JobHouse若手(ジョブハウス若手)では若い方の仕事探しの支援をさせていただいておりますが、一般的な仕事探しの選択肢として「ハローワーク」で仕事を探すというのがあります。

ハローワークではお仕事探しだけではなくて、お金をもらいながら転職しやすい資格をとることもできます。

職業訓練と呼ばれる制度で、無料で講座を受けられる場合もありますので、ぜひご活用ください。このコラムでは申し込み方法や給付金の情報を交え、職業訓練について一通りご紹介していきます。


またJob House 若手(ジョブハウス若手)には転職活動に役立つコラムもあるため、興味のある方はぜひご覧いただければと思います。



職業訓練とは?

お金をもらいながら資格がとれる!

職業訓練とは、お仕事に必要な知識や技能を身につけるための教育をさし、ハロートレーニングと呼ばれることもあります。期間は3ヶ月~1年ほどが一般的です。

また国は「職業訓練を受けて求職者にお仕事を見つけてもらいたい」と思っているため、求職者は月10万円程度の給付金というかたちで支援を受けられる場合が多いです。

実際に職業訓練を受けるのはハローワークではなく、職業訓練学校として指定されている専門学校になります。

 

基礎コースと実践コース

職業訓練は基礎コースと実践コースの2つに分かれています。2017年10月現在、東京都で実際に行われている予定の職業訓練の例を交えつつ、2つのコースについてご説明します。

 

〈基礎コース〉

受講対象者 社会人として身につける基本的なスキルを学びたい人
講座例 パソコン講座、休職中の保育士が復帰するための講座など

出典:実践訓練(基礎コース)東京労働局

 

〈実践コース〉

受講対象者 基礎コースよりも、実践的なスキルや転職活動に有利な資格を取りたい人
講座例 Webサイト制作、スマホアプリ開発、簿記会計、介護、ネイルなど

出典:実践訓練(実践コース)東京労働局

 


転職に役立つ職業訓練


受けられる職業訓練の種類・数は地域によってさまざまですので、興味のある方はご自身の地域のハローワークに出向いて職員の方に伺い、

受けられる職業訓練を探していただければと思います。特に転職に役立つ職業訓練や資格についてご紹介していきます。

 

介護

介護系の職業訓練では、1ヶ月程度で取れる「介護職員初任者研修」という資格が有名です。

介護施設などで働いたことがなくても、130時間の講義を受けて試験に合格すれば介護職員として働くことができるようになります。


高齢化によってお年寄りが増えている現状もあり、介護系のお仕事は今後ますます必要になってきますので、介護系の資格をもっていれば働き口には困ることはまずないでしょう。

また「介護職員初任者研修」をもっていると、介護系で唯一の国の資格、「介護福祉士」をとるために必要な実務者研修が、450時間から320時間に減るというメリットもあります。

 

医療事務

医療事務とは病院・クリニックにおける医療費の計算や、患者への対応をするお仕事に必要な資格です。医療費は国で定められた方法で計算する必要があり、専門性が高いお仕事となっています。

この資格は短期間で取れて一生使うことができるほか、ブランクがあってもお仕事に復帰しやすくなっているため、女性にもおすすめの資格となっています。

 

パソコン

ワードやエクセル、メールといった、基本的なパソコンの使い方を学ぶことができる講座であるため、自宅にパソコンがないけれど、転職するのにパソコンを使えるようになる必要がある方向けです。

よって普段からパソコンが使っている方には、講座の内容に少し物足りなさを感じるかもしれません。


またある程度パソコンを使える上級者には、CADという講座もおすすめになっています。

CADとはパソコンで設計図や製図を作るためのソフトで、家やビル、自動車、洋服などさまざまなモノづくりの場面で役に立ちます。この資格をとっておくと、特に建築関係のお仕事への転職が有利になります。

 


手続きの流れや申し込み方法は?

職業訓練を受けるまでの流れ

①ハローワークで職員と相談

②どのコースにするか検討&施設見学

③ハローワークへ申し込み

④選考試験を受ける

→合格者が定員より多い場合は抽選

⑤合格手続きをする

⑥訓練校へ入学

 

ハローワーク内でやること

・職業訓練校への申し込み

ハローワークの中に職業訓練に申し込むための用紙がありますので、職業訓練を受けることが決まったら、申込書に記入して提出します。受講料などの関係で給付金を受け取りたい場合は、同時に手続きをします。

 

・申し込む前にハロワ職員に相談を

職業訓練では資格をとるためにある程度の期間学校へ通うことになりますので、「本当に必要な訓練なのか」「受ける必要があるのか」ということを確認しておく必要があります。

また職業訓練を受ける目的をはっきりさせておくことは、「~~するためにこの資格が必要だから、取らないといけない」といった資格勉強のモチベーションにもなります。

またハローワーク職員は講座の紹介や受講あっせんなども行ってくれるほか、希望する訓練学校の応募状況なども教えてくれるため、「職業訓練を受けたい」と思ったらまず相談するのが良いでしょう。

