2026年(令和8年)の測量士試験日は5月17日(日)です。申し込み期間は1月5日〜1月22日、合格発表は7月9日に予定されています。

測量士は、建設・土木・インフラ業界で欠かせない国家資格です。土地の測量計画を作成できるのは測量士だけであり、建設現場のあらゆるプロジェクトの起点となる重要な役割を担っています。近年は合格率が10%前後から40%超まで大きく変動しており、受験を検討している方にとっては試験の動向が気になるところでしょう。

この記事では、2026年度の試験日程・申し込み手順・試験内容・合格率の推移から、合格後のキャリアパスまで、測量士試験に関する情報を網羅的に解説します。

【2026年】測量士試験の日程一覧|試験日・申し込み・合格発表

まずは2026年度(令和8年度)の測量士試験に関する主要な日程を確認しましょう。受験を検討している方は、申し込み期限を逃さないよう早めにスケジュールを把握しておくことが大切です。

2026年度 測量士試験の全スケジュール

2026年度の測量士試験の主要な日程は以下のとおりです。

項目 日程
受験願書・受験案内の配布開始 2025年12月17日(水)
申し込み期間 2026年1月5日(月)〜1月22日(木)
受験票の発送 2026年4月下旬以降
試験日 2026年5月17日(日)
合格発表 2026年7月9日(木)午前9時

測量士試験は毎年5月の第3日曜日に実施されるのが通例です。年に1回しか実施されないため、申し込み期限を過ぎると翌年まで受験できません。

試験時間と当日のタイムスケジュール

測量士試験は1日がかりで実施されます。当日のスケジュールは以下のとおりです。

時間帯 内容 形式
9:00〜 入室開始・試験説明 —
10:00〜12:30 午前試験 択一式(マークシート)
12:30〜13:30 昼休憩 —
13:30〜16:00 午後試験 記述式

試験会場には試験開始30分前までに到着しておく必要があります。午前と午後を合わせて約5時間の長丁場になるため、体調管理も試験対策の一部と考えましょう。

試験会場は全国15地域に設置

測量士試験は以下の全国15地域で実施されます。

  • 北海道、宮城県、秋田県、東京都、新潟県、富山県、愛知県
  • 大阪府、島根県、広島県、香川県、福岡県、鹿児島県、沖縄県

具体的な試験会場は受験票に記載されます。地方在住の方は、近隣の会場を事前に確認し、宿泊が必要かどうかも早めに検討しておくとよいでしょう。

受験手数料

測量士試験の受験手数料は以下のとおりです。

申請方法 測量士 測量士補
書面申請 4,250円 2,850円
電子申請 4,200円 2,800円

電子申請のほうが50円安くなります。コスト面での差はわずかですが、電子申請は自宅から手続きが完了できる利便性があります。

測量士試験の申し込み方法を書面・電子別にステップ解説

測量士試験の申し込みは、書面申請と電子申請の2つの方法があります。どちらも受付期間は同じですが、手続きの流れや必要なものが異なります。ここでは、それぞれの手順を具体的に解説します。

書面申請の手順と必要書類

書面申請は郵送で手続きを行う方法です。以下の流れで進めます。

  1. 受験願書を入手する:2025年12月17日から、国土地理院や各都道府県の測量関連窓口で配布されます。郵送での請求も可能です
  2. 必要書類を準備する:受験願書、顔写真(縦4.5cm×横3.5cm)、収入印紙(4,250円分)を用意します
  3. 願書を記入・提出する:記入漏れがないことを確認し、国土地理院(茨城県つくば市北郷1番)宛てに簡易書留で郵送します

郵送の場合、1月22日(木)の消印が有効です。ポスト投函では消印がつかないケースがあるため、郵便窓口で差し出すことをおすすめします。

電子申請(e-Gov)の手順

電子申請はe-Gov(電子政府の総合窓口)を利用してオンラインで手続きする方法です。自宅から24時間いつでも申請でき、手数料も50円安い4,200円になります。

  1. e-Govアカウントを作成する:初めて利用する場合は事前にアカウント登録が必要です
  2. 申請フォームに必要事項を入力する:氏名、住所、顔写真データなどを登録します
  3. 手数料を電子納付する:インターネットバンキングやPay-easy対応ATMで支払えます
  4. 申請を送信する:送信後に受付完了メールが届けば手続き完了です

