「工場勤務の仕事って、どんな感じなんだろう?」

「工場勤務の求人って探せば色々あるけど、何がいいのかよく分からないな」

そんな風に思っている方に向けて、今回は工場の職種と分野について徹底解説します。製造業に関する知識を深めたい方も、こちらの記事をぜひお役立てください。

工場勤務の職種ってどんなものがある?

製造業には特定の分野の専門知識や技術的なスキルを活かせる仕事もあれば、未経験からでも活躍できる仕事もあります。そんな数多くの職種について、具体的に見ていきましょう。

プレス・加工

プレスとは、材料を金型にセットして機械で圧力をかけ、表面のケアや仕上げを行うことを表します。

また加工とは、金属などの原材料を設計書通りの形へと作り上げることです。

プレスも加工も、材料を手に取り、形を変えていく作業なので、ものづくりを行っている実感がしやすい仕事だと言えるでしょう。ものづくりが好きであればやりがいを持って業務に取り組めるはずです。

保守・保全

保守・保全は、機器のメンテナンスをする仕事です。工場内の設備や機械が正常に使えるように、点検や部品の交換を行います。日常的な点検で異常がないかを確認するほか、トラブルが起きた時の迅速な対応も業務の1つです。設備の安全性や機能性を保つことは、工場の安全確保や生産性の向上につながります。保守・保全の仕事に携わる人は、製造業を支える縁の下の力持ちと言えるでしょう。

フォークリフト運転士

フォークリフト運転士とは、フォークリフトという特殊な車両を用いて、荷物を指定の位置に運ぶ職業です。この重機のレバーを操作して荷物を運搬するには、「フォークリフト運転技能講習修了証」が必要で、これはいわゆるフォークリフトの免許に相当します。ちなみにフォークリフトには立って操作するタイプと座って操作するタイプの2種類があるようです。立って操作する「リーチフォークリフト」は小回りが利くため、狭い場所での作業に適しています。フォークリフトの仕事は免許を持つ方にしかできないからこそ、一度免許を取ってしまえば様々な職場で求められるようです。

部品供給・充填・運搬

部品供給とは、部品をカテゴリー分けして整理し、セットする業務のことを表します。充填は、ボトルやビンの内容物を詰める作業のことで、運搬は工場内の決められた場所に物を移動させる仕事です。部品供給・充填・運搬は、他の作業が滞ることのないように、タイミングを見計らって行う必要がある仕事なので、工場ラインの生命線と言えます。

組立・組付

組立・組付は、ひとつづきのレーンで作業することが多い仕事です。しかし、厳密には作業内容が異なります。組立はユニットを生産していく過程のことを表し、組付は完成したユニットを柱や骨組などに取り付ける作業です。例えば自動車メーカーの組立工の場合、ブレーキを生産する過程が組立で、ブレーキを車体に取り付ける作業が組付に分類されます。

また工場や製品によってやり方は多少異なるものの、組立・組付の作業は多くの製造工場で発生するため、組立・組付作業を経験しておけばその後の転職もしやすくなるでしょう。

マシンオペレーター

マシンオペレーターとは、工場で機械を操作する業務のことを表します。機械の操作以外にも、製品の製造に広く関わる仕事です。作業内容は工場によって異なりますが、製品になる前の素材の準備や加工、機械によって生じたズレの調整、完成品の品質管理などを行います。機械の操作自体はシンプルな作業であることが多いので、比較的未経験の方でもチャレンジしやすい職種であると言えるでしょう。

検査

検査とは、完成した製品を確認する仕事のことを表します。ベルトコンベアで流れてくる製品を手作業でチェックする方法や、機械を使用してチェックする方法などがあり、工場によって検査の仕方は様々です。どちらにせよ、完成した製品の品質を守る「最後の砦」のような仕事なので、慎重かつ迅速な対応が求められます。細かいことによく気付く人や、すみずみまで確認するのが苦ではない方に向いている仕事です。

ピッキング

ピッキングとは工場内をまわって、必要な商品を集める作業です。軽い商品だけでなく、重い商品を扱うこともあります。作業自体は単純ですが、動きまわらなければならないので、ある程度の体力が必要です。

溶接

溶接とはアークなどを発生させて、複数の金属などを溶かして接合する作業です。造船や自動車などの製造工場を中心に活躍します。溶接は高温の熱やガスを利用することがあるので「溶接技能者」をはじめとした各種資格が必要です。仕上がりよく溶接の工程を終えるには熟練の技が求められるので、長期的に従事する方が多い職種でもあります。

総務・管理職

総務は会議の資料や各種書類の作成、備品や消耗品類の管理などを行う仕事です。

また管理職は従業員のまとめ役として働きます。「班長」「グループリーダー」「主任」「係長」「課長」「部長」「工場長」などの役職が管理職にあたるようです。どちらの職種も現場で製品を作り上げる人ではありませんが、工場を動かしていく上で欠かせない職種と言えます。現場で頑張る人々を裏から支え、のびのびとした活躍を応援する、そんなサポート的役割が好きな方に向いているでしょう。

