と感じる人も出やすいです。

そのため対策としては、暗記よりも試験向けのアウトプット練習が合否を分けやすくなります。

  • 出題テーマの典型パターンを押さえる
  • “結論→理由→具体例(業務経験)”で書く練習をする
  • 時間内に書き切る訓練をする

部門別の「違い」はどう考えるべきか

RCCMは専門分野(部門)ごとに受験者の母数が異なります。たとえば、道路・河川系は受験者が多く、ニッチな分野は少ない、といった違いが出ます。

ただ、少なくとも今回参照している公式資料は「総合(年度別)の合格率」と「部門別の登録者数」を中心に整理されており、この資料だけで“部門別の合格率差”を断定するのは難しいです。

そこで本記事では、部門差の断定よりも、次の「合格に直結する観点」で部門選びを整理していくのが現実的です。

  • 自分の業務経験と部門が一致しているか
  • 記述で使える具体例を用意できるか

RCCM試験の難易度は高い?他資格と合格率を比較

RCCMの合格率は直近で40%前後ですが、「それなら簡単な資格なのでは?」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、合格率だけで難易度を判断するのは適切ではありません。RCCM試験は建設・土木分野の実務経験者が多く受験する資格であり、受験者の多くが業界経験者です。

また、試験では専門分野の知識だけでなく、実務を踏まえた記述問題も出題されます。こうした特徴から、建設系資格の中では中堅レベルの難易度と位置づけられることが多い資格です。

RCCM試験の難易度は「中堅レベル」

建設系資格の中で見ると、RCCMは中程度の難易度の資格といわれています。

  • 専門分野ごとの技術知識が必要
  • 実務経験を踏まえた記述問題が出題される
  • 建設コンサルタント業務の理解が求められる

ただし、技術士などの難関資格と比べると、適切に対策すれば合格を狙える資格といえるでしょう。

技術士・技術士補との難易度比較

RCCMとよく比較される資格に「技術士」があります。建設コンサルタント業界では、一般的に次のような位置づけで考えられることが多いです。

資格 難易度の目安
技術士 非常に難関
RCCM 中程度
技術士補 比較的易しい

技術士は国家資格であり、合格率は例年10%前後です。それに対してRCCMは40%前後の合格率のため、技術士よりは取得しやすいと言えます。 ただし、RCCMは技術士の代替資格ではなく、建設コンサルタント業界で実務力を示す資格として評価されています。

土木施工管理技士との難易度比較

RCCMは、施工系資格である「土木施工管理技士」と比較されることもあります。両資格の役割は次のように異なります。

資格 主な役割
RCCM 建設コンサルタントの技術者
土木施工管理技士 工事現場の施工管理

試験内容も異なります。土木施工管理技士は法規・施工知識中心で選択問題が多い一方、RCCMは専門分野の知識に加えて記述問題による技術説明が求められます。

そのため、施工管理資格を持っていても、RCCMの記述試験で苦戦するケースは珍しくありません。

なぜRCCMは「難しい」と言われるのか

RCCM試験が難しいと感じられる理由には、次のような点があります。

  • 専門分野の知識が求められる
  • 実務経験を踏まえた記述問題が出題される
  • 業務内容を論理的に説明する力が必要

暗記だけで対応できる試験ではなく、実務理解と説明力が問われる試験であることが、難しさの理由といえます。

RCCM試験の内容と合格基準

RCCM試験の難易度を理解するためには、試験内容の仕組みを知っておくことが重要です。

RCCM試験では、建設コンサルタント業務に必要な技術知識・専門分野の理解・技術的課題への対応力が問われます。

試験は主に次の2つの形式で実施されます。

  • 択一式試験
  • 記述式試験

RCCM試験の概要

RCCM試験は、一般社団法人建設コンサルタンツ協会が実施する資格試験です。受験者は、自分の専門分野に応じて部門を選択して受験します。

代表的な部門例:

  • 河川・砂防
  • 道路
  • 鋼構造・コンクリート
  • トンネル
  • 上下水道
  • 農業土木
  • 施工計画・施工設備

RCCM試験の出題内容

RCCM試験では主に次の内容が出題されます。

  • 技術者倫理
  • 建設コンサルタント業務の基礎
  • 専門分野の技術知識
  • 技術的課題への対応方法(記述で説明)

特に記述問題では、実務経験を踏まえた技術的説明が求められます。

RCCMの合格基準

RCCM試験は、択一式試験・記述式試験それぞれで評価基準を満たす必要があります。

具体的な配点や合格点は年度ごとに公表されていませんが、一定の得点水準を満たした受験者が合格となります。

RCCMの受験者数

RCCM試験の受験者数は、例年5,000人前後で推移しています。建設コンサルタント業界では知名度の高い資格であり、技術力の証明やキャリアアップを目的に受験する人が多い資格です。

