医療用医薬品を開発・生産する国内大手医薬品メーカーの「アステラス製薬」。今回はそんなアステラス製薬の企業情報や事業内容、工場採用情報、今後の展望を紹介します。

 

またジョブハウス工場には、「製薬・化粧品業界にはどんな仕事があるの?」といった素朴な疑問を扱う記事もございますので、そちらも併せてご覧ください。

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アステラス製薬ってどんな会社?

アステラス製薬は市場規模は、日本の中でも最大級。日本を支え、今まさに最先端を走る国内製薬メーカー大手5社のうちの1つです。

もともとアステラス製薬会社は2005年に山之内製薬と藤沢薬品が合併したのが始まりです。では次に企業情報について説明していきます。

 

企業情報

商号 アステラス製薬株式会社
本社 東京都中央区日本橋本町2-5-1
創業 1923年
資本金 103,001百万円 (2017年3月31日現在)
代表者 畑中好彦 (代表取締役社長CEO)
従業員数 17,202名 (2017年3月31日現在、連結ベース)
売上高 1,311,665百万円 2017年3月期

 

沿革-アステラス製薬が誕生するまで-

 山之内製薬(旧)沿革

1923年 大阪に山之内薬品商会が創業される
1940年 社名を山之内製薬株式会社に改称
1942年 本社を東京へ移転
1981年 高血圧症治療剤「ペルジピン」発売
1986年 欧州に山之内アイルランド Co.,Ltd設立
1990年 ロイヤル・ヒスト・ブロカデス社(蘭)の医薬品部門を取得
1994年 中国に瀋陽山之内製薬有限公司設立
2001年 米国に山之内ファーマアメリカ Inc.設立
2004年 上記2社の一般用医薬品事業を統合、 ゼファーマを設立

 

藤沢薬品(旧)沿革

1894年 大阪にて藤澤商店が創業される
1897年 「藤沢樟脳」を家庭用防虫剤・防臭剤として発売
1943年 社名を藤沢薬品工業株式会社に改称
1977年 米国にフジサワファーマシューティカル,Corp.設立
1991年 ドイツにフジサワヨーロッパゲーエムベーハーを設立
1993年 免疫抑制剤「プログラフ」発売
1999年 アトピー性皮膚炎治療剤「プロトピック」発売
2004年 上記2社の一般用医薬品事業を統合、ゼファーマを設立


            ↓↓

2005年4月1日両社の合併により、アステラス製薬株式会社発足

 

 

アステラス製薬の強み

アステラス製薬は他社と比べ、一般用医薬品だけでなく、医療用医薬品なども含めた豊富な新薬候補を創薬する研究開発力に力を入れています。

特に泌尿器疾患、移植、がんなどの新薬ビジネスの対する注力は群を抜いています。

さらに50か国以上で自社販売を行うことで強固な収益基盤を作り上げました。


 

アステラス製薬の事業内容

アステラス製薬の概要について理解を深めたところで、次は具体的な事業内容に説明していきます。

アステラス製薬の事業は主に、研究、開発、生産、MR活動の4つから成り立っています。では、それぞれの事業について深く見ていきましょう。

 

研究

創薬の出発点ともいえる研究事業を行っています。

アステラス製薬は独自の遺伝子機能解析体制で、疾患の原因となる標的分子を明らかにします。

そしてその病気に効果を示す可能性のある働きを調整する、化合物質の探索を進めています。

標的分子にピンポイントで作用する化学物質を合成する高度な技術と、「免疫システム」の担い手である抗体をクスリにする抗体医薬技術の掛け合わせによって新薬創出を行っています。

 

開発

開発事業では創薬研究で創出された新薬の候補化合物をさらに詳細に調べ、有効性や安全性を確認を行います。

事業の作業工程は有効性や安全性を予測する非臨床試験と、実際に人体に投与して有効性を調べる臨床試験の2つに分けられます。

非臨床試験

非臨床試験とはGLP(医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施基準)などで定められた試験のことです。具体的な例として動物実験が挙げられ、実際の生物に投与することで薬品の効果などを検証します。

