電気工事施工管理技士の平均年収は514万円が目安です。1級を取得すれば600万円台、大手ゼネコンや準大手サブコンでは1,000万円に届くケースもあります。

この記事では地域・年代・企業規模による年収差、資格手当の具体額、そして未経験からでも年収を伸ばせるキャリアの作り方まで、順番に解説します。

この記事のPOINT

監修:ジョブハウス建設 鈴木実(すずき・みのる)。技術士紹介歴35年、紹介実績1,200名を誇る建設コンサルタント業界の転職のプロ。

技術士・RCCMの転職支援|支援実績30年・転職成功1200名以上|無料登録はこちら

電気工事施工管理技士の平均年収はいくら?【最新データ】

まずは電気工事施工管理技士の年収を、最新の求人データと公的統計から確認していきます。

平均年収は514万円が目安

求人ボックスの給与データ(2026年7月更新)によると、電気工事施工管理技士の平均年収は514万円です。月給換算では約43万円、初任給の目安は24万円程度となっています。

正社員の給与幅は328万円〜854万円と幅が広く、もっとも人数が多いゾーンは394万円〜459万円です。平均年収の514万円は、この中心ゾーンよりやや高い位置にあります。

出典:求人ボックス 給料ナビ

1級と2級での年収差

資格の等級によっても年収は変わります。一般的に1級電気工事施工管理技士は500万円〜700万円台、2級は400万円〜500万円台が相場とされています。

1級は現場に1人しか置けない「監理技術者」になれる資格です。担当できる工事の規模が大きくなるほど、年収も上がりやすい構造になっています。

日本の給与所得者平均との比較

国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によれば、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円です。電気工事施工管理技士の平均年収514万円は、この全国平均を上回る水準といえます。

出典:国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査

派遣・アルバイトの時給相場

正社員以外の働き方では、派遣社員の平均時給が1,996円、アルバイト・パートの平均時給が1,498円というデータもあります。日給・時給制の現場も多いため、雇用形態によって収入イメージは変わってきます。

求人票を比較するときのチェックポイント

年収を比較する際は、基本給だけでなく諸手当を含めた総支給額で見ることが大切です。特に施工管理職は、資格手当・役職手当・現場手当・残業代が年収に占める割合が大きいため、基本給が同水準でも手当次第で手取りが大きく変わります。

求人票に「みなし残業代」が含まれている場合は、何時間分の残業が基本給に含まれているかも必ず確認しましょう。実際の残業時間がみなし時間を超えていないか、面接時に質問しておくと安心です。

電気工事施工管理技士の平均年収データ

年収を左右する4つの要因(地域・年代・企業規模・雇用形態)

電気工事施工管理技士の年収は、勤務地・年代・企業規模・雇用形態という4つの軸で大きく変わります。自分の状況と照らし合わせながら確認してみましょう。

地域別の年収差は最大160万円

求人ボックスのデータでは、最も年収が高いのは東京都の570万円、最も低いのは鹿児島県の410万円で、その差は160万円にのぼります。関東地方は大型案件を扱う求人が多く、地方に比べて年収の水準が高くなる傾向があります。

地域 年収(万円)
東京都(最高) 570
全国平均 514
鹿児島県(最低) 410

出典:求人ボックス 給料ナビ

年代別の年収推移

電気工事施工管理技士は経験がそのまま評価に直結しやすい職種です。20代は資格取得や実務経験を積む段階のため年収は控えめですが、現場を任される機会が増える30代以降は、実績が評価されて年収が伸びていく傾向があります。役職が付く40代以降は年収600万円台も視野に入ってきます。

20代のうちに2級資格を取得し、30代で1級にステップアップして主任技術者・監理技術者を任される、というキャリアの積み方が年収アップの王道パターンです。若いうちの下積みが、その後の年収の伸び方を左右します。

企業規模別の年収差

企業規模によっても年収は変わります。地場の工務店や専門工事会社に比べ、大手ゼネコンや準大手サブコンは扱う工事の規模・金額が大きく、資格手当や役職手当も手厚い傾向があります。同じ1級資格でも、勤務先次第で年収に100万円単位の差が出ることは珍しくありません。

特に公共工事を多く受注する企業は、資格保有者を評価する制度が整っている傾向があります。工事の入札に監理技術者の配置が必須となる案件も多いため、資格保有者そのものの市場価値が上がりやすい構造です。

雇用形態別(正社員・派遣・アルバイト)の年収差

国税庁の統計では、正社員の平均給与が545万円であるのに対し、正社員以外は206万円となっています。電気工事施工管理技士としてキャリアを積み、安定した収入を目指すなら、正社員としての就業が基本の選択肢になります。

出典:国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査

地域・年代・企業規模による年収差
鈴木実のコメント

資格手当でどれくらい年収が変わる?

