一概に《ドライバー》といっても様々な職種のドライバーが日本には存在します。そこでこのページでは各種ドライバー業界にごとに知識やデータをご紹介していきます。
配送・運送業界について
はじめに配送・運送業界についての知識やデータについて説明していきます。
【配送・運送業界の基本情報について】
配送・運送業界の基本情報(平成25-26年)は次のようになっています。
・業界規模
7兆5,424億円
・経常利益計
2,881億円
・売上高純利益率
+2.1%
・過去5年の伸び率
+2.3%
・総資産額
6兆2,073億円
・労働者数
94,427人
・平均年齢
41.2歳
・平均勤続年数
13.3年
・平均年収
514万円
以上が配送・運送業界の基本情報となっています。
日本の配送・運送業界の現状
次に配送・運送業界の現状について説明していきます。
まず宅配・運送業界の規模はここ数年拡大している傾向にあります。業界規模が拡大している背景には一つとして宅配便の増加があります。
近年、Amazon(アマゾン)や楽天などネット通販のサービスの普及とその利用者の増加によって宅配便数が急激に増加しています。そのため宅配・運送業界の規模は年々拡大傾向にあります。
二つ目にネット通販普及による宅配便数増加の影響で配送拠点も拡大しています。配送拠点を増やすことで各社は物流の高速化、業務の効率化を図ろうとしているようです。
三つ目に海外展開が活発に行われている現状があります。現在日本の配送・運送会社はアジアを中心に海外展開を行なっています。
実際に近鉄エクスプレスはタイの物流会社を子会社化しました。またヤマトホールディングスではシンガポール、中国の上海で宅配事業を開始し、日立物流はインドの物流会社を子会社化しました。
このように日本の物流会社は海外展開を盛んに行なっています。
以上が日本の配送・運送業界の現状及び動向になります。
タクシー業界について
次にタクシー業界についての知識やデータについて説明していきます。
タクシー業界の基本情報について
タクシー業界の基本情報は次のようになっています。
・事業者数
タクシー業界における事業者数は平成26年時点で52,885社あります。そのうち法人事業者数が15,923で個人タクシーが36,962となっています。
なお前年度の総事業者数が53,769だったため増減率として−1.64%ほどになっています。
・車両数
平成25年度時点で総車両数は24万3247台となっています。なおそのうち法人車両数は20万3943台、個人タクシーは3万9304台となっています。
・輸送客数
平成22年時点のタクシー輸送人数は17億8000万人となっています。
・収益
1兆7760億円(平成21年度時)
以上がタクシー業界の基本情報となっています。
日本のタクシー業界の現状
次にタクシー業界の現状について説明します。
タクシー業界は現在ドライバーの高齢化問題を抱えています。現在日本のタクシードライバーの平均年齢は57.6歳となっています。最も平均年齢が高い都道府県は高知県で64.9歳となっています。
なぜ平均年齢が高いかというと40~50代の転職者が多いことがあります。転職者が多い理由としては給与が高いということと資格が取得できるということです。そのためドライバーの平均年齢が年々高くなっているのが現状です。
タクシー業界には定年退職制度はあるものの、定年後も企業の嘱託(しょくたく)ドライバーとして働き続ける方が多くいらっしゃることも、業界の高齢化の一つの理由として挙げられます。
加えてタクシー業界は人員不足という問題も現状抱えています。人員不足になる理由として先ほど説明した高齢ドライバーの引退と若い人たちがドライバーとして集まらないという現状があります。
若者が集まらない理由として勤務形態であったり、歩合給制度に不安があるようです。そのため現在タクシー業界は深刻な人員不足に陥っています。
二つの深刻な問題を抱えているタクシー業界ですが、いまタクシー業界は来たる東京オリンピックを見据えた料金改定やタクシー専用車両の開発を自動車メーカーのトヨタに委託するなどしています。
業界を挙げて日本を盛り上げようという姿勢が見て取れます。新しい技術や試みを取り入れている企業も少なくありません。今後は日本人だけでなく外国人観光客なども利用しやすいようなタクシーに変化していくと考えられます。
以上がタクシー業界の現状と今後の動向になります。
トラック業界について
タクシー業界について分かっていただいたところで、次にトラック業界についての知識やデータについて説明していきます。
トラック業界の基本情報
・営業収入
平成22年度時に12兆2,437億円となっており,これは日本の物流市場規模のうち56.2%しめていることになります。
・トンベース
トンベースとは輸送量を単位(トン)を基準に表したものです。トラック業界は平成24年度時に4,366百万トン輸送しています。これは日本全体の91.4%の割合にあたります。
・トンキロベース
トンキロベースとは輸送量(トン)に輸送距離(km)をかけたものになります。輸送機関別分担量においてトラック業界は2100億トンキロ輸送しています。これは全体の51.3%を占める割合となっています。
日本のトラック業界の現状
次にトラック業界の現状について説明します。
まず1つとしてトラック業界若年労働力不足に陥っています。平成27年時点でトラック業界に従事する労働者は約185万人となっており、そのうちドライバー等輸送・機械運転従業者は80万人となっており、減少傾向にあります。
また若年就業者数は全体の30%にしか満たず、若年労働者不足に陥っているといえます。
2つ目に規制緩和により事業者数が増加しているという現状があります。平成2年に行われた貨物自動車運送事業法施行以来、新規参入者が増加し、20年間で事業者数が1.5倍まで増加しました。
しかし現在は国土交通省が新規参入時の許可基準を厳格化し、事前チェックを強化したことによって事業者数の増加は収まりつつあります。
3つ目に荷主との適正取引を行っていこうとしています。これは不適正な取引によって安全に輸送できないことがないように、国土交通省が貨物自動車運送事業法に基づく省令改正を行いました。これにより取引内容の書面化や荷主勧告制度の発動条件を緩和するなど様々なことが行われています。
以上がトラック業界の現状になります。
バス業界について
次にバス業界についての知識やデータについて説明していきます。
バス業界の基本情報
・事業者数
乗合バスに関しては平成26年時点で民営が2,143社、公営が28社、合計2,171社となっています。貸切バスに関しては民営が4,455社、公営が22社、合計4,477社となっています。
・市場規模
8,728億円
・車両数
乗合バスの場合、平成26年時点で59,979台あります。一方貸切バスは平成26年時点で48,995台となっています。
・輸送人数
乗合バスの場合、平成26年時は4,175百万人、貸切バスの場合325百万人輸送しています。
以上がバス業界の基本情報となっています。
日本のバス業界の現状
次にバス業界の現状について説明します。
バス業界はいま、運転手不足に陥っています。理由として現在働いているバスドライバーの方の年齢が高いため、年々定年退職されていく方が増えています。
バス会社は退職していった分、人員を補充していかなければなりません。そのため現在バス業界では人手不足に陥っているという問題を抱えています。
2つ目に労働環境の改善に現在取り組んでいます。労働改善が行われるきっかけとしては近年の高速バスにおける死亡事故の多発があります。
これらの事故をきっかけ現在バス業界では労働環境及び安全管理について見直され始めています。
以上がバス業界の現状及び今後の動向になります。
最後に
以上で《データで見るドライバー業界》については終わりになります。《ジョブハウスドライバー》には今回紹介した各業界をさらに細かく分けた各種ドライバーの紹介記事や求人記事を掲載しているので、ドライバーの職に興味を持った方は是非ご覧になってみてください。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!