臨床試験

臨床試験は3フェーズから構成されており、実際の人体に薬の投与を行います。

フェーズ① 健康な人における安全性を確認

フェーズ② 少数の患者さんにおける有効性・安全性の確認と用法・用量を決定

フェーズ③ より多くの患者さんで有効性・安全性の確認

以上の3段階をクリアすることで安全な製品を皆様にお届けできます。

 

生産

生産とは研究・開発を経て承認された薬を、スムーズに工場生産につなぐのが生産事業の役割です。アステラス製薬は独自の審査基準を用いて製造施設、設備、工程の品質管理を行っています。

品質管理には原料の調達から保管なども含まれており、如何に徹底されているかがわかります。

さらにファクトリーオートメーションによる無人化システムで効率化を図り、コストと品質を両立した生産体制が整えられています。

 

MR活動

MR活動とは薬を適正に使ってもらうための情報提供と情報収集のことです。アステラス製薬は薬のより有効な使用方法や副作用情報などを、医療の最前線に提供しています。

そのためには医薬品全般についての専門知識や疾患に対する最新の知見が重要になっていきます。

またMR活動で得た情報を新薬開発の参考として、薬の安全で有効な使用方法の検討や使いやすい剤形の研究なども行っています。


 

アステラス製薬の工場の採用・転職情報

次はアステラス製薬の採用情報について触れていきます。実際の求人情報をもとに、どんな人材が募集されているか見ていきましょう。

 

募集要項①

職種 医療品製造
仕事内容 医療用医薬品の製剤・包装・原材料入荷
給与 月給164,000円~171,000円
待遇・福利厚生

週休二日制、

各種保険完備、経験者優遇、カフェテリア食堂完備を安価に利用可能


募集要項②

職種 エンジニアリング
仕事内容 国内外の工場及び研究所における、医薬品製造施設建設及び生産機器導入等のエンジニアリング業務
待遇・福利厚生

週休2日、慶弔休暇、 赴任休暇、特別療養休暇、生理休暇、看護休暇、骨髄ドナー特別休暇裁量労働手当、財形貯蓄制度、社員持株会、共済会制度、保養所

 

アステラス製薬は、日本での製薬業界第2位の売り上げを誇る大企業です。安定した収入はもちろん、正社員や正社員登用のある求人が多いことも、求職・転職者には嬉しいポイントです。

 

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〈アステラス製薬の今後の展望〉

アステラス製薬は今後、どういった事業を展開していくのでしょうか?

アステラス製薬の今後の展望について、説明していきます。

 

現状と将来

アステラス製薬は、今厳しい現状に立たされています。なぜなら、過活動膀胱治療剤「ベシケア」などの売り上げを支える主力製品が2017年〜2020年の間に特許が切れるからです。

特許が切れるとジェネリック医薬品がどんどん開発され、価格争いが激化します。

今後は後発品の製品比率を上げて主要製品の減益をカバーするような政策をとると予想されます。

しかしアステラス製薬は、がんなどの新薬品の研究開発に力をいれています。長年にわたって培ってきた技術を生かした、新たな市場の開拓が期待されます。

 

展望

今後アステラス製薬は、がん領域を拡大していくでしょう。

すでにがんに対する新薬創出やがんに関連ベンチャー企業への投資を開始しており、この動くは強まっていくと考えられます。

実際に製薬業界では、自社開発した新薬の利益率が90%を超えるケースも珍しくありません。

新たに開拓するがん領域で事業拡大が成功すれば、アステラス製薬はより大きな会社へと成長するかもしれません。


 

<最後に>

以上でアステラス製薬についての記事は終わります!

アステラス製薬についてのまとめです。

・アステラス製薬は山之内製薬と藤沢薬品工業が合併して発足されました。

・国内市場では、業界第2位の売り上げを誇っています。

・あと数年で特許が切れる製品が多く、事業改革が必要です。

・がん領域へ、事業拡大を図っています。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。