「セコカン」という略称で呼ばれる施工管理の仕事に、女性として挑戦する人が少しずつ増えています。とはいえ「体力的にきつそう」「男性ばかりの職場でやっていけるか不安」と感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、セコカン(施工管理)で働く女性のリアルな実情を、きついと言われる理由・メリット・年収・向いている人の特徴まで、具体的なデータを交えて解説します。転職を検討している方はぜひ参考にしてください。

この記事のPOINT

監修:ジョブハウス建設 鈴木実(すずき・みのる)。技術士紹介歴35年、紹介実績1,200名を誇る建設コンサルタント業界の転職のプロ。

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セコカン(施工管理)は女性でも活躍できる仕事?現状データで解説

女性のセコカンは増えている?

まず気になるのは、そもそも女性がセコカンとして活躍できているのかという実態です。統計データをもとに、業界の現状を確認していきましょう。

セコカンとは何を指す仕事か

セコカンとは「施工管理」の略称で、建設現場の工程管理・品質管理・安全管理・原価管理を担う仕事です。自分で工事をするのではなく、職人や協力会社をまとめ、現場全体をコントロールする司令塔のような役割を担います。

デスクワークと現場立ち会いの両方が発生するため、体力面だけでなく、調整力やスケジュール管理能力も求められます。

担当する工事内容によって「建築施工管理」「土木施工管理」「電気工事施工管理」「管工事施工管理」などに分かれており、それぞれ求められる知識や現場の雰囲気も異なります。女性の場合、まずは内装工事やリフォーム工事など、比較的小規模な現場からキャリアをスタートするケースも多く見られます。

建設業界で働く女性の割合はどれくらいか

建設業で働く女性の割合は、全体で見ても決して高くはありません。技術者に限定するとさらに少なく、依然として男性中心の業界であることは事実です。

出典:日本建設業連合会「建設業の現状と課題」

女性の技術者・施工管理者は増加傾向にある

一方で、国土交通省と建設業5団体は「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」を策定し、官民一体で女性の定着・活躍を後押ししています。行動計画のもと、女性専用トイレの整備支援や、女性技術者のキャリアパス・ロールモデルの発信などが進められており、女性が働きやすい環境は着実に広がりつつあります。

出典:国土交通省「建設産業における女性の定着促進に向けた取組について」

未経験・資格なしからでも挑戦できる

セコカンは学歴や資格がなくても挑戦できる仕事です。まずは施工管理補助や事務系のポジションからスタートし、現場経験を積みながら資格取得を目指すルートが一般的です。「女性活躍中」「未経験歓迎」と明記された求人を選ぶと、教育体制が整っている企業に出会いやすくなります。

実際の求人でも、CADオペレーターや現場事務からセコカン職へキャリアチェンジした女性は少なくありません。異業種からの転職であっても、コミュニケーション力や調整力といった前職の経験を活かせる場面は多くあります。

セコカン女性が「きつい」と感じる5つの理由

セコカン女性がきついと感じる理由

実際にセコカンとして働く女性が「きつい」と感じやすいポイントを、正直にお伝えします。事前に知っておくことで、入社後のギャップを減らせます。

体力的な負担が大きい現場作業

現場は屋外・屋内を問わず立ち仕事が中心で、夏の炎天下や冬の寒風の中での作業も発生します。図面片手に現場を歩き回るため、想像以上に体力を消耗します。

階段しかない現場を何往復もする、資材や工具を運ぶといった場面もあり、デスクワークに比べて体への負担は大きくなりがちです。日々の体調管理や、ヒールを避けた動きやすい服装・靴選びも欠かせません。

男性中心の職場で軽視されることがある

ベテランの職人から「女性だから」という理由で意見を聞いてもらえなかったり、指示に従ってもらえなかったりする場面も残っています。信頼を築くまでに時間がかかると感じる人は少なくありません。

