「フォークリフトの仕事ってきつい?」と検索したあなたは、フォークリフト職への就職・転職を検討しているか、すでに働き始めて体力的な不安を感じているのではないでしょうか。

結論からお伝えします。フォークリフトの仕事には、腰や肩への身体的負担、倉庫特有の過酷な温度環境、単調作業による飽きなど、確かに「きつい」部分があります。一方で、短期間で取得できる資格が給与アップに直結し、年齢・性別を問わず長く働ける安定した職種でもあります。

この記事では、フォークリフトの仕事がきつい5つの理由を正直に解説した上で、続けられる人の特徴や、きつさを軽減するための職場の選び方まで具体的にご紹介します。「自分に合うかどうか判断したい」という方の参考になれば幸いです。

フォークリフトの仕事が「きつい」と言われる5つの理由

フォークリフトがきつい5つの理由

フォークリフト職はきつい仕事として知られていますが、その「きつさ」には具体的に5つの原因があります。それぞれを正確に把握しておくと、入職後のギャップを大幅に減らすことができます。

①長時間の前傾姿勢で腰・肩への負担が蓄積する

フォークリフトを操縦する際、多くの場合は前傾した姿勢で長時間過ごすことになります。パレットを積み下ろす際には首を大きくひねり、バック走行中は後方確認のために体をひねり続けます。この繰り返しが、腰痛・肩こりの慢性化につながりやすいのです。

厚生労働省のデータによると、陸上貨物運送事業における腰痛の発生率は製造業や小売業と比べても高水準にあり、フォークリフトオペレーターはその代表的な業種として挙げられています。ただし、正しいシートポジションの調整や業務の合間のストレッチを習慣にすることで大幅に軽減できます。設備が整った職場ではクッション性の高いシートや腰サポートベルトの支給も行われており、対策は十分に可能です。

②夏の熱中症・冬の極寒——倉庫の温度環境は過酷

フォークリフトが活躍する倉庫や工場は、一般的なオフィスとは異なり、空調設備が十分でない場合が少なくありません。夏場は気温が40度近くに達するケースもあり、冬は外気が直接入り込む環境での作業が続くこともあります。

特に食品系の物流倉庫では冷凍・冷蔵エリアへの出入りが頻繁で、体温調節が難しく体への負荷が大きくなります。熱中症や凍傷のリスクがあることも、フォークリフト職特有のきつさといえます。

求人票の「設備環境」の欄をしっかり確認することで、空調完備の倉庫や屋内専用の工場を選ぶことは十分可能です。後述する「職場選びのチェックポイント」も参考にしてください。

③重量物を扱う事故リスクで精神的プレッシャーが続く

フォークリフトは最大で数トンの荷物を持ち上げる産業車両です。視野が一部制限される中で周囲の作業員や設備への接触を避けながら運転するため、常に高い集中力が求められます。

一般社団法人日本産業車両協会が厚生労働省統計をもとにまとめたデータによると、2023年にフォークリフトが起因となった労働災害(休業4日以上)は全国で1,989件に上ります。事故の多くは接触・はさまれ・落下などが原因とされており、「自分がケガをする」だけでなく「周囲を巻き込む」可能性があるというプレッシャーが、精神的な疲労につながりやすいのです。

慣れてくれば操作は自然な感覚になっていきますが、特に入社後3〜6ヶ月は緊張が続くことを念頭に置いておきましょう。

出典:一般社団法人日本産業車両協会「フォークリフトに起因する労働災害の発生状況(2024年)」

④同じ作業の繰り返しで飽きやモチベーション低下が起きやすい

フォークリフトの仕事は「入荷→格納→出荷」のサイクルを一日中繰り返す単純作業が中心です。接客業やクリエイティブ職のように毎回異なる刺激があるわけではなく、変化が少ないため「飽きる」「やりがいを見出せない」と感じる人も一定数います。

一方で、「同じ動作を正確かつ素早くこなせるようになること」自体に達成感を覚える人や、人間関係のストレスが少ない環境を求めていた人にとっては、この単調さが「楽さ」に転じることもあります。

仕事の向き・不向きがここに大きく現れます。単調作業に苦痛を感じないタイプかどうかは、事前に自己分析しておくと入職後のギャップを減らせます。

⑤繁忙期は残業・夜勤が集中し体力を消耗しやすい

物流・製造業には繁忙期があり、年末年始前・ECサイトのセール期間・工場の決算期などに仕事量が一気に増えます。この時期は定時退社が難しく、残業が月20〜40時間を超えるケースも珍しくありません。三交代制の職場では夜勤もあり、体内時計のリズムが乱れやすい点もきつさの要因です。