清掃・洗浄

清掃・洗浄は、機械の部品や建設現場の足場などを綺麗にして、職場を清潔に保つ仕事です。工場内をモップやほうきで掃除する仕事や、フォークリフトやクレーンを利用する仕事、ブラシや高圧洗浄機を使った仕事などがあります。製造業の場合、製品に異物や汚れが付着しないように衛生管理を徹底しなければならないので、清掃・洗浄の仕事は非常に重要です。一方で、そんな重要な仕事なので特別な資格が必要かと思えばそうではありません。未経験から始めやすい仕事なので、綺麗好きな方、周囲がさっぱりすることに快感を覚える方は、チャレンジしてみることをおすすめします。

分野について

数多くの職種がある工場勤務ですが、実は分野も様々です。工場を持つ会社がどんな分野にあるのかについて、以下に詳しくご紹介します。

自動車

自動車製造に関わる仕事は様々です。プレス、溶接、塗装、組立、検査など、工程を細分化して自動車を形にしていきます。

また自動車製造は工場勤務の中でも年収が比較的高い分野のようです。しっかり稼ぎたい方にとって魅力的な業界でしょう。

半導体

半導体とは、テレビや洗濯機などの電化製品やスマートフォンなどを動かすために欠かせない物質です。工場で半導体を製造する際の作業は、前工程と後工程の2段階に分けられています。前工程では半導体の基礎となる部分を作り、後工程では半導体の組立、試験、検査を行うようです。中でも組立や検査の仕事に従事する方が多いようで、半導体製造に関わる人々の多くが、細かい埃などが入ることを防げるクリーンルームに入り、組立・検査のライン作業をメインで行っています。この作業は資格がなくてもできますが、半導体製品製造技能士という資格があれば、収入の増加を見込めるでしょう。

金属製品

金属製品の製造工場は全国にあり、幅広い年齢層の方が働いています。技術力が高く品質が安定している日本の金属製品は多くの需要があり、金属製品を製造する企業も安定的に事業を伸ばしているようです。また機械化やIT化が進む工場も多く、従業員の負担減にも繋がっています。腰をすえて不安なく働きたい方には、おすすめの分野と言えるでしょう。

製薬

製薬系の工場では、普段薬局で購入する薬や特別な治療に用いる薬品など、様々な医薬品を製造しています。また医薬品だけでなく、医薬部外品や飲料などの生産を行っているのも、製薬系の工場の特徴です。工場内で行う仕事は受注、生産管理、研究、仕分け、ピッキングなど、多岐に渡ります。ちなみに研究というのは医薬品の安全性や副作用に関する研究のことです。先進的な研究を行っているのが海外であることが多いため、英語の文献を読める語学力が欠かせない仕事でもあります。

また、製薬系の工場は作業着ではなく、無塵衣と呼ばれる服を着て作業するようです。ルールに厳しい工場では、爪や髪を短くしなければ作業できないことがあります。

化粧品

化粧品を製造する工程は主に、化粧品そのものを作る工程と完成した化粧品を容器に入れて出荷する工程に分けられます。仕事内容としては計量、検査、仕込み、包装・梱包などが挙げられ、基本的にライン作業です。人の肌に触れる製品を扱っているので品質不良はご法度。異物の混入や品質異常が起きないように、常に細心の注意を払い、作業を行う必要があります。製薬の工場と同じように、異物混入を防ぐために爪を短くしたり髪を帽子にきちんとしまったりなど、作業中の格好も制限されることが多いです。

建築

建築の分野に関わる工場では、建設資材の製造を行うことが多いようです。役割としては、建設作業に関わる人々や実際その建物を利用する人々のニーズに合わせて、安全性の高い資材の製造や再利用できる素材の開発を行います。建設物に関するプロジェクトは数千万円から数百億円と、高額な予算が動くようです。そのプロジェクトの一端を担う建築資材を作り上げる仕事は、大きな責任が伴うとともに、非常に重要な意義があります。スケールの大きな仕事に携わりたい方におすすめできる分野であると言えるでしょう。

食品・飲料

食品・飲料製造に関わる工場では、お菓子やヨーグルト、お茶やジュースなど、様々なジャンルの食品・飲料が作られています。その工場内で行う作業と言えば、材料をカットしたり下茹でしたりする下ごしらえのような作業や、出来上がった製品の検査、梱包などの作業があるようです。当然ながら食品・飲料は皆さんの口に入るものなので、美味しさはもちろんのこと、安全性も高い水準をキープできることを求められます。そういった意味では責任の大きな仕事ですが、自分が担当した商品をスーパーやコンビニで見かけ、働きがいを感じられるのは仕事の魅力の1つです。自分の仕事の貢献性を身近に感じたい方にはぴったりの分野でしょう。

化学

プラスチック・繊維・合成ゴムなどの製造に関わる化学メーカーは、生活に欠かせないさまざまな原材料をつくっています。洋服の繊維や食品の原料など、実生活に即した分野なので、人々の暮らしを支えたい人には向いている分野です。化学メーカーにおける製品づくりには高い技術力が必要で、新規参入が難しい点から、経営が安定しやすいという特徴があります。そのため安定した雇用を臨む方、長く同じ分野でキャリアを積みたい方にとってはうってつけと言えるでしょう。

最後に

今回は工場勤務の職種と業界についてご紹介しました。あなたの仕事探しのお役に立てば幸いです。工場勤務の仕事を探してみたいと思った方は無料の会員登録から始めてみてください。理想の仕事をジョブハウス工場で見つけましょう!