RCCM試験に合格するための勉強方法

RCCM試験は、適切な対策を行えば十分に合格を狙える資格です。ただし、専門分野の知識や記述問題への対応が必要なため、計画的な学習が重要になります。

RCCM合格者の勉強時間の目安

勉強時間は受験者の経験によって大きく変わります。一般的な目安としては、数ヶ月〜半年程度の準備、学習量として100〜300時間程度が語られることが多いです。

※この学習時間は公式発表ではなく、受験者の体験談などをもとにした「目安」です。

おすすめの勉強スケジュール

多くの受験者は3〜6ヶ月程度の準備期間を確保しています。例として、次のような流れが組みやすいです。

  1. 1〜2ヶ月:基礎知識の整理
  2. 3〜4ヶ月:過去問対策(頻出テーマの把握)
  3. 5〜6ヶ月:記述問題の演習(書く練習)

記述問題対策のポイント

RCCM試験で特に重要なのが、記述問題への対策です。評価されやすいポイントは次の通りです。

  • 技術的課題を理解しているか
  • 論理的に説明できているか
  • 実務経験を踏まえた具体性があるか

机上の知識だけでなく、「自分の業務でどう考え、どう対応したか」を説明できるようにしておくと強いです。

過去問の活用方法

RCCM試験対策では、過去問の活用が非常に重要です。理由はシンプルで、出題テーマに一定の傾向があり、記述問題の形式も似ているためです。

取り組み方としては、「解く」より先に「分析する」のがおすすめです。

  • 頻出テーマを洗い出す(毎年出る論点)
  • 設問が求める結論の型を把握する
  • 自分の実務エピソードに落とし込む

RCCM資格を取得するメリット(キャリア・年収)

RCCM資格は、建設コンサルタント業界では知名度の高い資格の一つです。必須資格ではありませんが、取得することで技術力や専門性を客観的に示しやすくなるため、キャリア面でプラスに働くことがあります。

RCCM資格で評価される職種

RCCM資格が評価されることが多いのは、建設コンサルタント業界の技術職です。具体的には次のような職種で活かされます。

  • 建設コンサルタントの技術者
  • インフラ設計エンジニア
  • 土木計画・調査担当
  • インフラ維持管理技術者

これらの職種では専門分野の知識が求められるため、RCCM資格を持っていることで専門性を示す指標の一つになります。

RCCM取得後の年収の考え方

RCCM資格を取得したからといって、必ずしも年収が大きく上がるわけではありません。ただし、資格取得によって「任される業務の幅」や「技術者としての評価」が上がり、結果として年収にプラスに働くケースはあります。

参考として、建設コンサル業界の年収の目安として年収500万円前後が一つの指標として挙げられることがあります(個人・企業・地域・役職で差があります)。

出典:Conma(建設業界メディア)「RCCMの年収」関連記事

RCCMと技術士のキャリアパス

RCCM資格は、技術士を目指す途中段階の資格として取得されることもあります。建設コンサルタント業界では、次のようなキャリアパスがイメージされることが多いです。

技術者 → RCCM取得 → 主任技術者・プロジェクト担当 → 技術士取得 → 技術責任者

もちろんすべての技術者が技術士を目指すわけではありませんが、RCCMは専門技術者としてのキャリアを広げる資格といえます。

RCCM資格が転職で評価される理由

RCCM資格は、建設コンサルタント業界では比較的知名度の高い資格です。そのため、建設コンサルタント会社や土木設計会社、インフラ関連企業などでは、専門性を示す資格として評価されることがあります。

特に設計・計画分野の技術職では、RCCM資格があることで「専門分野を語れる技術者」としてスキルを示しやすくなるケースもあります。

RCCM試験に向いている人・向いていない人

RCCM資格は、すべての土木技術者に必要な資格というわけではありません。業務内容やキャリアによって、向いている人・そうでない人があります。ここでは、RCCM取得を検討する際の目安を整理します。