ただし、残業代や夜勤手当がしっかり支払われる職場であれば、繁忙期は稼ぎ時でもあります。「残業なし」を希望する場合は、求人票の「平均残業時間」を必ず確認し、倉庫内仕分け専門の職場を選ぶと比較的安定しやすいです。

それでも続けている人が多い理由——フォークリフト仕事4つのメリット

フォークリフト仕事のメリット

きつさがある仕事でありながら、フォークリフトオペレーターとして長く働き続ける人が多い理由には、明確なメリットがあります。転職・就職を検討する際には、デメリットと合わせてこちらもしっかり把握しておきましょう。

①短期間・低コストで取得できる資格が一生の武器になる

1トン以上の荷物を扱えるフォークリフト運転技能講習は、普通自動車免許を持っている場合、学科4時間・実技7時間の合計11時間、最短1〜2日で修了できます。普通免許がない場合でも、学科11時間・実技24時間の合計35時間(約4〜5日間)で取得可能です。

費用の目安は受講機関によって異なりますが、3万〜5万円程度が一般的です。一度取得すれば更新不要で生涯使用できるため、コストパフォーマンスの高い資格といえます。詳細な受講先は各都道府県の登録教習機関(コマツ教習所など)か、厚生労働省の登録教習機関情報ページから確認できます。

②求人数が多く、仕事を選びやすい

フォークリフトオペレーターの求人は、製造業・物流・食品・建設資材など幅広い業種で常時募集されています。正社員・派遣・パートと雇用形態の選択肢も豊富で、「家から近い職場を探したい」「週3〜4日の短時間勤務がしたい」といった希望にも対応しやすいのが特徴です。

資格を持っていることで即戦力として評価されるため、転職・復職の際も比較的スムーズに仕事が見つかります。景気変動の影響を受けにくい物流インフラを支える職種であることも、安定した需要の背景にあります。

③資格手当で給与が上がりやすい

多くの企業がフォークリフト運転技能講習修了者に資格手当を支給しており、月額5,000円〜1万円程度の上乗せが一般的です。複数の資格(フォークリフト+玉掛け、フォークリフト+クレーン操作など)を取得することで、月収に3万円前後の差がつくケースもあります。

求人ボックスの集計によると、フォークリフトオペレーターの平均年収は約430万円(正社員)で、製造・物流職の平均的な水準を確保しています。資格と経験を積み重ねることで現場リーダー・フォアマンへのキャリアアップも可能です。

④年齢・性別を問わず長く働ける安定した職種

フォークリフト作業は重い荷物を直接抱える必要がなく、操縦技術が主体です。そのため、体力の衰えが出始める40〜50代でも続けやすく、女性オペレーターも多い職種です。

「体力的には自信がないが、長く安定して働きたい」という方にとって、フォークリフト職は有力な選択肢になります。経験年数が信頼に直結する仕事でもあるため、勤続年数が評価されやすい職場環境もメリットの一つです。

フォークリフトの仕事に向いている人・向いていない人の特徴

フォークリフトに向いている人・向いていない人

きつさとメリットを踏まえた上で、「自分に向いているか」を判断するための特徴を整理します。入職前に照らし合わせてみてください。

向いている人①——細かい作業でも集中力が途切れない

フォークリフト操縦では、パレットのフォークへの差し込みや棚への格納時に、センチ単位の精度が求められます。周囲の状況を常に把握しながら細かい操作を繰り返す仕事のため、集中力を長時間維持できる人が向いています。

「ゲームや作業ごとに細かく集中するのが得意」「丁寧な仕事ぶりをよく褒められる」という人は、フォークリフト職に必要な素養を持っている可能性が高いです。

向いている人②——機械・乗り物の操作が好きな人

フォークリフトは特有の操縦感覚を持つ産業車両です。「乗り物の操作が楽しい」「機械を扱うことに抵抗がない」という人は、操縦技術の習得に前向きに取り組めます。新しい現場でも機種や環境の違いに対応できる柔軟さがあると、さらに重宝されます。