ただし、通信障害やシステムメンテナンスによる不具合は救済措置の対象外です。締切間際ではなく余裕をもって手続きすることが重要です。

申し込み時の注意点3つ

申し込みで失敗しないために、以下の3点に注意しましょう。

  • 記載漏れ・不備があると返送される:願書に不備があった場合、修正・再提出が必要になります。期間内に間に合わなくなるリスクがあるため、提出前に必ずダブルチェックしましょう
  • 顔写真の規格に注意:6ヶ月以内に撮影した無帽・正面・上半身のカラー写真が必要です。スマホで撮影する場合は背景が無地であることを確認してください
  • 測量士と測量士補は同時受験できない:両方の試験は同日に実施されるため、どちらか一方を選ぶ必要があります。受験資格に制限はないため、自信がある方は測量士に挑戦するのも選択肢です

出典:国土地理院「令和7年測量士・測量士補試験について(受験案内)」

測量士試験の内容と合格基準|午前択一+午後記述の攻略ポイント

測量士試験は午前の択一式と午後の記述式で構成されています。合格するには両方でバランスよく得点する必要があり、それぞれ異なる対策が求められます。

午前試験(択一式)の概要

午前試験は5肢択一のマークシート方式で、全28問が出題されます。配点は1問25点で、満点は700点です。

出題範囲は測量法規から各測量分野まで幅広く、以下のような科目から構成されます。

  • 測量に関する法規
  • 基準点測量
  • 地形測量・写真測量
  • 地図編集
  • 応用測量

計算問題も出題されるため、測量の理論だけでなく数学的な処理能力(三角関数・座標計算など)も求められます。

午後試験(記述式)の概要

午後試験は記述式で、必須問題1題(300点)+選択問題2題(各200点)の合計700点満点です。

選択科目は以下の4つから2科目を選びます。

選択科目 主な出題内容 配点
基準点測量 GNSS測量、トータルステーション、水準測量 200点
地形・写真測量 空中写真測量、航空レーザ測量、数値地形モデル 200点
地図編集 地理情報システム(GIS)、地図投影法 200点
応用測量 路線測量、河川測量、用地測量 200点

記述式は自己採点が難しく、独学だけでは対策しにくい分野です。過去問を繰り返し解き、記述のパターンを身につけることが合格への近道です。

合格基準は「午前450点以上」かつ「合計910点以上」

測量士試験の合格基準は以下の2つの条件を同時に満たすことです。

  • 午前試験(択一式)で700点中450点以上(約64%)
  • 午前+午後の合計で1,400点中910点以上(65%)

この基準は絶対評価のため、他の受験者の出来に関係なく、基準点を超えれば全員が合格できます。逆に言えば、問題の難易度によって合格率が大きく変動するのが測量士試験の特徴です。

測量士と測量士補の違い

測量士補は測量士の指示のもとで測量業務を行う資格であり、独自に測量計画を作成することはできません。両者の主な違いは以下のとおりです。

比較項目 測量士 測量士補
業務範囲 測量計画の作成・実施 測量士の指示のもとで測量業務を実施
試験形式 択一式+記述式 択一式のみ
試験時間 10:00〜16:00(計5時間) 13:30〜16:30(3時間)
合格率(近年) 10〜40%(変動大) 30〜50%
受験手数料 4,250円 2,850円

まずは測量士補を取得してから測量士にステップアップする方も多くいます。ただし、受験資格に制限はないため、いきなり測量士試験を受けることも可能です。

測量士の合格率は10〜40%?過去5年の推移と難易度の実態

測量士試験の合格率は年度によって大きく異なります。直近では令和7年度に40.2%という異例の高さを記録し、受験者の間で話題になりました。ここでは過去5年の推移をもとに、試験の難易度を具体的に分析します。

過去5年間の合格率推移

年度 受験者数 合格者数 合格率
令和3年(2021年) 2,773人 498人 18.0%
令和4年(2022年) 2,834人 460人 16.2%
令和5年(2023年) 3,667人 379人 10.3%
令和6年(2024年) 3,064人 399人 13.0%
令和7年(2025年) — — 40.2%

出典:国土地理院「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」

過去5年間の平均合格率は約19%です。ただし、年度ごとの振れ幅が非常に大きい点が測量士試験の大きな特徴です。

令和7年度の合格率が40.2%に急上昇した背景

令和7年度に合格率が40.2%まで跳ね上がった主な理由は、試験問題の難易度が例年よりも低めだったためと考えられています。測量士試験は絶対評価のため、問題が易化すれば合格者数がそのまま増加します。

ただし、これは「測量士試験が簡単になった」ということではありません。翌年度以降は再び難化する可能性が高いため、令和8年度の受験者は10〜15%程度の合格率を想定して準備するのが堅実です。