ただし、こうした状況は現場や職人との関係性が深まるにつれて改善していくケースが大半です。丁寧な報連相や、専門知識を粘り強く積み重ねる姿勢が、周囲からの信頼獲得につながります。

女性専用のトイレ・更衣室が整っていない現場もある

現場によっては、女性用のトイレや更衣室が十分に整備されていないケースがあります。求人を選ぶ段階で、設備面の確認をしておくと安心です。

妊娠・出産・育児との両立の難しさ

現場の急な予定変更や長時間拘束が発生しやすい仕事のため、妊娠・出産・育児とのバランスに悩む声もあります。時短勤務やデスクワーク中心のポジションへの異動制度がある企業かどうかは、事前に確認しておきたいポイントです。

長時間労働・休日出勤が発生しやすい

工期が迫っている現場では残業や休日出勤が発生しやすく、プライベートとの両立に苦労する場面もあります。近年は働き方改革により週休2日制の導入が進んでいますが、企業ごとの取り組み状況には差がある点に注意が必要です。

鈴木実のコメント

セコカン女性が得られる5つのメリット

セコカン女性の5つのメリット

きつい面がある一方で、セコカンだからこそ得られるメリットも数多くあります。ここでは代表的な5つを紹介します。

平均より高い年収を目指せる

施工管理職の平均年収は一般的な職種より高めの水準にあります。資格や経験を積むことで、女性であっても着実に年収アップを狙える仕事です。

出典:JACリクルートメント「施工管理職の年収ガイド」

特に施工管理は専門職としての希少性が高く、実務経験と資格を積み上げるほど市場価値が上がりやすい職種です。同じ年数勤めても年収が頭打ちになりやすい職種と比べると、キャリアアップの伸びしろが大きい点も魅力です。

資格・スキルが一生モノの武器になる

施工管理技士などの国家資格は、一度取得すれば全国どこでも通用する強みになります。専門性の高いスキルは、結婚や引っ越しでライフスタイルが変わっても手放さずに済む財産です。

女性ならではの視点が評価されやすい

細部への気配りや丁寧なコミュニケーション力は、安全管理・品質管理の場面で高く評価されます。職人や取引先から「頼れる担当者」として信頼を得ている女性セコカンも多くいます。

特に、危険箇所の見落としを防ぐチェック業務や、施主・設計者とのやり取りでは、細やかな配慮ができる人材として重宝される場面が数多くあります。

育休・産休後もキャリアを再開しやすい

専門スキルが身についていれば、出産・育児で一度現場を離れても復職しやすいのが施工管理の強みです。デスクワーク中心のポジションに一時的に移りながら、キャリアを継続する働き方も選べます。

女性の採用・活躍を後押しする企業が増えている

建設業界全体で女性の採用・定着を後押しする動きが進んでおり、女性専用設備の整備や、女性技術者のロールモデル紹介に取り組む企業・団体も増えています。

詳細は建設産業女性定着支援WEBで確認できます。

鈴木実のコメント

セコカン女性の年収相場とキャリアアップの方法

セコカン女性の年収相場

ここからは、より具体的に年収相場と、年収を伸ばしていくための方法を見ていきましょう。

施工管理の年収相場

施工管理職全体の年収相場は、経験年数や資格の有無によって幅があります。おおよその目安は以下の通りです。

経験 目安年収(万円) 保有資格の傾向
未経験〜3年 350〜450 資格なし・2級取得中
3〜7年 450〜550 2級施工管理技士
7年以上 550〜700 1級施工管理技士

※企業規模・地域・担当工事の種類により変動します。

資格取得で年収を伸ばす方法(2級→1級)

まずは2級施工管理技士の取得を目指し、現場経験を積みながら1級へステップアップするのが王道ルートです。1級を取得すると、監理技術者として大規模現場を任せられるようになり、年収アップに直結しやすくなります。