向いている人③——黙々とコツコツ作業を続けられる人

フォークリフト作業は基本的に一人で黙々と進めることが多く、過度なコミュニケーションは必要とされません。「チームでわいわいやるよりも、自分のペースで集中したい」「黙って仕事に打ち込める環境が心地よい」という人にとっては、働きやすい環境です。

向いていない人——変化と対人コミュニケーションを重視したい人

毎日変化のある仕事、お客様と関わる仕事、チームで達成感を得たい仕事を求めている場合は、フォークリフト職の単調さや孤独感がストレスになりやすいです。また、慣れるまでのプレッシャーや緊張感が苦手な人も、向き不向きをよく考えた上で検討する必要があります。

「向いていない人」の特徴に当てはまるからといって、すぐに諦める必要はありません。職場の雰囲気やチームの規模によってはコミュニケーションが活発な倉庫もあるため、求人の「職場環境」欄や職場見学で雰囲気を事前に確認することをおすすめします。

「きつい」を軽減するための職場選びのポイントと資格取得の方法

職場選びのポイントと資格取得の方法

きつさを感じるかどうかは、職場環境と職種の選び方で大きく変わります。入職前にできる「きつさ対策」を具体的に解説します。

職場選びで確認すべき3つのチェックポイント

フォークリフト職で長く働き続けるために、求人応募前に必ず以下の3点を確認してください。

  • 温度環境の明記があるか:「空調完備」「屋内作業のみ」「冷凍倉庫あり」など、作業環境が明確に書かれている求人を選ぶ。曖昧な場合は見学や面接時に必ず確認する
  • 教育・研修体制があるか:入社後のOJT期間、先輩指導制度の有無を確認。初日から一人で作業させる職場はリスクが高く、精神的プレッシャーも大きくなりやすい
  • 平均残業時間が明示されているか:繁忙期の残業時間が記載されているか、または面接で確認する。「残業ほぼなし」と書いてあっても実態が異なるケースがあるため、口コミサイトも参考にする

カウンター式とリーチ式——自分に合う車種を選ぶ

フォークリフトには大きく分けて「カウンター式」と「リーチ式」の2種類があり、体への負担や作業環境が異なります。自分に合う車種を扱う職場を選ぶことも、きつさを軽減する有効な手段です。

項目 カウンター式 リーチ式
操縦スタイル 座って操作 立って操作
主な作業場所 屋外・広い倉庫 屋内・狭い通路
積載量 大型対応可 小〜中程度
足腰の負担 腰への負担あり 脚部疲労が出やすい

未経験からスタートする場合は、座って操作できるカウンター式の求人が多く、習得しやすい傾向があります。体への負担を踏まえた上で、どちらの環境に合うかを求人票や見学で確認してみましょう。

資格取得の期間と費用の目安(最短1〜2日・3万〜5万円)

フォークリフト運転技能講習(1トン以上の荷物を扱う場合)の受講時間は、保有資格によって異なります。

受講区分 総時間数 費用目安
普通自動車免許あり 11時間(最短1〜2日) 3〜4万円
免許なし 35時間(約4〜5日) 4〜5万円

取得した資格は更新不要で、転職先でもそのまま活用できます。受講先は各都道府県の登録教習機関に申し込むことができます。

教育訓練給付金・資格支援制度で費用を抑える方法

厚生労働省の教育訓練給付制度(一般教育訓練)を利用すると、受講費用の20%(上限10万円)がハローワークから支給されます。雇用保険に1年以上加入している方が対象で、フォークリフト運転技能講習も対象講座に含まれる場合があります。

また、入社後に資格取得をサポートする「資格取得支援制度」を設ける企業も増えています。求人票に「資格取得支援あり」と記載がある場合、会社負担で受講できるため、転職・就職前に資格を取る必要はありません。費用を抑えたい場合は、こうした支援制度のある求人を優先的に検討するのもひとつの方法です。

出典:厚生労働省「教育訓練給付制度」

フォークリフト業務がきつくて限界を感じたときの対処法

フォークリフト業務がきつい時の対処法

フォークリフトの仕事を始めてみたものの、「思っていたよりきつい」と感じている方へ、具体的な対処法をご紹介します。

まず1ヶ月継続してみる——「慣れ」で解決するケースが多い

入職直後に感じる「きつさ」の多くは、操縦への緊張や慣れない環境から来る疲労です。フォークリフト作業は繰り返すうちに体が動き方を覚え、3〜4週間で大きく楽になると感じる人が多いです。

