履歴書は企業と求職者をつなぐ、大切な書類です。企業はまず履歴書を見て、応募者の基本的な情報を確認します。仕事への姿勢を判断する会社もありますので、そのため細かいミスなどもできるだけない状態にしておくのが望ましいとされています。
これまで履歴書を何度も書いてこられた方も今回初めて書く方も、転職活動をスムーズにするために、履歴書の書き方について基本的なところからおさらいします。
履歴書の記入心得
履歴書作成のポイント
・大きな字で丁寧に書く ・基本的には和暦で統一して記入 ・“ふりがな”はひらがな、“フリガナ”はカタカナ ・証明写真の裏には記名をする ・必ずコピーをとっておく |
大きな字で丁寧に書く
採用担当者が履歴書をパッと見たとき、まず最初に目に入るのが文字です。字の印象が、応募者の第一印象を左右するということもあるかと思います。
必ずしも字そのものが美しい必要はありませんが、大きな字で丁寧に書くことで企業側に誠意が伝わります。
逆に、履歴書の文字が走り書きで適当に書いた感じに見えると、やる気を疑われてしまう可能性があるかもしれません。「大きな字で丁寧に書く」というのは、基本的だからこそしっかり押さえておきたいポイントですので、意識して書くようにしたいですね。
基本的には和暦で統一して記入
和暦というのは、「平成~年」といった書き方で、西暦という場合は4ケタの数字で「~~年」という書き方になります。
履歴書に年月日などを書く場合は、基本的に和暦か西暦のどちらかで統一して書くようにします。
一般的には和暦で書くと良いとされていますので、迷ったら和暦で統一して記入するのが良いです。
≪西暦・和暦の対応表≫
西暦 |
和暦 |
2017年 |
平成29年 |
2016年 |
平成28年 |
2015年 |
平成27年 |
… |
… |
1989年 |
昭和64年・平成元年 |
1988年 |
昭和63年 |
“ふりがな”はひらがな、“フリガナ”はカタカナ
住所や氏名などには“ふりがな”を記入することが多いです。このとき、“ふりがな”を記入する欄に「ふりがな」とひらがなで書かれている場合は、そのままひらがなで記入していきます。
また、“ふりがな”を記入する欄に「フリガナ」とカタカナで書かれている場合は、ふりがなをカタカナで記入します。
「ふりがな」の場合 |
とうきょうとしぶやく |
|
東京都渋谷区 |
「フリガナ」の場合 |
トウキョウトシブヤク |
|
東京都渋谷区 |
証明写真の裏には記名する
写真の裏には記名しておくことも、履歴書を作成するときには大切になってきます。写真が剥がれてしまったときに「どの履歴書についていたものなのか」を判断しやすくなるので、裏に記名しておくと安心です。
また撮影日も併せて記入しておくと良いです。最近撮った写真であることをアピールしやすくなります。一般的に写真は3カ月以内に撮影したものを使用するのが望ましいとされているためです。履歴書をパソコン作成する場合は、写真の裏に記名することは気にしなくて構いません。
必ずコピーをとっておく
基本的に学歴や職歴といった情報はどこに履歴書を提出する場合も同じことを書きますので、既に書いたことのある履歴書が手元にあると別の履歴書を書くときにスムーズです。
また企業によっては提出した履歴書が返却されない場合もあります。面接で履歴書に書いた内容を聞かれることもあるため、どの企業にどの内容の履歴書を提出したのかを把握するためにも、コピーをとっておくことが大切になります。
選考が進むにつれ、案外どこでどの履歴書を出したのかというのは忘れてしまいやすいです。事前に提出した履歴書は全てコピーをとり、どの企業にどの履歴書を提出したのかファイリングしておきましょう。
履歴書の記入方法
各項目の記入方法
① 日付
- 面接に持参する場合は面接日を記入
- 郵送する場合はポストに投函する日を記入
② 氏名、住所、メールアドレス
- 住所はアパート・マンション名まで省略せずに書く
- 特に小文字のl(エル)やI(アイ)がわかりやすいように書く
※l(エル)はℓのように書くなどの書き分けると良いです
③ 学歴・職歴
≪学歴について≫
- 基本的に中学校卒業から記載します
- 高校、専門学校、大学など入学した学校順に時系列で記入
- 書き終わった行の次の行に、「以上」と記入
【学歴欄対応表】
2017年現在
西暦1993年・平成5年生まれの人(浪人・留年なしの場合)
平成21年3月 |
~~中学校 卒業 |
平成21年4月 |
~~高等学校 入学 |
平成24年3月 |
~~高等学校 卒業 |
平成24年4月 |
~~専門学校(もしくは大学、短大) 入学 |
平成26年3月 |
~~専門学校(もしくは短大) 卒業 |
平成28年3月 |
~~大学 卒業 |
≪職歴について≫
- 会社の正式名称を記入
- 記入し終わった行の下に「以上」と記入
- 退職予定日や勤務開始可能日のメドがある場合は記入
- 職歴にはバイト経験は記入しないように注意
※「接客経験」などが応募必須条件に含まれている場合があれば、「なし(飲食店での接客経験あり)」などと記入します
④ 免許・資格
≪資格・免許共通≫
- 最初に免許を書き、次に資格を記入
- 資格・免許ともに正式名称を記入
≪特に資格について≫
- 基本的に国家資格、自動車の免許などを記入
- 資格取得は時系列(取った順)で記入
- 仕事に関係のない資格などは趣味・特技欄に
- 勉強中のものに関しては「~~取得予定」などと書く
- 資格がない場合は「特になし」でよい
記入されやすい免許・資格の正式名称
- 自動車免許→普通自動車第一種運転免許(AT限定)
- 英検→実用英語技能検定○級
- 漢検→日本漢字能力検定○級
- 宅建→宅地建物取引主任者
- 日商簿記→日商簿記検定試験○級、日本商工会議所簿記検定試験○級
⑤ 志望動機
- 「なぜ転職しようと思ったのか」という部分にヒントが隠されている
- 次の職場でやりたいことを具体的に書くと好印象
- 条件面に魅かれたとしてもその条件から「なぜその会社」が良いのかを考えて志望企業ならではアピールポイントを入れる
⑥ 本人希望欄
- 特に記入内容がない場合には「貴社規定でお願いいたします」でOK
- 勤務地などの希望条件は記入せずに面接で伝える
- 連絡希望時間帯(もしくは連絡不可能時間帯)がある場合は記載
⑦ 扶養家族欄
- 扶養している家族の人数や配偶者の有無を記入
- 扶養家族とは収入面において生活に助けを必要とする家族のこと
- 自分の収入で養っている家族は扶養家族に該当
- 離婚している場合や事実婚の場合、「配偶者は無し」となる
- 収入のある家族の場合は以下を満たせば扶養家族に該当
- 年間収入130万円未満(60歳以上や障がい者の場合は年間収入180万円未満)
- 収入が扶養者の収入の半分未満
なぜ「休みが多い」など、条件面を志望動機に書かない方がいいの?