測量士試験の難易度を他の建設系資格と比較

測量士試験の難易度を、建設業界で人気のある他の国家資格と比較してみましょう。

資格名 合格率(近年) 必要な勉強時間の目安
測量士 10〜40% 300〜500時間
測量士補 30〜50% 100〜200時間
1級土木施工管理技士 第一次35%前後、第二次30%前後 300〜400時間
土地家屋調査士 8〜10% 1,000〜1,500時間

測量士試験は、午後の記述式があるぶん測量士補よりも格段に難しくなります。一方で、土地家屋調査士ほどの勉強量は必要とされないため、建設業界でキャリアアップを目指すうえで、コストパフォーマンスの高い資格といえます。

合格率が大きく変動する理由

測量士試験の合格率が年度によって大きく変わる理由は、先述のとおり絶対評価方式を採用しているためです。相対評価で上位何%を合格にする方式とは異なり、「午前450点以上+合計910点以上」という固定された基準で判定するため、問題の難易度がそのまま合格率に直結します。

受験者にとっては、年度ごとの運の要素が否めません。だからこそ、どの年度でも合格できるだけの実力をつけておくことが重要です。

測量士試験に合格するための勉強法と学習スケジュール

測量士試験に合格するには、計画的な学習が欠かせません。ここでは、必要な勉強時間の目安と、試験日から逆算した具体的なスケジュールを紹介します。

必要な勉強時間は300〜500時間が目安

測量士試験の合格に必要な勉強時間は、一般的に300〜500時間といわれています。測量士補をすでに持っている方や測量の実務経験がある方は300時間程度、まったくの初学者は500時間程度を見込んでおくとよいでしょう。

1日2時間の勉強を続けた場合、約5〜8ヶ月かかる計算です。2026年5月17日の試験に間に合わせるなら、遅くとも2025年10月頃から学習を開始するのが理想的です。

試験日から逆算した学習スケジュール例

以下は、2026年5月の試験に向けた7ヶ月間の学習スケジュール例です。

時期 学習内容 目標
11〜12月 測量法規・基礎知識のインプット テキストを1周読み通す
1〜2月 午前対策:過去問演習(択一式) 過去5年分を2周する
3月 午後対策:記述式の演習開始 選択科目を2つに絞り、記述パターンを理解する
4月 総合演習・模擬試験 本番同様の時間配分で通し練習
5月(試験直前) 弱点の集中補強・最終確認 苦手分野をなくし、確実に910点を超える

午前試験(択一式)の効率的な対策法

午前試験は過去問の繰り返しが最も効果的な対策です。測量士試験の択一式は、過去に出題された問題の類似パターンが繰り返し出題される傾向があります。

  • 過去10年分の問題を3周する:1周目は解きながら理解、2周目はスピードを意識、3周目は満点を狙う
  • 計算問題は手を動かして解く:三角関数や座標変換は繰り返し計算することで体に染み込ませる
  • 法規は条文をそのまま暗記しない:制度の趣旨を理解すれば、応用問題にも対応できます

午後試験(記述式)の対策は早めに着手

午後の記述式は、多くの受験者がつまずくポイントです。択一式と異なり、知識を「書いて説明する力」が求められます。

  • 選択科目は得意分野2つに早めに絞る:4科目すべてを勉強するのは非効率です
  • 解答の「型」を作る:過去問の模範解答を参考に、計算過程の書き方や説明の構成パターンを身につけましょう
  • 独学が難しければ講座の活用も検討:記述式の添削は第三者のフィードバックが効果的です

独学と通信講座、どちらを選ぶべきか

測量士試験は独学での合格実績も多くありますが、記述式対策を考えると通信講座の利用もメリットがあります。

  • 独学が向いている方:測量の実務経験がある、測量士補をすでに取得している、自分でスケジュール管理ができる
  • 通信講座が向いている方:初学者、記述式の対策に不安がある、効率よく学習したい

独学の場合、国土地理院が公開している過去問と解答例が最も信頼性の高い教材です。市販のテキストと組み合わせて使うのが一般的な学習方法です。

測量士の資格を活かせる転職先と年収|建設業界でのキャリアパス

測量士の資格は、建設・土木・インフラ業界で幅広く活用できます。試験合格後のキャリアパスと年収について見ていきましょう。

測量士の平均年収は約493万円

測量士の平均年収は約493万円で、日本の給与所得者の平均年収(約460万円)を上回っています。企業規模や地域によっても差があり、従業員100〜999人規模の企業では約619万円に達するケースもあります。