電気工事施工管理技士の年収を押し上げる要素として見逃せないのが、資格手当です。等級によって金額の相場が変わります。

1級の資格手当相場

1級電気工事施工管理技士の資格手当は、月1万円〜3万円が目安です。大手サブコンでは月2万円〜4万円を支給する例もあり、年間換算では12万円〜36万円ほどの上乗せになります。

2級の資格手当相場

2級電気工事施工管理技士の資格手当は、月5,000円〜1.2万円が目安です。年間換算では6万円〜14.4万円ほどとなり、1級との差は年間20万円前後になることもあります。

資格取得時の奨励金

毎月の手当とは別に、資格取得時に一時金(奨励金)を支給する企業もあります。相場は1級で5万円〜20万円、2級で3万円〜10万円程度です。転職先を検討する際は、月々の手当だけでなく、こうした一時金の有無も確認しておくとよいでしょう。

監理技術者になると何が変わる

1級を取得して監理技術者になると、下請け金額の合計が4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の大規模な現場を任せられるようになります。担当できる工事の規模が大きくなることが、年収アップの一番のインパクトになります。

監理技術者は原則として現場専任が求められるため、企業側にとっても「配置できる人材」自体が貴重です。資格保有者を確保するために、手当を手厚くする企業が増えているのが実情です。

区分 月額手当 取得奨励金
1級 1万〜3万円 5万〜20万円
2級 5,000円〜1.2万円 3万〜10万円

出典:施工管理技士の資格手当の相場|1級2級・区分別の月額と取得奨励金

資格手当の相場

電気施工管理技士が年収を上げる5つの方法

ここまでの年収相場を踏まえて、実際に年収を上げるための具体的な方法を5つ紹介します。

1級電気工事施工管理技士を取得する

もっとも直接的な方法が1級資格の取得です。資格手当の上乗せに加え、監理技術者として大規模案件を任される機会が増えるため、年収アップの効果が大きい選択肢です。まずは第一次検定の合格を最初の目標にするとよいでしょう。

前述のとおり、令和6年度の改正で第一次検定は19歳以上であれば誰でも受験できます。第一次検定に合格して「技士補」の資格を得ておけば、実務経験を積みながら第二次検定に向けて準備を進められます。

実務経験を積んで役職を目指す

現場代理人や主任技術者としての実績を積むことで、役職手当が加わり年収が底上げされます。まずは小規模な現場の担当から始め、工程管理・安全管理・品質管理の経験を一つひとつ積み重ねることが、将来の年収アップにつながります。

電気主任技術者など関連資格を取得する

電気主任技術者(電験)などの関連資格を取得すると、担当できる業務の幅が広がり、より条件のよい求人を選べるようになります。前述のとおり、電気主任技術者の資格があれば施工管理の第二次検定に必要な実務経験も短縮できるため、キャリアの選択肢を広げる意味でも有効です。

詳細は一般財団法人 電気技術者試験センターの公式サイトで確認できます。

年収の高い企業・エリアへ転職する

同じ資格・経験年数でも、勤務先や勤務地によって年収は大きく変わります。東京都と鹿児島県で160万円の差があったように、転職によって年収が変わる余地は小さくありません。今の年収に納得がいかない場合は、他社の求人条件を比較してみることをおすすめします。求人票だけでは分からない残業時間や現場の雰囲気は、転職エージェント経由で確認するのも一つの方法です。

独立・フリーランスという選択肢

実務経験と資格を十分に積んだ後は、独立して個人で施工管理業務を請け負う道もあります。案件単価は交渉次第で上振れする可能性がある一方、案件を継続的に確保できるかどうかで収入が不安定になるリスクもあります。まずは会社員として経験と人脈を積んでからの選択が現実的です。

年収を上げる5つの方法
鈴木実のコメント

未経験・異業種から電気施工管理を目指すには

「資格もない、実務経験もない」という段階からでも、電気工事施工管理技士としてのキャリアはスタートできます。

令和6年度改正で受験資格が緩和された

令和6年度の制度改正により、第一次検定(旧・学科試験)の受験資格から実務経験の要件が撤廃されました。2級は17歳以上、1級は19歳以上であれば、実務経験がなくても受験できます。ただし第二次検定の受験には、引き続き実務経験が必要です。

詳細は一般財団法人建設業振興基金 試験研修本部の公式サイトで確認できます。

関連資格があれば実務経験は短縮される

令和6年度の改正では、第二次検定の受験資格も「学歴」ではなく「第一次検定合格後の実務経験年数」を基準とする仕組みに変わりました。2級の第一次検定合格後は、原則として実務経験3年以上で第二次検定を受験できます。