資格の詳細は全国建設研修センターの技術検定案内で確認できます。

経験年数・役職による年収の違い

現場代理人や主任技術者などの役職に就くと、責任の範囲が広がる分、手当や基本給が上乗せされるケースが一般的です。経験年数だけでなく、任される現場の規模も年収を左右する要素になります。

大規模現場を任される監理技術者クラスになると、年収700万円を超えるケースも珍しくありません。役職が上がるほど、現場そのものよりもマネジメント業務の比重が高まる傾向があります。

大手・優良企業への転職で年収を上げる

同じ経験・資格でも、企業によって給与水準は大きく異なります。女性の活躍を後押しする制度が整った優良企業へ転職することで、年収アップと働きやすさの両方を実現できる可能性があります。

セコカンに向いている女性の特徴と転職を成功させるコツ

セコカンに向いている女性の特徴

最後に、セコカンに向いている女性の特徴と、転職を成功させるための具体的なコツを紹介します。

向いている女性の特徴

  • 几帳面で細部への気配りができる人
  • 周囲と協力しながら物事を進められる人
  • 体力管理・スケジュール管理が得意な人
  • 物怖じせず、はっきり意見を伝えられる人

未経験から転職する際に準備すべきこと

未経験から挑戦する場合は、施工管理の基礎知識をあらかじめインプットしておくと安心です。面接では「なぜセコカンに挑戦したいのか」を自分の言葉で説明できるように準備しておきましょう。

体力面への不安がある場合は、前職での経験(立ち仕事・接客業など)を通じて培った体力や粘り強さをアピール材料にするのも一つの方法です。

求人選びで確認すべきポイント

求人票では「女性活躍中」「女性用設備あり」「時短勤務可」などの記載をチェックしましょう。あわせて、平均残業時間や週休2日制の有無も確認しておくと、入社後のミスマッチを防げます。

可能であれば、面接時に女性社員の在籍人数や、実際に働いている社員の声を聞いてみるのもおすすめです。制度があっても実際に利用されているかどうかまで確認できると、入社後の安心感が大きく変わります。

転職エージェントを活用するメリット

建設業界に特化した転職エージェントを利用すると、公開されていない求人や、女性の受け入れ実績が豊富な企業の情報を得やすくなります。一人で求人を探すよりも、自分に合った職場に出会える確率が高まります。

鈴木実のコメント

よくある質問(Q&A)

Q. セコカン女性は本当にきついですか?

体力面や職場環境など「きつい」と感じる場面があるのは事実です。ただし、女性活躍を後押しする企業を選べば、負担を軽減しながら働くことは十分可能です。求人選びの段階で、女性の在籍実績や設備状況を確認することが重要です。

Q. 未経験・資格なしでもセコカンとして転職できますか?

可能です。多くの企業が未経験者向けの教育制度を用意しており、入社後に資格取得を支援する制度がある企業も少なくありません。まずは「未経験歓迎」「女性活躍中」の求人から探してみましょう。

Q. セコカン女性の年収はどれくらいですか?

経験・資格によって幅がありますが、未経験〜3年で350〜450万円程度、7年以上・1級資格保有で550〜700万円程度が目安です。企業規模や担当工事の種類によっても変動します。

Q. 出産・育児と両立しながら働けますか?

企業によって制度は異なりますが、時短勤務やデスクワーク中心のポジションへの異動制度を設けている企業もあります。転職活動の段階で、両立支援制度の有無を確認しておくことをおすすめします。

まとめ

セコカン(施工管理)は、体力面や職場環境などで「きつい」と感じる場面がある一方、高い年収・専門性・キャリアの再現性といった大きなメリットがある仕事です。

女性の活躍を後押しする企業も増えており、求人選びと準備次第で、自分に合った働き方を実現できます。まずは女性の受け入れ実績が豊富な企業を、転職のプロと一緒に探してみてはいかがでしょうか。

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著者:ジョブハウス建設 編集部

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