出典:求人ボックス「測量の仕事の年収・時給・給料」

測量士の主な就職先・転職先

測量士の資格があれば、以下のような業種・企業で活躍できます。

  • 測量会社:最も一般的な就職先。土地の境界確定や地図作成など、測量業務全般を担当します
  • 建設コンサルタント会社:道路・橋梁・ダムなどの大型インフラプロジェクトで測量計画を担当します
  • 土木・建設会社:現場の施工管理に測量の知識が活かされ、プロジェクトの精度向上に貢献できます
  • 官公庁・公務員:国土交通省や地方自治体の土木部門で、公共測量の管理・監督業務に従事します
  • 不動産関連企業:土地の分筆・合筆に関わる測量業務で活躍できます

年収を上げるための3つの戦略

測量士として年収を上げるには、以下の戦略が効果的です。

  1. ダブルライセンスを取得する:土地家屋調査士や行政書士などの関連資格を取得すると、業務範囲が広がり収入向上が期待できます。特に測量士+土地家屋調査士の組み合わせは市場価値が高い傾向にあります
  2. 最新技術に対応する:ドローン測量や3次元レーザースキャニング、GIS(地理情報システム)のスキルを身につけると、高単価の案件を受注しやすくなります。i-Constructionの推進に伴い、こうしたスキルの需要は急速に増加しています
  3. 独立開業する:測量士の資格があれば、個人で測量事務所を開業することも可能です。経験を積んだ後に独立することで、年収700万円以上を目指すこともできます

建設業界における測量士の将来性

建設業界全体で人手不足が深刻化するなか、測量士の需要は今後も安定して推移すると見込まれています。国土交通省が推進するi-Construction(ICT施工)では、3次元測量データの活用が標準化されつつあり、測量士の役割はますます重要になっています。

また、2024年問題(建設業の残業上限規制)の影響で、効率的な測量技術を持つ人材の価値はさらに高まっています。測量士の資格は、建設業界で長期的にキャリアを築くための強力な武器になるでしょう。

測量士試験に関するよくある質問

Q. 測量士試験に受験資格はありますか?

受験資格の制限はありません。年齢・学歴・実務経験を問わず、誰でも受験できます。測量士補の資格を持っていなくても、いきなり測量士試験を受けることが可能です。

Q. 測量士と測量士補、どちらを先に取るべきですか?

初学者には測量士補から取得するルートがおすすめです。測量士補は択一式のみで合格率も30〜50%と比較的高く、測量の基礎知識を体系的に学べます。測量士補の知識をベースに測量士を目指すことで、効率的にステップアップできます。ただし、実務経験がある方や数学が得意な方は、測量士に直接挑戦してもよいでしょう。

Q. 測量士試験の勉強はいつから始めるべきですか?

試験日の6〜8ヶ月前が目安です。2026年5月17日の試験であれば、2025年10月〜12月頃に学習を開始するのが理想的です。1日2時間の学習で300〜500時間を確保できます。仕事をしながら勉強する場合は、早めに着手してゆとりのあるスケジュールを組みましょう。

Q. 測量士試験に合格しなくても測量士になれる方法はありますか?

あります。測量士は試験合格のほか、以下のルートでも資格を取得できます。

  • 大学で測量に関する科目を修了し、測量に関して1年以上の実務経験を積む
  • 短期大学・高等専門学校で測量科目を修了し、3年以上の実務経験を積む
  • 国土交通大臣の登録を受けた測量に関する専門の養成施設で1年以上学び、測量に関して2年以上の実務経験を積む

ただし、学歴ルートは時間がかかるため、すでに社会人の方は試験合格が最も現実的な方法です。

Q. 試験当日に持っていくものは何ですか?

受験票、筆記用具(HBの鉛筆・消しゴム)、時計、電卓が必要です。電卓は関数電卓の使用が認められていますが、プログラム機能付きのものは使用できません。昼食は試験会場周辺で入手できない場合もあるため、持参するのが安心です。

まとめ

2026年(令和8年)の測量士試験について、主要なポイントを整理します。

  • 試験日:2026年5月17日(日)
  • 申し込み期間:2026年1月5日〜1月22日(書面・電子ともに)
  • 合格発表:2026年7月9日(木)午前9時
  • 試験形式:午前(択一式28問)+午後(記述式)の1,400点満点
  • 合格基準:午前450点以上+合計910点以上(絶対評価)
  • 合格率:例年10〜15%前後(令和7年度は40.2%)
  • 平均年収:約493万円(建設業界では安定した需要あり)

測量士は年に1回しか受験チャンスがない国家試験です。申し込み期間が短い(約2週間半)ため、受験を決めたら早めに準備を始めることが重要です。

建設業界では測量士の需要が高まり続けており、i-Constructionの推進に伴って最新技術を扱える測量士の市場価値はさらに上昇しています。資格を取得して、キャリアの可能性を広げてみてはいかがでしょうか。

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