「慣れ」の感覚が出始める前に離職してしまうと、またゼロから別の仕事を覚える必要が生じます。まずは1ヶ月を目標に続けてみて、それでもきつさが変わらない場合に次の行動を検討するのが賢明です。

上司・先輩に相談して現場環境の改善を求める

腰痛が続く、温度管理が過酷で体調に影響が出ているなど、物理的な環境が原因の場合は、抱え込まずに上司や先輩に相談してみましょう。シートの交換、作業位置の変更、休憩頻度の見直しなど、職場側で対処できることは意外と多くあります。

「相談しづらい」と感じる場合は、労働基準監督署への匿名相談や、社内の産業保健スタッフ(衛生管理者)への相談も選択肢です。健康上の問題は我慢せずに早めに声を上げることが大切です。

きつさの原因に合わせて職種・職場を見直す

きつさの原因が「職種そのもの」ではなく「その職場の環境」にある場合は、転職によって解決できることがあります。同じフォークリフトオペレーターでも、倉庫の温度・勤務形態・職場の雰囲気は職場ごとに大きく異なります。

一方で「単調さがどうしても苦痛」「操縦の緊張感が体に合わない」という場合は、フォークリフト以外の工場内作業(ライン作業・検品・梱包など)への職種変更を検討するのも選択肢の一つです。

転職を考えるなら工場特化の転職サービスを活用する

工場・製造業に特化した転職サービスを利用すると、倉庫の設備環境や職場の実態について、求人票には書かれていない情報を得られる場合があります。フォークリフト職の求人数が多いため、自分の希望条件に合った職場を効率よく探すことが可能です。

「今の職場がきつい」と感じている場合でも、正しい情報をもとに職場を選び直すことで、長く安定して働ける環境を見つけられます。まずは情報収集だけでも始めてみましょう。

フォークリフトの仕事に関するよくある質問

Q. フォークリフトの仕事は未経験でも採用されますか?

はい、多くの求人が未経験歓迎です。フォークリフト運転技能講習は入社後に取得できるケースが多く、会社が費用を負担する「資格取得支援制度」を設ける企業も増えています。まずは「未経験可・資格取得支援あり」の求人を中心に探してみましょう。

Q. フォークリフトの仕事は腰痛になりやすいですか?

長時間の同姿勢操縦は腰への負担になりやすい傾向があります。ただし、正しいシートポジションの設定、業務の合間のストレッチ、腰サポートベルトの着用などで大幅に軽減できます。設備の整った職場を選ぶことが最も有効な対策です。求人票の「作業環境」や「職場設備」の欄も必ず確認しましょう。

Q. フォークリフトの資格はどのくらいで取得できますか?

フォークリフト運転技能講習(1トン以上対応)の場合、普通自動車免許を保有していれば最短11時間(約1〜2日)で修了できます。免許がない場合でも35時間(約4〜5日)で取得可能です。費用は3万〜5万円が目安で、教育訓練給付制度を利用すれば受講費用の20%が補助されます。

Q. フォークリフトの仕事に向いているか自信がありません。どうすればいいですか?

「集中力が続く」「機械操作が好き」「黙々と作業するのが苦ではない」という3点に当てはまるなら、向いている可能性が高いです。確信が持てない場合は、工場・製造業に特化した転職エージェントに相談し、自分の特性に合った求人を提案してもらうのもよい方法です。職場見学を活用して雰囲気を実際に確認するのも効果的です。

まとめ

フォークリフトの仕事がきつい理由は、「腰・肩への身体的負担」「過酷な倉庫環境」「事故リスクへのプレッシャー」「単調な繰り返し作業」「繁忙期の残業・夜勤」の5つです。これらは確かに存在するきつさですが、いずれも対策や職場選びで軽減できる要素でもあります。

一方で、フォークリフト職には「短期間で取得できる資格が武器になる」「求人数が多く転職しやすい」「資格手当で給与が上がりやすい」「長く安定して働ける」という4つの大きなメリットがあります。

きつさを感じるかどうかは、向き不向きと職場環境の両方で決まります。自分の特性を把握した上で、設備・教育体制・残業時間を丁寧に確認して職場を選べば、フォークリフト職で長く活躍できる可能性は十分にあります。転職を検討している方は、工場・製造業特化の転職サービスを活用して、自分に合った職場探しから始めてみてください。

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著者:ジョブハウス工場 編集部

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