電気工事士や電気主任技術者などの資格をすでに持っている場合は、実務経験1年以上に短縮される仕組みもあります。異業種から電気系の資格を取得してから施工管理を目指すルートも現実的です。

未経験からのキャリアステップ

未経験の場合は、まず電気工事会社や設備会社に施工管理見習いとして入社し、現場で実務を経験しながら資格取得を目指すのが現実的なステップです。第一次検定に合格していれば、実務経験を積んでいる間も「技士補」として現場に関わることができます。

入社後1〜2年は先輩社員のサポートを受けながら工程管理・書類作成・安全管理の基礎を覚え、並行して第一次検定の勉強を進める、という進め方が一般的です。未経験者向けの求人でも、資格取得支援制度や研修体制が整っている企業を選ぶことで、無理なくステップアップできます。

転職エージェントを活用するメリット

未経験可の求人は、資格支援制度の有無や現場の教育体制にばらつきがあります。転職エージェントを利用すれば、非公開求人を含めて自分の状況に合った企業を紹介してもらえるうえ、年収や待遇の条件交渉も任せられます。

特に「資格はないが、いずれ施工管理として手に職をつけたい」という段階では、どの企業が教育体制・資格支援に力を入れているかを自分だけで見極めるのは簡単ではありません。業界に詳しいアドバイザーに相談することで、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。

未経験から電気施工管理を目指す
鈴木実のコメント

電気工事施工管理技士の年収に関するQ&A

Q. 電気工事施工管理技士の年収はどのくらいですか?

求人ボックスのデータ(2026年7月更新)では平均年収514万円です。1級資格を取得すると500万円〜700万円台、大手企業では1,000万円に届くケースもあります。国税庁の統計による全国平均給与478万円と比べても高めの水準です。ただし勤務地・企業規模によって年収は変わるため、あくまで目安として捉えてください。

Q. 未経験でも電気工事施工管理技士に転職できますか?

可能です。令和6年度の制度改正で第一次検定の受験に実務経験が不要になったため、未経験からでも資格取得を目指しやすくなりました。未経験者を採用し、入社後に資格取得を支援する企業も増えています。まずは実務経験を積める企業に入り、働きながら資格取得を目指すのが現実的なルートです。

Q. 1級と2級、どちらを取得すべきですか?

将来的に大規模な現場を担当したい場合は1級がおすすめです。1級は監理技術者になれるため、年収・キャリアの両面で伸びしろが大きくなります。まずは2級から着実に実務経験を積み、1級にステップアップする方法も現実的です。第一次検定であれば、いきなり1級から挑戦することも制度上は可能です。

Q. 電気工事施工管理技士は将来性がありますか?

電気設備は建物や工場、再生可能エネルギー関連施設など幅広い分野で必要とされており、担い手不足も続いています。資格保有者の需要は今後も安定して見込める職種といえます。特に監理技術者クラスの人材は不足感が強く、資格を持っているだけで転職市場での評価が上がりやすい状況です。

まとめ

電気工事施工管理技士の平均年収は514万円で、全国の給与所得者平均を上回る水準です。1級資格の取得や役職への昇進、勤務先・勤務地の見直しによって、年収をさらに伸ばせる余地があります。

資格がまだない、実務経験がないという段階でも、令和6年度の制度改正によってキャリアのスタートラインには立ちやすくなっています。まずは自分の希望条件に合う求人がどれくらいあるか、情報収集から始めてみましょう。

技術士・RCCMの転職支援|支援実績30年・転職成功1200名以上|無料登録はこちら
建設業界で、あなたのキャリアを次のステージへ。

技術士・施工管理技士・建築士などの資格を活かした転職やキャリアアップをお考えなら、
建設・建築・インフラ業界に特化した、完全無料の転職支援サービス 「ジョブハウスエージェント」をご利用ください。
業界に精通したアドバイザーが、経験や希望条件に合わせて最適な求人をご提案します。

著者:ジョブハウス建設 編集部

建設・建築・インフラ業界に特化した転職支援プラットフォーム「ジョブハウス建設」編集部です。
技術士、建設コンサルタント、施工管理など、建設分野の幅広い専門職・技術職に関する情報を、現場の知見と最新データをもとに正確かつわかりやすく発信しています。

関連記事

電気工事施工管理技士の年収についてさらに理解を深めたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。他の施工管理職種の年収相場や、年収アップの具体策を比較することで、自分のキャリアプランがより明確になります。