工場・製造業のお仕事は、建設業に続いて熱中症リスクが高い職場だと言われています。製造工程の中で熱を発する機械を使う場面もありますし、工場が広すぎて空調が効ききらないという場合もあります。工場で働いている人の中には「暑さに耐えられないからもう辞めたい」と感じている人もいるかもしれません。でも我慢し続ける前にちょっと待ってください!現在ではさまざまなメーカーから暑さ対策グッズが販売され、少しでも快適に働けるような工夫ができるようになっています。今回は、そんな暑い工場勤務を乗り越えるためのおすすめアイテムや、工場で行っている暑さ対策について詳しくご紹介します。

工場が暑くなる原因は?

暑さを我慢しながら働いていてはストレスが溜まり、作業の効率が悪くなってしまいますよね。また、脱水症状や熱中症を引き起こすなど健康面での危険も伴います。そもそもの話ではありますが、工場の中はなぜ気温が高くなりやすいのでしょうか?その原因として、主に下記の2点が考えられます。


◆工場の屋根や壁が熱を溜めやすい構造になっているから工場では化学物質などの危険物を扱ったり、溶接や鋳造作業など熱を使った作業を行うことがあります。そのため火災防止の観点から屋根材に鉄を使用している職場も多くあり、直射日光に長時間さらされた場合は建物内部の温度が上昇し、作業場が暑くなることが考えられます。


◆空調設定が会社規定で決められている & 空調機器が設置されていないから工場では省エネ対策として空調の温度を会社で決めている場合があります。上記でお伝えした原因のほか、空調を職場の状況に合わせて調節できないとなると、さらに作業場が暑くなってしまいますね。また、コスト削減のため空調機器がそもそも設置されていない工場もあるようです。その場合換気をすることでしか対策ができないため、過酷な環境で作業をしなければなりません。


暑さ対策のおすすめアイテム

ここからは、工場で働くみなさんが少しでも快適に作業できるように、おすすめの暑さ対策アイテムをご紹介します。

空調服

空調服とは、服の内部にファンなどが取り付けられた作業服のことです。内蔵された小型ファンによって服の中に外気を取り込み、汗を蒸発させられるのが特徴です。また、リチウムイオン電池を搭載していることが多く、1回の充電で数回分利用できる空調服もあります。主にワークマンやホームセンターで売られているので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

冷却タオル

手軽に購入できる暑さ対策アイテムとして、冷却タオルを使うのもおすすめです。冷却タオルには水に濡らすタイプ、ひんやり感のある特殊素材を使っているタイプ、保冷剤を入れて使うタイプなどが販売されており、いずれも比較的低単価で購入可能です。また、首に巻いて使う冷却マフラーもあります。

保冷剤付きベスト

保冷剤付きベストとは、ベストの内部に保冷剤を入れて体を冷やせるベストのことです。主にポリエステル素材やメッシュ素材のものなどさまざまな種類が販売されており、ベストの種類によって入る保冷剤の数も異なるようです。そのため職場の環境に合わせて選ぶとよいでしょう。

吸汗速乾インナー

体感温度を下げられるアイテムとして、吸汗速乾インナーを着用するのもおすすめです。吸汗速乾インナーは汗をかいても素早く吸収できるほか、乾燥する素材が使われているため、ムレにくくサラサラな着心地を保てるのが特徴です。吸汗速乾インナーはユニクロやしまむらといったプチプラブランドでも販売されており、比較的手に入りやすいアイテムと言えます。

給水ボトル

脱水症状や熱中症対策にはこまめな水分補給が欠かせません。近年では目盛り付きのドリンクボトルも売られており、自分が1日に飲んだ水分量を簡単に把握することができます。また飲み物と一緒に塩飴なども取り入れ、水分と同時に塩飴などで塩分補給もしっかり行いましょう。


工場での暑さ対策

ここからは、工場で行われている暑さ対策についてお伝えします。

スポットクーラー

スポットクーラーとは、吸い込んだ外気を内部で冷却・送風し、部分的に温度を下げることを目的として使われるアイテムです。スポットクーラーは簡単に移動させられるため、冷やしたい場所や従業員に直接風を当てることができます。広い工場にとってはエアコンを使うよりも効果的で、省エネ対策にもなることから多くの工場で設置されています。

遮熱塗料・遮熱シート

遮熱塗料とは工場の屋根などに塗布することにより太陽光を反射させる塗料のことで、一方遮熱シートは金属膜のアルミ箔をシート状に加工したものです。これらを工場の屋根や壁に塗布、または貼り付けることで直射日光を抑え、作業場の気温が上昇するのを防ぐことができます。

大型扇風機

エアコンなどの空調機器を設置するには多大な費用や光熱費がかかります。企業はそのコストを削減するアイテムとして大型扇風機を設置する工場もあります。ただ、工場で取り扱う製品のなかには風を当ててはいけないものもあるので、使用には充分な注意が必要です。また、天井に設置するシーリングファンという扇風機を設置している工場もあるようです。

給排気フード

給排気フードとは、給気スペースの少ない厨房で新鮮な空気を取り入れることにより、厨房内の設定温度を一定に保てる装置です。主に大量の食品を調理する食品加工工場や飲食店の厨房に導入されています。施工性が高く可変性にも優れており、作業環境に合わせやすいのが特徴です。

まとめ

この記事では、工場内の暑さ対策にぴったりなおすすめグッズをご紹介しました。「体が資本」という言葉があるように、働くうえで一番大切なのは健康管理です。工場は体を使う作業が多いため、ときには無理を強いられることもあるかもしれません。ですがそんなときこそ我慢せず、しっかりと問題に向き合い対策していきましょう。また、ジョブハウス工場は工場・製造業のお仕事を扱う求人サイトです。さまざまな業界や職種の求人を扱っているため、あなたの希望条件に合った働き方をきっと叶えられます。まずは無料の会員登録から始めましょう!