ネットショッピングの普及に伴い、各地で物流工場の建設がなされています。日産の座間工場やシャープの亀岡テレビ工場が超大型物流センターへと姿を変えているという状況もあります。


物流工場はモノを製造する工場とは異なり、様々な商品を保管したり送り届けるための準備を行ったりする場所です。そこでこの記事では多角的な視点から物流工場を紐解いていきます。


物流業界の基本知識

物流業界の説明から、実際の物流工場の求人、お仕事内容、業界の有名企業など物流業界の概要を紹介していきます。

 

物流業界とは?

物流業界は近年Amazon(アマゾン)や楽天市場といったサイトでのネットショッピングの普及により、市場規模がますます大きくなってきています。ネットショッピングに関わる商品や、輸入商品などの物流量が増加していくのに伴い、今後も需要がさらに高まっていく業界であると言えるでしょう。

 

物流業界の仕事あれこれ

物流業界と聞いて、具体的にどんな業務を行っている業界なのか詳しく答えられる方は多くないでしょう。実は物流業界の業務は、商品を受け取ってから顧客に配送して商品が受け取られるまでの行程全て含まれるのです。

そのなかでも1番思いつきやすいのは、宅配便や引っ越しなどの運送業ではないでしょうか。今や私たちの生活には欠かせない物流業界には、他にどんな業務があるのかみていきましょう。


物流工場の仕事内容

物流工場でのお仕事は搬入やフォークリフト、ピッキング、梱包検品の主に4種類あります。物流工場で求人の多い職種はピッキングです。


またフォークリフトは操作に資格が必要ですが、その分給与が他職種よりも高めに設定されているので、工場ワーカーへの転職には狙いめではないでしょうか。


搬入:物流工場に送られてきた商品を棚に詰める・バーコードで個数や商品の情報の確認を行う

フォークリフト:機会を使って工場内の荷物を移動させる

ピッキング:注文された商品を倉庫内から取り出す

梱包・検品:ピッキングされた商品と注文された商品が一致しているかバーコードで確認する→確認後段ボール等で梱包


主な工場ワーカーの職種は上記がほとんどで未経験でも大丈夫な場合が多く、異業種から転職されて活躍されている方も多くいらっしゃいます。また職種や会社によっては女性工場ワーカーも見られます。

 

しかし物流の管理となると、業務が煩雑になり経験者が優遇される場合もあり、その場合はPC操作など事務的なスキルが必要ですが、未経験者OKの求人もございます。


物流工場が集中しているエリア

物流業界の工場は、東京や名古屋、神戸や大阪などの大きな港周辺や、埼玉県や長野県のような本州内陸部などに多くあります。港周辺や空港周辺は海空の物流の玄関口であるため、物流工場の立地に向いています。

また物流工場がある本州内陸部は広大な土地と、高速道路などを利用した都心・空港・港へのアクセスの良さを兼ね備えている場合が多いです。

 

扱っている商品

物流工場で扱っている商品の荷物の種類は、形状から大きさまで多岐に渡ります。ネットショッピングで取り扱われている商品をイメージするとわかりやすいのではないでしょうか?本や家電品、オフィス用品、食料品などを始めとしてさまざま商品があります。

 

業界内の有名企業

私たちに身近で主な企業としては日本郵便やヤマトホールディングス(特にヤマト運輸など)、SGホールディングス(佐川急便など)がなどあります。ヤマト運輸の「クロネコヤマトの宅急便」、佐川急便の「飛脚宅急便」などは利用したことある方も多いのではないでしょうか。

 

物流センターの種類

物流センターは物流をスムーズに行ううえで重要な拠点の役割を果たしています。物流センターにもいくつか種類があり、目的ごとに適した物流センターを利用します。ここでは主に物流センター3種類について説明みていきましょう。

 

・TC(トランスファーセンター)

物流センターのなかでも「通過型センター」と呼ばれており、仕分けや積み替えが行われる場所です。入荷後すぐに仕分けを行うため、常に最新の出荷情報が必要になります。TCではあまり時間のかかる作業は行われず、そのため大規模な設備を兼ね備えていることは少ないです。

 

・DC(ディストリビューションセンター)

物流センターのなかでもっとも一般的なタイプで、工場ワーカーが働く場所の多くはこのDCです。DCは「在庫型センター」と呼ばれ、センター内で保管している商品を配送するところに向けて仕分け納品を行う施設です。入荷や格納、ピッキング、検品・梱包、出荷などたくさんの作業を行うため、大きな施設となっています。

 

・PDC(プロセスディストリビューション)

「流通加工・在庫型センター」と呼ばれ、商品を流通させるために必要な作業を「加工」というかたちで行います。簡単な加工はDCでも行われる場合もありますが、食品の加工や部品の組立など高度な加工はPDCで行われます。高度な加工には専門的な設備が必要で、大掛かりな機械や工場ワーカーが多く必要になります。


物流業界の抱える問題・課題

ネットショッピングの拡大によって業界全体の規模が大きくなり盛り上がりを見せている一方で、労働力不足が問題となっています。また工場内の管理体制の改善の必要も迫られています。この2つの問題について詳しくみていきましょう。

 

労働人口の減少

労働人口の減少によって、物流業界の労働環境はますます過酷なものへとなりつつあります。特に若手の人材不足が顕著で、運送会社ではトラックドライバー不足・トラックドライバーの高齢化が深刻です。ネットショッピングの普及は荷物の増加をもたらし、それに対応できるだけの物流業界の労働者を確保するための大量募集の求人になっています。

 

管理体制の改善

生産管理において管理体制の改善も重要な課題です。現場やスタッフの管理の基本としては「計画」「統制」「評価」の3つがあります。具体的に問題として挙がるようなことは、作業ルールが決められていない、決められても守られていない、決めても実行した結果に目を向けないなど…。一見すると当たり前のことのように見えますが、これが意外とできていない工場が多いのです。


 

物流工場に限らず、工場は大量の製品や原料を扱うために少しのムダが積み重なると、保管スペースや時間など大量のロスを生むことにつながります。よって管理体制の改善が重要視されています。

 

データ管理を行って細かくシュミレーションしたうえで、現場で改善を行い、その結果を見て修正するというプロセスが必要です。改善には明確な目的と具体的な目標数値を設定、できるだけ正確な現状が重要となってきます。


物流業界の今後の展望、動向

物流業界はIT化が進んだことや、ネットショッピングの普及により、中長期的にみて今後ますます成長していく業界です。そんな物流業界の今後の展望や動向についてみていきましょう。

 

進むIT化、グローバル化

近年の物流業界は、高度にIT化された情報管理システムによって支えられていると言っても過言ではありません。特にネットショッピングや宅配便では、出荷状況や配送状況などいつでもネットで確認できる場合がほとんどです。高度なIT化された管理システムにより、物流業者だけではなく消費者にも利益がもたらされています。

 

またIT化だけではなく、グローバル化も進んでいます。国内企業が世界中に拠点を設置したり、また世界の企業が国内拠点を設置したりとグローバル化が進んでいることも特徴として挙げられます。消費者に身近な例としてはAmazon(アマゾン)が最新の物流センターを川崎市にオープンしたことが挙げられます。


最後に

以上で物流業界についてご紹介!は終わります。

 

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!