RCCM試験に向いている人

RCCM資格が向いているのは、次のような方です。

  • 建設コンサルタント業務に携わっている
  • 土木設計やインフラ計画の業務をしている
  • 技術者として専門性を高めたい

特に設計・調査などの業務に関わる技術者にとっては、実務との関連性が高い資格といえます。

RCCM取得をおすすめできないケース

一方で、次のような場合は必ずしもRCCM取得が必要とは限りません。

  • 施工管理が中心の業務
  • マネジメント中心の職種
  • 技術職ではない業務

このような場合は、土木施工管理技士など別の資格の方が実務に直結する可能性があります。

RCCMを目指すタイミング

RCCM試験(登録)には、学歴に応じた実務経験年数の要件があります。例として、次のような条件が紹介されています。

  • 大学卒:実務経験7年以上
  • 高校卒:実務経験11年以上
  • 中学卒:実務経験14年以上

出典:建設転職ナビ「RCCM」解説

RCCMを取得するキャリア段階

RCCMは、若手から中堅にかけての技術者が取得するケースが多い資格です。特に「建設コンサルタントとしてキャリアを伸ばしたい」「将来的に技術士を目指したい」と考えている場合は、RCCMを取得しておくことでキャリアの選択肢が広がる可能性があります。

RCCMを目指す人におすすめの転職先

RCCM資格が評価されやすい企業としては、次のような企業があります。

  • 建設コンサルタント会社
  • インフラ系エンジニアリング企業
  • 土木設計会社

これらの企業では専門分野の知識を持つ技術者が求められるため、RCCM資格が評価されることがあります。

RCCM試験に関するよくある質問(Q&A)

RCCM試験について調べていると、合格率や難易度だけでなく、受験条件や勉強方法などさまざまな疑問が出てきます。ここでは、RCCMを検討している方からよくある質問をまとめて解説します。

Q1. RCCMの合格率はどれくらいですか?

RCCM試験の合格率は、直近ではおおむね40%前後です。

年度によって多少の差はありますが、近年は40〜50%程度で推移しています。合格率だけを見ると高めに見えますが、専門知識と記述対策が必要な試験です。

Q2. RCCM試験の難易度は高いですか?

RCCM試験は、建設系資格の中では「中程度の難易度」といわれることが多い資格です。

技術士のような難関資格と比べると取得しやすい一方で、専門知識と記述問題の対応が必要なため、対策なしで合格できる試験ではありません。

Q3. RCCM試験には受験資格がありますか?

RCCMは「試験に合格すること」と「登録できること」が別で、登録には実務経験年数の要件があります。

実務経験年数の目安(例:大学卒7年以上など)が紹介されており、実際の受験者は業界経験を積んだ技術者が中心です。詳細は公表情報を確認しておくと安心です。

Q4. RCCM試験の勉強時間はどれくらい必要ですか?

目安として100〜300時間程度が語られることが多いです。

ただし経験や専門分野で差が大きく、実務経験が豊富な場合は短め、分野経験が少ない場合は長めになりやすいです。多くの受験者は3〜6ヶ月程度の学習期間を確保しています。

Q5. RCCM試験の対策で一番重要な勉強方法は?

過去問を中心に「出題傾向の分析」と「記述の練習」をセットでやるのが最も効果的です。

特に記述問題は、テーマの捉え方と文章構成で差が出ます。まずは頻出テーマを押さえ、結論→理由→具体例で書く型を固めるのがおすすめです。

Q6. RCCMと技術士はどちらを目指すべきですか?

キャリアの段階と目的次第です。まずRCCMで専門性を固め、将来的に技術士を目指す人も多いです。

RCCMは建設コンサル技術者の資格として実務と結びつきやすく、技術士はより難関で上位資格の位置づけです。今の業務と将来像に合わせて選びましょう。

まとめ|RCCMの合格率は約40%前後、対策すれば合格を狙える資格

RCCM試験の合格率は、近年では40%前後で推移しています。決して簡単な資格ではありませんが、試験の仕組みを理解し、適切な対策を行えば合格を狙うことは十分可能です。

ポイントを整理すると次の通りです。

  • RCCMの合格率はおおむね40%前後
  • 建設系資格の中では中程度の難易度
  • 試験では専門知識と記述問題への対応が重要
  • 過去問を中心とした対策が効果的

RCCM資格は、建設コンサルタント業界では技術者の専門性を示す資格の一つです。これから取得を目指す方は、試験内容や受験条件を確認しながら、計画的に学習を進めていきましょう。

建設業界で、あなたのキャリアを次のステージへ。

技術士・施工管理技士・建築士などの資格を活かした転職やキャリアアップをお考えなら、建設・建築・インフラ業界に特化した、完全無料の転職支援サービス 「ジョブハウスエージェント」をご利用ください。業界に精通したアドバイザーが、経験や希望条件に合わせて最適な求人をご提案します。

著者:ジョブハウス建設 編集部

建設・建築・インフラ業界に特化した転職支援プラットフォーム「ジョブハウス建設」編集部です。技術士、建設コンサルタント、施工管理など、建設分野の幅広い専門職・技術職に関する情報を、現場の知見と最新データをもとに正確かつわかりやすく発信しています。

関連記事