 


職業訓練でもらえる給付金


職業訓練関係で支給される給付金の情報になります。ハローワークでもらえる給付金についてのコラムも近日公開予定ですので、

詳しく知りたい方はそちらもご覧いただき、転職活動に役立てていただければと思います。資格取得の費用を負担してくれる企業のお仕事もおすすめですので、興味のある方はこちらも併せてご覧ください。

 

※出典:職業訓練受講給付金(求職者支援制度)厚生労働省

 

支給額

職業訓練受講手当

月額10万円

通所手当

職業訓練実施期間までの通所経路に応じた所定の額(上限額あり)

寄宿手当

月額10,700円

 

対象者・受給資格

職業訓練受講手当

通所手当

寄宿手当

・本人収入が月8万円以下

世帯全体の収入が月25万円以下

・世帯全体の金融資産が300万円以下

・現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない

全ての訓練実施日に出席している

 (やむを得ない理由がある場合でも、支給単位期間ごとに8割以上の出席率がある)

・世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない

・過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない

寄宿手当

訓練を受けるため同居の配偶者などと別居して寄宿する場合で

ハローワークが必要性を認めた方

 

手続きの流れ

職業訓練自体の申し込みをするときに、同時に給付金の事前審査を申請することになります。

職業訓練学校に合格した後は訓練開始日前日までにハローワークに行き、ハローワークの作成する「就職支援計画」に基づいて、支援の指示を受けることになります。

 


注意しておいた方がいいことは?

 


職業訓練を選ぶポイント

職業訓練を受ける1番の目的は「資格をとって転職活動をスムーズに進める」ことにあるかと思いますので、

  • 取れる資格の内容
  • 就職できそうか
  • 開講タイミング

といったポイントで訓練を選ぶことをおすすめいたします。


取れる資格の内容

例えば簿記という資格なら、コースによって取る資格の名前は同じでも目指す級が違う場合があります。どの資格を取れば転職できるのかと考え、訓練内容を見ながら選ぶ必要があります。

 

就職できそうか

実際に受けようとしてる職業訓練で、取れる資格や得られるスキルで就職できそうなのか、事前に調べておくことが大切になります。

もしかしたら求人はたくさんあっても、自分の年・性別といった条件で採用が行われていない場合があるかもしれません。また女性に関しては女性が活躍しているお仕事であれば、採用されやすいことがあります。


もし受けてみたい職業訓練があれば、ハローワーク職員の方に「就職できそうか」と相談してみると良いです。

 

開講タイミング

1年に1度しか開講しない訓練や、開講時期が限られている訓練もあります。

おおむね職業訓練は開講1ヶ月前に応募が締めきられていることが多いほか、退職のタイミングなども訓練を受けるのに関係してくると思いますので、スケジュールを意識して早め早めの行動が大切になります。

 

よくあるQ&A


【ハローワーク職員の方に止められても、職業訓練を受けることはできる?】

ハローワーク職員の方が「職業訓練の必要はない」と判断した場合、訓練を受けることは難しいかもしれません。しかし「どうしても転職に必要な資格である」とご自身が思っている場合は、別の職員の方に掛け合うという選択肢もあります。

もし掛け合ってみた別の職員の方にも止められた場合は、「本当に必要な職業訓練なのか」をじっくり考える機会になるかもしれません。

 

【職業訓練を受けるための選考はどのくらい難しい?】

筆記試験のレベルは訓練を受けるための学校ごとに変わりますが、例えば東京都の職業訓練の募集案内を見ると「国語・数学とも義務教育修了程度」と発表されているとおり、基本的に中学校3年生程度の国語・数学となります。

合格ラインは3~5割程度で、この合格ラインさえ超えれば良いとされています。職業訓練の選考には筆記試験と面接があり、希望者が定員よりも多い場合は合格した人のなかで抽選を行われます。

よって筆記試験は高得点を取る必要はなく、合格ラインさえ超えていればあとは運という要素も強くなっていきます。

しかし実際に問題を解いてみたら「中3レベルより難しく感じた」という方もいるため、念には念を入れたいという方は、過去に出された問題を1回解いてみてもいいかもしれません。


 【住んでいない地域の職業訓練は受けられるの?】

はい、お住まいではない地域の職業訓練も受けられます。しかし職業訓練を受けることになったら、毎日訓練校に通うことになることもありますので、家から通える範囲の訓練校をおすすめいたします。お隣の県であるなど、十分通えるようでしたら全く問題はございません。

 

 

その他注意しておいた方が良いこととして以下のことが挙げられます。


  • 訓練が終わったら受講証明書や修了証明書をもらっておく

→さまざまな書類提出のときに役立つことがあるかもしれません


  • 職業訓練を受けている間は認定日の報告を訓練校側がまとめてやってくれる

→失業認定日のたびにハローワークに出向いて報告する必要がない


 

最後に

以上で「月10万もらって資格がとれる!ハロワの職業訓練まとめ」のコラムは終わります。

 

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!