志望動機欄はその企業で働きたい理由をアピールして長く働く意志を見せるためのものとなっています。給料や休みという条件面は確かに大切なことですが、それを全面に押し出してしまうと採用担当者に良い印象を残すのが難しくなります。
例えば志望動機が「給料が良いから」である場合、採用担当者からすると「うちの企業での給料より良い給料で雇う企業があったら、そっちに行くのではないか」と思われてしまいます。
その給料さえよければ、その企業である必要はないということを、暗に伝えていることにもなってしまうのです。
そこで条件に魅かれたとしても、その企業でのポジティブな志望理由に変換してあげることが大切になっていきます。 「休みが多いから」などという理由の場合は、「決まった時間で集中して仕事をこなす社風が良いと思ったから」などと書き換えると、企業側から見て良い印象になります。
「志望動機をどう書けばいいのかわからない」とお悩みの方は、Job House 若手(ジョブハウス若手)のキャリアアドバイザーにお気軽にご相談ください。
なぜ希望条件は書かない方が良いの?
企業側に「条件が合わないと入社しないだろう」というイメージを持たれないようにするためです。履歴書などの書類は、応募者が一方的にしか希望を伝えることができないため、
本来の思っていたことと違う伝わり方をしてしまう可能性があります。そのため希望条件がある場合は細かなニュアンスを伝えるためにも、面接で言うようにします。
ジョブハウス若手には「面接に関するコラム」も掲載していますので、ご興味のある方はそちらもご覧ください。
履歴書で失敗しないためのコツ
書く前に下書きをするとスムーズ
履歴書を書くとき事前に内容だけ別の紙にまとめておくと、履歴書作成がスピードアップします。また「入れておきたい内容なのに書き忘れた」という事態を防ぐことができます。
応募先企業に郵送・メール時のポイント
どちらの場合も応募者と企業側が初めてやりとりする場合が多いため、失礼がないように細心の注意をすることが大切になっていきます。
郵送のポイント:書類を折りたたまない!
- A4サイズのクリアファイルに書類を全て入れて送付
- 会社組織に送る際は「御中」
- 人事担当者がわかっている場合は「様」
- 切手も忘れずに貼る
〈封筒の書き方〉
表
- 郵便番号
- 住所
- 宛名(例「○○株式会社 採用ご担当者様」)
- 「履歴書在中」
裏
- 自分の郵便番号
- 自分の住所
- 自分の名前
メールのポイント:挨拶や入社意欲などの言葉を添えて
- メール送付のときはかしこまった文面にする
- 採用担当者に送るファイルにはわかりやすい名前をつける
ファイル名の例「20170930_履歴書_氏名」
※日付、ファイル名、氏名が入っていると確認しやすい
履歴書の送付時のメール例文
【メール件名】
履歴書・職務経歴書の送付(自分の名前)
【本文】
[企業名]
[採用ご担当者]様
お世話になっております、ジョブハウス若手より貴社求人に応募させていただきました、[なまえ]と申します。
簡単にではありますが、履歴書と職務経歴書を作成いたしました。
こちらご確認お願いいたします。
ぜひ貴社で働かせていただきたいと思っておりますので、面接のお時間をいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。
[自分の名前]
[自分の携帯番号]
履歴書のチェックリスト!
- 誤字脱字ないか(音読すると気が付きやすい)
- 記入漏れはないか(特に日付や捺印に注意)
- 日付は合っているか
- コピーはとったか
- 資格名や学校名、住所などは省略せずに書いてあるか
- 学歴・職歴は最後「以上」で終わっているか
- 入学、卒業年度は正確か→学歴早見表などを利用して確認
特に手書きの場合…
- 証明写真は貼ってあるか
- 修正液や二重線での訂正はないか
- 捺印個所がある場合、押印してあるか
履歴書テンプレートのダウンロード
リンクをクリックすると履歴書・職務経歴書がダウンロードできますので、転職活動にお使いください。自宅でプリントアウトして手書きで作成する場合はPDF版を、企業にメールで送る履歴書をパソコンで作成する場合はWord版をご活用いただければと思います。
履歴書・職務経歴書 Word版
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/driver-techouse/post/temp/履歴書.docx
履歴書・職務経歴書 PDF版
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/driver-techouse/post/temp/%E5%B1%A5%E6%AD%B4%E6%9B%B8.pdf
最後に
以上で「20代転職・第二新卒の履歴書の書き方」のコラムは終わります。
ジョブハウス若手ではこんなことも!
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!